かいつぶりの日々

山林関係に強い不動産鑑定士「合同会社鳰不動産鑑定」のブログです
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【おうち選びその10】ぶっちゃけ新築か中古か

2021年05月20日 | おうち選び、住むとこ選び


最近は真面目に不動産のことしか書いてませんねw

今回は新築と中古、メリットデメリットを挙げていきたいと思います。

新築って、新品、新車と同じで気持ちいいですね
新築一戸建てのメリットは、何といっても設備が新しいことが一番にあげられます。

断熱や防音などの設備や水回りなどに最新の設備を入れ込むことができます。そのため、耐久性にも優れている他、住宅の維持費用も安いというメリットがあります。
また、注文住宅の場合は、設計段階から関われるため間取りなどの自由度が高いのも特徴です。

新築建物は登録免許税が軽減されるという特例があり、税金面で優遇されるという点もメリットとしてあげられます。また、近年の震災を受け、耐震基準も一定期間ごとに更新されてきています。新築一戸建ての場合はもちろん最新の耐震基準に沿って建築しており、住宅ローン控除の対象となりますね(これ大きい)

◇デメリット
一方デメリットとしては、やはり中古一戸建てに比べて価格が高いという点があげられます。売買価格や成約価格などを比較検討しても中古と比べて概ね平均1,000万円以上の購入資金に差があります

また、駅の近くや比較的地価の高い土地には既に建物が建っているため、予算とのバランス検討の結果、ものすごい郊外になることもありw、この点も新築一戸建てのデメリットになっています。

他にも、新規分譲地などに多いのですが、日当たりなどの実際の住み心地は家が建ってみないと分からなくイメージできないことや、実際に住んでみた後に近傍にマンションが建つなどの地域要因に変化が起こります。


一方、中古一戸建てのメリットやデメリットは以下のような点があげられます。
◇メリット
中古住宅の大きなメリットのひとつが価格で、新築一戸建てに比べるとかなり費用を抑えることができます。また、現物を見て購入を検討することができるため、入居後のイメージが付きやすく、実際に日当たりや間取りが求めているものに近いのか、近隣の環境はどうか、周辺の住民にはどういった人が多いか、というような具体的な情報を手に入れやすいというのもメリットです。

◇デメリット
一方デメリットとしては、やはり古い…。物件によっては、早い時期に大きなリフォームやメンテナンスが必要なものもあります。また、設備が古いため省エネに対応していないものもあり、住宅の維持費(光熱費など)が新築と比べてと高めになる傾向もみられます。

もうひとつ気になるのが耐震基準です。耐震基準は、過去に大きく2回の改正がありました。そのため、中古一戸建てを選ぶのなら、少なくとも昭和56年6月以降に建築された住宅を選ぶと旧耐震基準はクリアしているものと思われます。
また、上記と関係する話ですが住宅ローン控除が受けられないというデメリットもあります。木造一戸建ての場合は20年以上建っている建物については原則住宅ローン控除が受けられない可能性がありますので、この点も注意が必要です。(耐震工事等を施さないと難しいです)

このようにメリットデメリット並べるとどっちもどっちですが、不動産に対する直観を大事に物件選びをされると良いかもと思います。


ただ、私の個人的主観ですが私はむしろ中古住宅派、予算もさることながらww近年の空家問題もありますし、建物をある意味「使い捨て」にするのは少し抵抗があることが大きいです。

人と不動産、これって昭和以前の時代のように、実家が何代も渡って引き継がれるものであれば、不動産(建物)が古くなれば手を加えて育てる…というのが本来の姿なのかもしれませんね。



【会社合併】会社を合併する場合の不動産鑑定評価

2021年05月16日 | 不動産鑑定士の取り扱い方法

最近、会社の統合とかよく聞きますね。

簡単に言えば、2つの会社を一つにするという話なんですが、

これには、対等合併(持ち分プーリング法)と吸収合併(パーチェス法)というものがあります。

対等合併は昔から簿価で資産を引き継ぐ方法として使われていたのですが、現在はパーチェス法が適用されてます。

すこし話はそれますが、会社にお金(資産)を出す場合(いわゆる増資とか)

