かいつぶりの日々

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【報道】地価調査発表と価格動向

2021年09月22日 | 実務


令和3年の地価調査が発表されました
評価員の皆様お疲れさまでした、

今回はコロナ禍二年目の地価動向

報道関係で皆様はご存じかと思います。
観光地、飲食店街を中心とした商業地がダウン
他方、郊外の住宅地が上昇

福岡の商業地が再開発の影響で15%上昇、宮古島がリゾート計画のため22%の上昇など…
各地域の特性によりピンポイントな変動率がみられます、

夜の街などは軒並みダウン、歌舞伎町とか10%以上の下落とか…。

詳しくはこちらへ ニュース(びわこ放送)
滋賀県でも同様な結果ですが、
気になったのが農家住宅系の下落幅拡大

原因は今まで言ってた二極化だけではなさそうですね。
とくに空家が多い地域なんで、空家対策措置法で市場にテコ入れしているはずなんですが

仮説レベルな話で検討しますと

今まで農家住宅系の地価下落の要因は…

・農家住宅系は地縁的な選好性が強くそもそも需要が弱い
・高齢化が進み人口が減少
・地域外からの流入も少ない。

ここ最近は以下の傾向が強くなってます↓

・空家が多くなり、いわゆる限界集落化した集落もみられる。
・空家対策措置法が施行されたが、結局買う人、利活用する人がいない。
・空家を維持管理する人がいない
・空家を更地化するだけの体力(資力)を有する人がいない。
・以上により集落、地域全体が整備されずまた限界集落化がすすむ

以下堂々巡り…

というように、空家を中心に起こる「悪循環」によりさらに市場性が悪くなって売れないエリアとなっているようです(空家バンク、地元不動産業者は「田舎生活」を謳って売り出してますが…)

反対に最近は別荘地の更地が人気だそうです(コロナ関連のリモートワーク需要)

おそらく、建物付きである以上市場流通が難しいのでは…
いくら格安物件とは言え、維持管理費、もしくは更地化費用がかさむとさすがに買い手がつかないかなと思いますね(特に前面道路の狭い土地)



流通性UPのため、商品化(更地化、リフォーム)できる施策ができればよいですね




【お家さがし住むとこ選び…14】都市計画道路

2021年09月06日 | おうち選び、住むとこ選び
久しぶりにこのシリーズ更新です。

表題の都市計画道路、もし購入予定の土地(お家)にかかってたら…と
いうお話です。

都市計画道路とは…都市計画に基づき整備が予定されている道路で、結構幅員の大きい道路が住宅地の真ん中を通る場合があります。

これには、事業が決定されているものと決定まで至ってないけど計画段階のものとがあります、
計画段階のものは、10年~20年スパンの工事計画が立てられているケースで図面上では確認できるものの(上記画像参照)、全然未着手の場合も多く、そのままとん挫ってケースもあります。(だからほとんど問題になることはないです)

事業決定されている場合には、道路部分の用地買収や測量等が入っており、「なんか出来るんかな…」とぱっと見でわかることも多いです(役所でちゃんと確認する必要はありますよ…)

っで、事業決定している場合の予定地を「都市計画道路予定地」としているbのですが、購入する土地(家)が上記予定地に該当する場合、どう考えるかってことが問題となります。

工事→立ち退き→マイナス要因と考える方もいますし、スルーされる方もいらっしゃいます。

今回は計画決定とか事前協議とかは今回スルーして、本題の不動産価格と立ち退きをメインにします。

事業決定している場合は、都市計画道路を考慮してちょっと相場より安い価格で売却されることが多いです。(特に分譲地の場合は、他の区画と比較して安いケースが見られます)
やはり、立ち退きのリスクと手間を織り込んでるんですね

工事が始まったら…、役所から協議となります。
この場合トピックになるのが立退料、

基本的に役所に備え付けてられる「補償基準物価表」を基礎に算出され、土地値は周辺の取引価格をベースに…
土地上のものでは、家屋のほか庭石やフェンス、コンクリート舗装などの工作物も補償対象となります(上記物価表には地域性があるので地方では安いケースがあります)

