そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

そして甘利はどこに消えた?

2016-03-14 | 安倍晋三
アメリカ大統領予備選が賑やかである。特に共和党のトランプ候補の言動が起こしている現象は、これまでとは全く異なる様相を見せている。これまでは暴言を吐くたびに支持率が落ちるものであったが、トランプはヘイトスピーチのような発言を繰り返したり、日中韓を平気で一括りにして話す。要するに彼は政治の全く素人である。直観や思い付きで発言を重ねているが、それが国民に受けているのである。
その中にTPPがある。アメリカから雇用がなくなるとTPPに反対である。明確であってこの点はぶれていない。民主党の有力候補の、クリントンは国務長官時代に比べて異なる発言をしていて、彼女もTPPには反対との立場を示している。賛成すれば支持が得られないのである。いかにTPPが正体不明のものかがわかる。
国連ですら反対声明を出している。日本だけが前のめりのTPPであるが、それを官僚の言われるままに進めたのが、お金の問題で雲隠れ中の甘利明である。この政治と金の問題も、全く妙な時期に公表された。しかも、ほぼ完ぺきな証拠が並べられてのリークである。作為的な臭いもなくはない。中国陰謀説がまことしやかに囁かれているが、中国のこれほどの器用さはなかろう。

更に腑に落ちないのが、その後に明らかになったURと秘書の関係である。政治献金だけの問題ではなく、職務権限を持つ甘利の口利き、即ちあっせん利得処罰法に抵触することである。そして東京地検がこのことについて動かないのである。選挙を待っているのか、安倍政権の顔色を窺っているのか、その双方かも知れない。
TPPという国家犯罪にもなろうかというような暴挙を強行して、事件後に甘利は入院したりして、所在が不明のままである。甘利に限らないが政治家というものは勝手なものである。TPP交渉で徹夜を繰り返して疲労困憊したといいながらも、連夜の交渉を行っている。都合の悪いことには姿を隠し、蓋をして知らぬ半兵衛を決め込むのである。
その連夜の交渉であるが、ほとんど日本が一方的にあらゆる分野で譲歩することで決着を見ているようである。特に農業に関しては、時間を置きながらもすべての品目で譲歩しているのである。2013年の国会決議などあってないようなもの、関税撤廃率は95%、農林水産品目では81%、重要5品目でも3割の関税撤廃を決めている。国会決議も、自民選挙公約も廃棄された形の、”大筋”合意である。
”大筋”合意を受けて、安倍政権はTPP対策と銘打った、補助金のバラマキ対策に乗り出している。TPPの内容の詳細も開示しないでの対策とは、論議するな決まったことだというのである。
そしてあっせん利得の罪に問われる、甘利は行方不明である。マスコミはこれを追うことはないのも奇妙である。


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2 コメント

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Unknown (和久希世)
2016-03-15 16:42:17
全く奇妙ですよね。
もしかしたら甘利さんを失脚させたのは、
国会審議しないで済ます為だったのかも。
TPPに詳しい者がいないから答弁出来ないという状態を作るのが目的だったのかもしれませんね。
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Unknown (ひまわり)
2016-03-16 23:05:34
安倍自公政権は、TPP本体の承認案と関連法案を閣議決定し、国会に提出しています。

3月中にも衆議院で特別委員会を設置し今国会の成立をねらっています。
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