Mars&Jupiter

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ボリス・リャトシンスキーの交響曲第5番作品67を聴きながら二俣川から弥生台そして希望が丘まで歩く

2008-10-07 07:25:29 | 古典~現代音楽ロシア以外の旧ソ連編
昨日は二俣川から緑園都市を経由し、弥生台駅まで歩きました。
普段であれば、帰りは電車となるところだが、
希望が丘で買い物をする必要があったので、
そのまま、瀬谷柏尾道路に出て、三ツ境方面に向かい、
阿久和の交差点を右に曲がり、途中ガソリンスタンドのところを左折し、
善部町の商店街を通過して、希望が丘駅まで歩きました。
その時点で家を出て2時間を過ぎたので、
昨日の所要時間とあまり変わらないのが不思議である。
ほぼ往復となるとそんなに遠くまで歩けないものである。

途中で聴いたのは1895年生まれのリャトシンスキーの作品。
前回も交響曲第1番のところで取り上げたことはあるのだが、
人物や作品の紹介はしていないので今回で触れて、
交響曲編のロシア編の補足はこのくらいにしたい。
ボリス・リャトシンスキーは、ジトームィルの出身。
幼いころから、ヴァイオリンとピアノの教育を受け、
神童として仰がれ、ジトームィルで様々な器楽編成による
彼自身が作曲した室内楽曲が初演されたようである。
その後キエフ大学に1913年入学し、法学を学び、
1918年終了したが、その間にグリエールに作曲法を師事した。
彼の色彩豊かな管弦楽法とロシアの伝統的な音楽に影響を受け、
それは彼の全作品の中にも影響を及ぼしているようだ。
1919年からはキエフ音楽院の教員職を引き受けた。
1935年から1938年の間と、1941年から1944年の間は、
モスクワ音楽院でもコースを持たされて指導したようだ。
そんなことが、CDの解説書には書かれている。

交響曲第4番作品63は1963年に作曲された。
第1楽章アンダンテ・ソステヌート・エ・マエストーソから始まり、
アレグロ・モデラート・マ・リソリュート・アッサイに移る。
冒頭は、金管楽器と打楽器の強烈なリズムが奏される。
曲は一旦静まると、シリアスな感じの旋律が弦楽器中心に奏され、
金管楽器も加わり、荒涼とした音楽になっていく。
前半に登場した主題は、荒々しい部分も見せながら、
様々な形に展開されていき、軍隊的なムードが支配的となる。
楽章の最後は、荒涼とし静寂さが保たれる中で、静かに終わる。
第2楽章レント・テネブローソは、前楽章と同じく、
混沌とした感じと軍隊的な感じが続いていく。
打楽器と金管楽器によって華やかな感じにもなるが、
幻想的なムードを持たせつつ、叙情的な部分も見せてくれる。
ここがロシア音楽の伝統的な部分を感じさせてくれるところだろう。
最後は鐘が鳴り響き、心を休めるかのようでもある。
第3楽章アレグロ・モルト・リソリュートは、
冒頭から打楽器と金管楽器によって激しく、
荒々しい音楽が奏され、その後主題は展開されていく。
盛り上がりと静かな部分を繰り返しながら、
迷走し続けるような音楽は、その後確信を得たかのような、
華やかなクライマックスを築き上げ、
最後は夢のような安らぎの中で静かに終わる。

交響曲第5番作品67「スラヴ的」は1966年に作曲された。
第1楽章アンダンテ・マエストーソ-アレグロ・モルトは、
決然としたホルンを中心とした教会風の吹奏と、
素朴的でスラヴ的な民謡風の旋律が中心となり、
これらの主題が様々な形に展開されるが、
曲の最後には教会風の旋律が再現され静かに終わる。
第2楽章レント・エ・メストは、フルート・ソロで始まる。
この楽章は2つの主題から構成され、展開される。
冒頭のフルート・ソロで奏されるロシア民謡風の旋律が、
一つ目の主題で、様々な楽器に受け継がれていく。
もう一つが民謡風の生き生きとした主題である。
最後の方でフルート・ソロによる旋律が再現される。
第3楽章モデラート-アレグロ エネルギーコは、
冒頭から激しい音楽が奏されるが、すぐに第1楽章の
素朴な主題が登場し、この主題をもとに展開されていく。
その手法は熟練したもののように思える。
現代的でありながら、ところどころに
19世紀のロシア音楽の伝統を活かしているのが、
リャトシンスキーらしいところかもしれない。
ソ連時代を感じさせる軍隊的な響きや、雰囲気を漂わせながら、
最後は華やかなフィナーレへと向かおうとする。
素朴な鐘の音と教会的な旋律が鳴り響く中、華やかに終わる。
なんとなく、ニールセンの交響曲第6番と似た感じがする。
リャトシンスキーの交響曲第4番、第5番も改めて聴いてみると、
今回、なかなか面白いものであると再認識したのである。

なお、今回とりあげた補足分の交響曲ロシア編の
CD等の情報は、以下のアドレスに載せてあります。
http://www1.ocn.ne.jp/~bocchi07/symphony-cd-rusia.html
でNEW!と赤字で表示されているのが該当する曲です。
参考にしていただければ幸いです。

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