株式会社に出資をする場合、基本的には金銭で行うことが多いと思います。

会社法は金銭以外の財産をもってする出資も認めています。これを現物出資といいます。

現物出資による場合、出資目的物の価値の把握が必要です。目的物の過大評価により、不当に多くの株式が割り当てられると、会社財産が社外流出してしまい、会社財産確保という株式会社の目的が達成できなくなります。

そこで、検査役の検査等の厳格な規制が用意されていますが、不動産については、不動産鑑定士による鑑定評価をもとにした弁護士の証明がある時等は、厳格な規制が不要になります。
すなわち不動産鑑定が会社への出資には必須となってきますね

持ち分プーリング法は会社資産を簿価で引き継ぐので改めて鑑定は…って話ですが、現在はパーチェス法が主流。

合併については、原則的には、被合併会社の資産を時価で評価して(パーチェス法)、合併会社の資産と合算します。この時価評価の際に、不動産鑑定士の鑑定評価が有用です。

このように会社を合併する際には、改めて被合併会社の価値を把握する必要があるため、資産を時価で評価することが必要であり不動産鑑定が必要となります。

すこし脱線しますが、例えば材木屋さん、自分たちの資産に会社の土地建物だけでなく、山林や立木もあります。
山林は多くの場合「更地」で評価されてしまうことが多々ありますが、
その山林には棚卸資産である「材木」がのっかっています。

それも含めて鑑定をしなくてはなりません。

住宅会社の自社用の不動産のほか、売却予定の分譲地などのそうです。

会社の社屋だけでなく、どんだけの資産をもっているか、適切に把握するには会計士、弁護士、税理士の先生を通じて、不動産鑑定の相談されることをおすすめします。


【新シリーズ始めます】★事業承継★について【事業承継】

2021年05月12日 | 不動産鑑定士の取り扱い方法
新シリーズ始めます、タイトルずばり

「不動産鑑定士の活用場面」

よく面談の方から
「不動産鑑定士の活用シーンが浮かばない、我々の仕事とどう関係するの?
との質問をいただきましたので、今回は流行りに乗って【事業承継】をベースにご紹介します。



不動産鑑定士は文字通り不動産を鑑定する人なんですが、どのようなシーンで不動産鑑定を使うか、事業承継の各場面で考えてみました。

★事業承継とは自らの事業を後継者に承継するものであり、
この場合以下の二つの側面の承継がある。

A;経営そのものの承継
B;自社株式・事業用資産の承継

上記のうちBで不動産鑑定が必要になるケースとなります。
すなわち、
①自社の株式や資産を後継者に集中的に承継させていく必要があります、

この場合承継資産は適切な評価(不動産も含む)が必要であり、子が複数いる場合には遺留分を侵害しないように自社株や事業用資産以外の持参を後継者以外の子が取得できるようにし、承継において紛争を回避する必要があります。

≪不動産鑑定士のかかわり方その1≫

・事業用資産(不動産)の現況把握と整理を不動産鑑定士が調査の上実行。
・承継する不動産の適正時価の把握
簿価が高い、相続税路線価が実勢と乖離している場合には相続税額の適正算出のための鑑定評価が必要)
・遊休資産の有無、その活用方法の提案(コンサルティング)
・遺留分の把握及び事業用資産以外の資産のうち遺留分を把握するための資産評定→相続紛争の解決に寄与

