Mars&Jupiter

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アフメト・アドナン・サイグンの交響曲第5番作品70を聴きながら、三枚町から西谷まで歩く

2011-03-30 07:56:29 | 古典~現代音楽その他の地域編
ドイツの古書店から注文していた本が届いた。
カルテンシュタドラーがハーバーフェルトトライベンについて書いたもので、
1971年に出版されたものであるが、日本には早稲田大学の図書館にしかない。
本の状態はそんなによくはないのだが、研究のためには置いておきたいものなので、
急いで買ったのだが、思ったよりも早くドイツから届いた。
夏中心にこの本で以前読みきれなかった部分を読もう。
それを読んで整理することが今年の私の目標である。

昨日は、三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1907年生まれのトルコの作曲家サイグンの作品。
サイグンはオスマン帝国時代のイズミルに生まれた。
高校時代から家庭教師を通じ音楽を学び、
1928年21歳の時に、パリに渡り、3年間作曲などを学んだ。
ユージン・バレルに師事し、スコラ・カントゥルムで作曲をダンディに学んだ。
トルコ共和国となった祖国に帰国後は、作曲だけでなく教育活動にも従事した。
ロシアの5人組になぞえていわれるトルコの5人組の一人とされている、
交響曲第5番作品70は、CDの解説によると1984年9月20日に作曲が完成した。
(一般的には1985年となっているが、これは出版年かはわからない。)
聴いたCDはアリ・ラシライネンの指揮、
ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団の演奏のものである。
第一楽章モデラート-アレグロは、序奏にあたるモデラートから始まる。
冒頭のホルンが一音を長く伸ばし、他の金管楽器が加わり盛り上がる。
それが終わるとフルートや弦楽器が激しい音型を奏で、
いったんそれが終わったあと同じように今度は弦楽器が長い一音を奏し、
再びその音を中心に盛り上がったあと、ホルンが旋律を奏で、
オーケストラ全体で盛り上がったあと、主題が示されるアレグロの部分に入る。
速く軽快に奏される旋律と重々しい感じの旋律が奏され、
打楽器の叩くリズムの中、金管楽器が荒々しく奏し、
それはショスタコーヴィチを思わせる感じでもある。
最後は長く伸ばす一音を金管楽器が奏す中、そのまま第二楽章に入る。

第二楽章ヴィーヴォは、スケルツォ楽章である。
木管楽器が活躍し、軽快に旋律を奏でていく。
やがて、金管楽器と弦楽器も加わり、打楽器も入り荒々しくなる。
それが終わると再び木管楽器中心となるが、
再び打楽器・金管楽器が加わり、盛り上がりを見せ、
いったん静まったあと金管楽器が加わって盛り上がり、最後静かに終わる。
第三楽章トランクィロは、緩徐楽章にあたる。
木管楽器がゆったりとした旋律を奏で絡み合い、弦楽器もそれに加わる。
叙情的な部分もみられ、打楽器など加わりドラマティックに展開する。
グロッケンシュピールなど加わり神秘的な部分も見せながら、
ホルンが鳴り響き、ファゴットがそれに呼応し、
弦楽器が長く伸ばす一音の中、消え入るようにして終わる。
第四楽章アレグロは、一撃のような激しい音楽が金管楽器により奏され、
木管楽器群がせわしいような旋律を奏で、それに金管楽器が絡んでいく。
激しい打楽器のリズムの中、金管楽器が堂々とした旋律を歌うように奏でる。
木管楽器群が再び活躍し、徐々に行進曲風のリズムが打楽器によって叩かれ、
金管楽器が加わり緊迫した音楽となり、クライマックスを築いたあと、
ホルンなどが長く伸ばす音を弱く奏して最後は静かに終わる。

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