宮崎県西都市・千畑古墳

宮崎県西都市穂北千畑の台地裾にあります。
一っ瀬川の左岸すぐです。
墳丘全体が竹林で覆われています。
千畑（ちばたけ）古墳と読みます。

全長40.5ｍ、　後円部径30ｍ・高さ4.5ｍ、　前方部幅16ｍ・高さ2.5ｍ　二段構築の前方後円墳です。
茶臼原台地から突き出た丘陵の裾部を利用して造られています。

墳丘に葺き石は施されていなかったようです。
また造り出しもありません。
埴輪の出土がなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったようです。

後円部にある主体部は、南側に開口している横穴式石室です。
石室内部は、羨道の長さが3.4ｍ・幅1.7ｍ・高さ1.5ｍ、玄室は長さ4.9ｍ・幅2.7ｍあります。
玄室の天井部には２個の巨大な板石が使用されています。
側壁には切石が横積みされています。
いづれも一っ瀬川上流の火成岩の石が使用されています。
対岸の西都原古墳群内にある「鬼の窟古墳」の石室との共通点が多いとされています。
宮崎県内最大の横穴式石室です。

この古墳の築造時期は、古墳時代後期と推定されています。
竹林に覆われているため一部観察しにくい所（墳形など）もあります。
石室はいつでも自由に見学できます。

昭和９年（1934年）5月1日、巨石を使用した横穴式石室としてその学術的価値が認められ、国の史跡に指定されました。