惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

第82回東京優駿

2015-05-31 21:06:17 | 競馬

 予報よりもかなり良いお天気。東京競馬場のある府中のアメダス計測で最高気温 31.0℃を記録、今日も暑い一日となりました。

 日本ダービーは予想どおり、皐月賞で圧勝したドゥラメンテが優勝。ミルコ・デムーロ騎手は感涙にむせんでいました。
 ドゥラメンテはテンションの高い馬だそうで、入場後は首を上下に振ったりして入れ込んだ様子を見せていましたが、デムーロ騎手は首を軽く叩いたり、腰を軽く叩いたり。優しくなだめているのが印象的でした。そのせいか、ゲート入りする頃にはすっかり落ち着き、スタートもスムースで位置取りよく、狙ったとおりのレースだったのではないでしょうか。

 優勝馬は予想どおりでしたが、2位はやや意外。ドゥラメンテをずっとマークし、やや内側の経済コースで賢い追い方をした岩田康成騎手騎乗のサトノラーゼンが入りました。3位はルメール騎手のサトノクラウン。2、3位ともに馬主は里見治氏。セガサミーの会長兼社長さんですね。優勝こそ逃したものの、この成績には満足でしょう。
 さらにいえば、優勝したドゥラメンテと3着のサトノクラウンは、ともに堀宣行さんの調教馬。見事な馬の出来栄えでした。
 ということで、上位3頭は関係が複雑に絡み合った馬たちなのでした。

 今日の米朝師匠の落語は「焼き塩」。
 読み書きのできない女中さんが行きずりの武士に手紙を読んでもらい、2人は泣き出す。それを離れたところから見た焼き塩売りの男も泣いてしまう。
 どういう理由で道端の3人が泣いているのかを問いただすことで、真相(誤解と勘違い)を知った通りすがりの人たちが笑いだす。将棋倒しのような関連性が楽しい。
 噺の造りが面白いので、口演の機会が多くなれば、演出はもっと派手になり、笑いも拡大したのではないかと思いました。


地震

2015-05-30 21:04:47 | 日記・エッセイ・コラム

 さっき(午後8時過ぎ)、地震で肝をつぶしました。
 カタカタカタ……という細かい揺れがやって来たので、「遠くの地震かな」と思っていたら、すこししてからグワ~ン、グワ~ンと大きく波打つような揺れがしばらく続きました。船酔いしそうな揺れ方。怖かったぁ。
 昨日、一昨日と片付けた本の山がそのままだったら、きっと崩れ落ちていたでしょうね。運が良かった。

 その前に聴いた米朝師匠の珍品落語は「法華坊主」と「近眼の煮売り屋」。短い話なので、2本立てとしました。
 「法華坊主」は、カラスが「クワァー、クワァー」と鳴き、ニワトリが「ホッケボーズ」と鳴く。ひと口噺のような他愛ない演目。
 「近眼の煮売り屋」は、先日、円生師匠で聴いた「一人酒盛り」にちょっと似ていて、酒飲みが、やって来た友人に少しも飲ませようとしないで、煮売り屋(お総菜屋さんみたいなもの?)で食べ物をくすねる方法を伝授して……という、かなりあこぎなお噺。これも小噺に毛が生えたようなものですね。このCD(『米朝珍品集』)にはじっくり聞ける演目はないのかな。


床が見えた

2015-05-29 21:14:51 | 日記・エッセイ・コラム

 今日も本の山の整理。
 昨日、半分ほど片付けていたので、今日は残りを全部、整理することができました。

 もう何年も見たことがなかった床が見え、本の山の裏になっていた本棚も見えました。これはかなりの感激。
 ここまで来たらついでに、せっかく見えた本棚の整理もしたくなりますが、さて、時間が許しますかどうか。

 今日、積み上げてあった本を片付けていていちばん嬉しかったのは、エイミィ・ステュワート『ミミズの話』(今西康子訳、飛鳥新社、2010)が出てきたこと。
 確か、家にあるはず、と思っていたのですが、どうしても見つけることができなかった本。重なった山のいちばん下あたりにありました。これを読み返して、ミミズの知識を増やしたいと思います。