このほか、引越し代、建築確認申請費用、建物の登記のための費用、引越しの挨拶の粗品代、引越しの挨拶状の作成費用と郵送代、なども補償されます。

ですので、お家を選んで購入するときは安く購入し、工事が始まったら適正価格で補償を受けて…となると、トータルでお得な場合もありますね。
不動産鑑定の実務では、私自身「マイナス」ととらえることはなく、「イーブン」で考えてます。

工事→立ち退き→マイナスと考えるまえにトータルで見るもの重要ですね。

ただ、「この土地が好きだ!」とか「引っ越しがめんどくさい!」という方は
都市計画道路予定地はお勧めしません(>_<)


購入不動産が予定地ではなく、近くに都市計画道路事業が進捗している場合は、購入不動産の効用が高くなる場合もあるんで
(角地になったり、自動車利用の利便性が向上したり…)

気になる方は役所の都市計画課でお尋ねになられると良いでしょう。






【考察】歴代首相と地価の相関関係

2021年09月03日 | 実務
先ほどのニュースで菅総理大臣が次の総裁選挙に出馬しないとのお話で…。
また一年交代の首相の時代に入るのかと思いまして…。
首相の交代がどのように影響するか、今後の動向に注目ですね。
菅大臣、お疲れ様です。昨年大変な時のバトンタッチでしたね。

ところで、アメリカの大統領が変わったら「トランプショック」とか「バイデンショック」とか言われます、

気になったので、歴代首相と地価の相関関係を調べてみました。首相が変わったら地価がどんだけ変わるのか(首相退陣がどれだけ影響するのかを、少し考察してみました。

地点は東京の地価調査中央5-17(中央区銀座二丁目)
たまたま昭和61年から価格がついていたのでチェックしてみました。
まず昭和61年 15100千円/㎡(0.0)地点設定されたばかりですね。
時の総理は中曽根首相。

(前首相とかフルネームとかは簡略化のため記載しません、あと価格は㎡単価で、変動率は%です)
昭和62年に竹下首相に代わって
昭和62年21,000千円/㎡(+39.1%)
昭和63年21,600千円/㎡(+2.9%)

平成に入って宇野首相
平成元年21,600千円(0.0)横ばい。
次の海部首相
平成2年22,600千円(+4.6)

平成3年は宮沢首相
 22,600千円(0.0)
ここまでの傾向だと、総理が変わる→土地値は上昇から横ばいになることから、やはり地価にとってもマイナス要因だったと思われます。

さて、次はバブル崩壊時代
平成4年、細川首相 、19,800千円(△12.4)
平成5年、羽田首相、14,500千円(△26.8)
とバブル崩壊で大きく変わってきてますね。
平成6年~平成8年は村山首相
平成6年 10,000千円(△31.0)
平成7年 7,050千円(△29.5)この年、阪神大震災がありました。
平成8年 5,500千円(△22.0)
地価はスタートの36%程度となりました。
平成8年~平成10年までは 橋本首相
平成9年 5,250千円(△4.5)
平成10年 5,100千円(△2.9) 

平成10年~12年は小渕首相
平成11年 4,700千円(△7.8)
平成12年 4,200千円(△10.6)
志半ばで亡くなられました。首相って大変な仕事だなと思いました。
平成12年の途中から森首相でしたね。13年の4月に辞職されてるので地価のカウントはしておりません。

平成13年~平成18年は小泉首相
平成13年 3,800千円(△9.5)
平成14年 3,700千円(△2.6)
平成15年 3,590千円(△3.0)
平成16年 3,520千円(△1.9)
平成17年 3,600千円(+2.3)このころからミニバブルが始まってますね。
平成18年 4,300千円(+19.4)

平成18年9月~19年9月まで安倍首相
平成19年 5,500千円(+27.9)ようやく平成8年の水準に追いつきました。
平成20年は福田首相
平成20年 6,000千円(+9.1)


しかしこっからリーマンショックが始まります。
平成21年は麻生首相
平成21年 5,150千円(△14.2)ここで鳩山政権に政権交代。
鳩山時代は地価調査の期日に入ってなかったのでノーカウント
平成22年菅(かん)首相 4,680千円(△9.1)
平成23年菅(かん)首相 4,570千円(△2.4)東北の震災が起こります。
平成24年野田首相 4,480千円(△2.0)


