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懐古そして消滅?

この間ふと目にした広告で、つい古巣の松山バレエ団を思い出し(って所属していたのはその学校だけども)チケットを買ったのだった。
くるみ割り人形だったし、場所が府中の森だったので。

お天気が良かったのでスクーターで行くことに。
ルートはいくつかあるものの、渋滞を避けようとすると、1個前の職場の横を過ぎ、〜十年前に通っていた高校の前を過ぎ^^;まるで過去を遡るよう。
劇場の隣は公園なので、少し早めに着いてプチ散策。ちょうど紅葉の頃で和んだ。

バレエ自体はなかなか異色。
開幕前にプログラムにあるストーリーを読んだら・・・3ページ目で挫折。全部で11ページあったけど。
日本語で書いてあるし、長文にはある程度耐性はあるはずなのに、脳が拒否した。
はたして舞台を観て、これを理解することができるのだろうかと不安になりつつ開幕。

見た回は「オールスタークライマックスフェスティバル」と銘打ってあって、たぶん団の重鎮がたくさん登場する、という意味なのだと解釈。
そしてそうなればやはり一番の注目は森下洋子さん。
ええ、開幕すぐに登場されました。もしかして最後の方にちょっとだけ出られるのかな?なんて思っていたので嬉しい誤算。
でもわりとすぐに次の方に交代されていて(なんとクララだけで7名も登場するから)、誰が誰だか^^;
王子(正式には神性青年アマデウスという役名)も3人で演じるものだから、もう何がなんだか・・・苦笑。

衣裳も装置もゴージャスなので、華やかなんてもんじゃない。
けど、何か重大な違和感。
何なんだろうと思いつつ見ていてわかったのは
みんな張り付いたような笑顔でちょっと怖かった・・・瞬きもしていなんじゃ?ってほど。お人形のようでもあり。
あんなに口を開けていて乾かないのかとも(余計なお世話。でもきっとわたしには無理!のどが乾燥して咳き込みそうだー)
もう1つ。
やたらにみんな上を向くの。そりゃ心持ち上めに向くのは基本だろうけど、それを通り越して舞台の天井見てる?ってことが多くて。
絶対に下を向いてはいけません、とでもきつく言われているのか?
終始そんな感じなので、何か上にあるのかなー 何か降ってくるのかしらーと勘繰る始末。
一番気になったシーンは、くるみ割り人形から王子に変わった後の二人の踊り。二人とも(特にクララは)上しか見ないから目が合ってない。
クララは王子に変わったこと分かってるの?って心配になるほど。踊りににしたって王子の手がどこに出るかわからずぎこちなくなることも。
なんと徹底されていることかと。
しかし
2階席だったからまだしも、1階席だったらどう見えるんでしょう。
ダンサーのあごと鼻の孔ばかり見えるんじゃ?
とか
ウォーミングアップの後ろカンブレは入念にやらないと、背骨や頸骨を痛めそうだー
デコルテの手入れもね
なんてことを考えつつ、やたら首に力が入ってしまい、終演のころにはガチガチにorz

最後の最後までそうだから、客席も大して見てないというか、感じてないのでは?
何かもっと遠い高みを見ているような、バレエの神様にでも舞台を捧げているような錯覚も。
そうなるとここにいる私は何?居なくてもいい?という一抹の寂しさも感じたのだった。

・・・私が習っていた頃(約半世紀前 笑)は、そんなに上ばっかみるようには言われなかったけどなぁ・・・
まー一番びっくりしたのは、当時習っていた先生がまだしっかりとプログラムに載っていたことか。
現役・・なんでしょうか、名目だけなのでしょうか。
同じクラスで習っていた方もまだ踊っていましたしね・・・彼女たちは本当に昔から上手できれいだった(から覚えてる)。
あ、あと森下さんはひと際お小さい!
あの身体で全てを乗り越えていらしたのには尊敬いたします。
きっと生涯現役を続けられることでしょう。少しは見習わなければ!

写真は府中の森公園の日本庭園の池
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