古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

三重県松阪市・宝塚古墳

2016-02-06 08:23:44 | Weblog
三重県松阪市黒田町ごけ山の独立丘陵上にあります。
西から東へ延びる尾根を利用して造られています。
宝塚公園(平成17年4月27日より一般公開)内です。
松阪市内から南へ3Kmほど行ったところです。




               (前方部)



全長111m、 後円部径75m・高さ11m、 前方部先端幅66m・高さ8m 三段構築の前方後円墳です。
前方部を東に向けています。


1999年(平成11年)6月から2000年(平成12年)3月にかけて発掘調査が行われています。
主体部は未調査ですが、埴輪棺で埋葬されているとも言われています。

前方部北側に東西18m・南北16mの造り出しがあります。
墳丘と造り出しを結ぶ「土橋(どばし)」が国内で初めて確認されました。


墳丘には葺石が施されています。
円筒埴輪や朝顔形埴輪・楯形埴輪・蓋形埴輪・靫形埴輪・囲形埴輪・大刀形埴輪・甲冑形埴輪・家形埴輪・舟形埴輪 などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
この古墳を全国的に一躍有名にしたのが、船上に様々な立ち飾がついた舟形埴輪の出土(土橋の西側から出土)でした。
全長140cm・高さ90cm・最大幅が25cmあり、国内最大のものです。
しかも船首から順に大刀、威杖、帆(を立てるための穴)、蓋(貴人に差しかける傘)がマストのように立つ構造になっています。
奈良県天理市の東殿塚古墳出土の円筒埴輪にある線刻画に見られるものです。
現在築造当時を想定して、ほかの埴輪とともにレプリカが造り出し部に設置してあります。


平成18年6月9日、この舟形埴輪をはじめ出土した多くの埴輪は国の重要文化財に指定されています。

古墳時代中期・5世紀初めころの築造と推定されています。

昭和7年4月25日、国の史跡に指定されています。

かっては花岡古墳群と呼ばれ、88基からなる古墳があったそうですが、現在は道路を挟んで北隣にある「宝塚2号墳」と2基が残るのみです。

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