平成25年~令和2年まで安倍首相
平成25年 4,500千円(+0.4)
平成26年 4,810千円(+6.9)
平成27年 5,100千円(+6.0)
平成28年 5,870千円(+15.1)
平成29年 6,450千円(+9.9)
平成30年 7,090千円(+9.9)
令和1年 7,800千円(+10.0)
令和2年 7,700千円’(△1.3)

これを見ると、平成の初期などは総理大臣が変わる→大きく地価に影響するという部分も垣間見れますが、特に大きく感じるときは政権交代ですね、平成6年とか…。
反対に第二次安倍首相の時は上昇に転じてます。

首相に対する期待感かもしくはほかの要因が大きいのかはっきりは言えませんが、安倍政権の時代が地価がプラスになっていることが多いですね。
見方によってはいろんなことが読み取れるデータになるかもですが…。私自身がまだ知らないことが多いのではっきりとしたことは言えませんが…。

こういった時系列的なこと、またまたブログに記載していきたいと思います。


【業務】初回相談無料の件

2021年09月02日 | 実務
うちの事務所では、初回の相談は無料としております(その他の事務所では相談料をいただいてるところもあるそうですが…)

よく、同業者及び他士業の先生から「サービス精神やね~」とか言われることもありますが、サービス精神もありますが理由は以下の通りです。

・不動産のことに不慣れな方から話を聞きだすのに30分以上はかかる。
・どこに相談してよいかわからないからとりあえず着たというお客さんが多い。
・方向性がつかめないままお金とられるのはちょっと…というお客さんに専門家の間口を広げるため。
・相談来たけど結局弁護士マターだったとかよくある話。
・市役所とかでは不動産の相談をやっていないことが多い。
・公の機関が不動産の相談日を設けているのは知っているが平日はさすがに行けない。

ということで、相談者様目線で考えると、初回から相談料はいただけないと判断しましたので今のスタイルになりました。おそらく、本気の相談は1回では解決しないので、二回目以降に相談料をいただくという形としております。
そのまま、鑑定評価等の業務に流れる場合には、いただいた相談料分を考慮してお見積りとさせていただいております。


まぁ、明らかに「冷やかしな方」もたまーにいらっしゃるのでそういった方は丁重に対応させていただいてますw

こうやって、一般の人の話にみみを傾けて、不動産の「町医者」としての立ち位置にいたいな…と考えてます。

【雑感】開業14年目突入

2021年09月01日 | 日記


いつもお世話になっております、
皆様のおかげで開業後13年を経過し14年目に突入しました。

14年つったら、赤ちゃんが中学生になってますね
金なしコネなしで野洲に来て、なんとかやりましたね。最初は全く相手していただけなかったですが、今こうして何とかやってます。

特別に、今までやってきたことで良かったなと思うことを列挙すると。

・自費で自主的な無料相談会
・市長、市会議員、政治家との意見交換会
・自作ホームページの作成
・率先してSNSの導入(動画はまだやってませんw)
・勝手に勉強会(テーマは不動産だけでなく経営、生き方など多岐にわたる)
・事務所牡蠣バーベキュー大会
・事務所おでん会
・コラム書いて出版社に飛込営業(何社か採用されました)
・Yahoo!知恵袋で回答しまくり(たまに変に絡む人が出てきたので現在中止してます)
・自分よりレベルの高い経営者、先輩士業と付き合うことに重きを置く。


などなど、
SNSなど、ほかの不動産鑑定士がやってないことで自分で出来そうなことをどんどん取り入れました。
最初の3年、いや5年過ぎるまで撤退しようかと考えた時期もありました。
どっかで聞いたことあるような「おぼろげなイメージが…」で、テナントが浮かび、テナント移転を目標にし、法人化を視野に入れました。

現在コロナ禍で、昔みたいに飲み会等ができない状況になってます。
ですので、人に会える機会をすごく重視してます。

上記やってたことで僕がすごい気に入ってる牡蠣パーティー、今年は開催のめどが立ってませんしさすがに大々的にやることはないですが、

ふらっと友達が家に立ち寄るような、そんな緩い形でやるかもしれませんね(^^♪