小田原周辺のマイナースポットや些細な出来事を少しずつ
小田原の端々



先日の台風15号の通過に伴い小田原市内でも多くの被害が出た。小田原市から発表された資料を見ると城址公園内では31本の倒木、酒匂川スポーツ広場は冠水により当面使用不可と記載されている。その資料の中で前川地内の認定外道路の被害状況の欄には「擁壁下部が洗堤されたため、道路が約50mにわたり陥没」。また被害想定額の欄には数千万円との記載があった。今回の台風で被害を受けた小田原市所管施設のなかで、前川の認定外道路の陥没が、被害想定額の最も高い被害のようである。被害状況を見るため前川地区に出かけた。小田原市の資料には認定外道路の地番などの記載が無いため、詳しい場所が分からず。恐らく一番海岸よりの道路と思われるので国道1号から前羽福祉館近くの海岸沿いの道路に向かった。前羽福祉館前から50mほど国府津方面に進むと小田原市の名前の入った工事フェンスとパイロンが置かれていた。ここが認定外道路の陥没箇所のようだ。この認定外道路は擁壁の上に作られた道路で、すぐ下は海岸で、横は西湘バイパスの高架になっている。パイロンのすぐ先の部分は、道路のコンクリートが割れて数センチほど陥没している。陥没はこの1箇所だけでなくこの先数十メートルにわたり道路全体が沈下していた。道路の陥没区間の擁壁の継ぎ目部分も隙間が多く開いていたり、コンクリートが剥落している部分もあった。陥没区間を反対側から撮影。小田原市の資料によると被害区間は約50mと記載されていたが、素人目には30mほどに見えた。陥没により側溝との継ぎ目も隙間が開いてしまっている。被害箇所の擁壁を見るために海岸へ下りる。西湘バイパスは耐震工事中で橋脚に足場が組まれていた。この前川地区の海岸は以前にも高波の被害があったようで、壊れたコンクリート片が沢山転がっている。被害箇所の擁壁へ向かう途中、西湘バイパスの橋脚に大きなコンクリート片がもたれかかっていた。高さは2m以上の大きなコンクリート片。その先では海岸へ下りるコンクリート製のスロープが壊れていた。今回の台風で壊れたのかは分からないが高波の影響で壊れたようだ。壊れたスロープの先が、今回被害を受けた擁壁部分。相当波が高かったようで、西湘バイパスの橋脚に組まれた足場も崩落している。高さ5mはありそうな擁壁の継ぎ目に大きな亀裂が出来ていた。これを直すのにはやはりお金がかかりそうである。擁壁下部の状況。被害状況の記載にあった「擁壁下部が洗堤されたため」とはこの部分に波が打ち寄せたことにより隙間が生じ、上部の道路が陥没したようである隙間の開いた擁壁の下部から上部までの状況。この擁壁の管理者は神奈川県で、今後の復旧措置については協議中とのこと。今回の被害箇所のすぐ横には、以前被害を受けたと思われる擁壁があった。下部のコンクリートは崩れており、波が当たらないように消波ブロックが積まれている。今回の被害区間は道路の陥没のほかに、下水道管の被害もあったようで、一日も早い復旧が望まれる。

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コメント
 
 
 
前川認定外道路の被害 (TOKO)
2012-02-02 19:16:20
二宮町からものすごく近かったのに、全然知らず、勉強になります。この台風の被害は大きく、二宮町では屋根がまったくなくなったトタン屋根の家を私の目視で3軒、瓦の壊れた家多数、塀の倒壊も数件見ました。6701
 
 
 
>TOKOさん (端々)
2012-02-05 22:28:08
国府津から二宮周辺の海岸も砂浜が後退しているようで数年前の台風でも大きな被害が出ました。その対策かは分かりませんが、昨年は飯泉取水堰で浚渫した砂を中村川河口周辺に運搬して養浜工事をしていました。
 
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