 今日の米朝師匠の落語CDは「釜猫」。
 ちっとも面白ないのでやることがないというような断りをしてから始めています。確かに、けったいな噺。
 道楽者の息子が禁足を食って、なんとか脱出したい。大きな釜に隠れて、知り合いに運び出してもらおうという算段をしたけれど、親父はとっくに承知で、その釜を火にかけて……という乱暴な展開になり、最後は、下痢した猫が尼さんに糞をかけまくるという、これまた汚い結末。
 なんというか、米朝師匠は品の良さがぬぐえませんので、こんなのやってええんかいなぁと、こちらが心配になりました。「めちゃくちゃやなあ」と笑って聞くべきでしょうね。


本の山

2015-05-28 21:33:43 | 日記・エッセイ・コラム

 本棚の前の床の整理を始めました。本当は本棚の整理をしたいのですが、その前に、本棚を隠している本の山をなんとかしなくてはなりません。
 半年以上にわたって本を積み続けてきたので、頭の高さ程の山が5本ほど。とりあえず、3つにわけてゆきます。

 1つ目は、もうしばらく手元に置いておく本。
 2つ目は、田舎(高知)の公立図書館に送る本。
 3つ目は、古書店に売り払う本。

 田舎の図書館へは2年ぐらい前から、時々、送っています。ただ送り付けるのではなく、リストを作り、「ご入用の本がありましたら、送らせてもらいます」と打ち合わせをしてから、不要本を取り除いて送ります。けっこう手間がかかるけれど、しょうがない。

 午後、2時間あまりかかって、頭ぐらいまであった本の列が、腰ぐらいまでに減りました。もう少し頑張らねば。

 〈小説推理〉7月号が発売になりました。担当のSFレビューで次の3冊を取り上げています――

  • ケン・リュウ『紙の動物園』(古沢嘉通 編・訳、新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
  • 筒井康隆『世界はゴ冗談』(新潮社)
  • 藤崎慎吾『深海大戦 Abyssal Wars 漸深層編』(角川書店)

 ケン・リュウは大注目の中国系アメリカ人作家。この短編集には中国や日本を舞台にしたSFも収められています。


一両二分

2015-05-27 21:32:36 | 日記・エッセイ・コラム

 今日も真夏日。最高気温は 30.1℃(隣町アメダス)でした。5月なんですけどねぇ(笑)。

 昨日、百川楼のことを書きましたが、折よく、4日前の朝日新聞「be」のコラム「原田信男の食事の歴史学」のテーマが江戸の料理屋についてでした。
 そこには、市民文化が花開いた文化文政期(19世紀前半)には、枡屋・樽三(たるさぶ)・四季庵・百川・山藤などの料亭が繁盛したとあります。で、中でも評判だった八百善のくだりでは、有名な「一両二分の茶漬け」のことも書いてあります。ある人が八百善で「茶漬けでも」と頼むと、さんざん待たされた挙句、代金がとんでもないこの高額。理由を聞くと、茶葉は極上の宇治で、水は多摩川まで飛脚を汲みにやらしたという。

 この話で以前から気になっていたのは「水は多摩川」といってますが、多摩川の流れそのものから汲んだものではないんじゃないかということ。多摩川近辺の名水――たぶん湧き水を汲んできたのではないでしょうか。さらに勝手な見当をいうと、喜多見不動尊あたりの湧水が有力な候補だと考えるのですが、どうでしょう?

 今日の落語タイムは先ごろ亡くなられた桂米朝師匠の「本能寺」。
 鳴り物がたくさん入る賑やかな芝居噺ですが、これは高座を見ないと。録音では楽しさがよくわかりません。明日は別のを。

 小さい頃、ラジオでの寄席中継は東京からのものばかりで、上方はほとんどありませんでした。あっても、漫才とか浪花節ではなかったかと思います。
 米朝師匠が復興するまで、大阪の落語は火が消えていたから、無理もなかったかもしれません。
 今はにぎやかになりました。私が高知の放送局に勤めていた頃(1970年代後半)、ローカルのラジオ番組のパーソナリティーとして桂べかこさん(今の南光さん)が週一で高知へ来てはりましたが、あの頃から、すそ野が広がっていったのかなぁ。