→これらを譲渡時期や会社の業績を踏まえて税理士と協議し進めていきます。

②後継者には自社株式や事業用資産の相続・贈与が発生するため、相続税が高額となるケースがあります

≪不動産鑑定士のかかわり方その2≫

・不動産鑑定評価により複雑な権利関係にある土地建物や類型に応じた相続不動産の適正価格の把握。これにより適正な納税が可能となる。

③さらに自社株式や事業用資産が後継者に承継されない場合には、他の相続人や子から承継資産を買い取るなどの必要性があります。

≪不動産鑑定士のかかわり方その3≫

・金融機関からの資金調達の際の担保評価について不動産鑑定評価を活用すれば円滑な資金調達が可能。

すなわち、上記のように不動産の真の価値を表示することによりどれだけの資産が承継され、どのように利活用されるべきかの指針が明確となり、社会経済活動の円滑化につながります。

【お家選びその9】土地の形状

2021年05月10日 | おうち選び、住むとこ選び

今回は土地の形状についてです。

土地は状況によりいろんな形があります、普通の四角だけでなく、台形や平行四辺形、三角地や帯状地(縦長に路地状に伸びてる土地)などなど…。

なぜ減価するのかは、土地の利用効率(建物がちゃんと配置できるかどうか、容積、建ぺい率がちゃんとうまく消化できるかどうか)が肝要となってます。

定量的にどこで減価するか…、大体が間口と奥行の関係でみるのが多いですね。

資料として京都市の固定資産税の要綱があったので添付します。


ここの14ページ(不整形地)に考え方が記載されてますね。

ただし、面積が大きい土地についてはこの減価の程度が変わってきます。
というのは

面積が大きい → 建物配置は結構自由 → 余地は駐車場などに使える
→無駄がない…。

というように、先に記載した面積の概念と抱き合わせで考えると、単純には考えにくいものになってますね。

先のブログで規模について触れましたが、大きいと形状による減価は逓減するものと追記しておきます。

住宅地の広告でも規模、形状は記載されていることが多いので、(間口:奥行がしっかり記載されてなくても図面がついている場合があります)
面積と形状(図面上)を照らし合わせて、どういう使い方を妄想wするのも良いかもですね。




【お家選びその8】面積の表示

2021年05月01日 | おうち選び、住むとこ選び
五月になりましたね、
皆様いかがお過ごしでしょうか?

前回の続きというか補足になりますが、
面積について少しクローズアップします、

我々では当たり前と思っていることですが、「坪」について
我々の鑑定書ではすべて㎡(平方メートル)単位で数量を記載していますが、
不動産広告とかは~坪で表記してます、

1坪は3.3㎡ですって一言でいえばしまいですが、その3.3㎡ってどんだけの大きさかイマイチよくわからないというご質問をいただきましたんで、解説

坪とか尺とかは昔ながらの尺貫法という、古来は中国から来た測定単位で日本では1951年までしっかり使われてたそうです。
1坪は3.3㎡、およそ畳二畳分、いわゆる一間(1.8m=6尺)×一間の面積で、
一間の長さは大体成人男性の両手を広げた長さとほぼ似ているとのことです、

ですので私は巻き尺なしで間取り取りしますw
ちなみに同じ一間でも以下のように種類がありますので…

京間 (畳/縦 191.0cm× 横 95.5cm)6帖換算→10.9443㎡
中京間 (畳/縦 182.0cm× 横 91.0cm )6帖換算→9.9372㎡
江戸間(畳/縦 176.0cm× 横 87.8cm)6帖換算→9.2716㎡
団地間(畳/縦 170.0cm× 横 85.0cm)6帖換算→8.67㎡ 

というように微妙に違うので、最初に間取り取るときは和室と玄関って決めてます。

あと坪の倍数でいいますと以下の単位があります、。

合 -- 1合 = 0.1坪
勺 -- 1勺 = 0.1合
畝 -- 1畝 = 30坪 = 約99.174平米 = 約1アール(a)
反(段) -- 1反 = 10畝 = 約991.74平米 = 約10アール
町(町歩) -- 1町 = 10反 = 約9917.4平米 = 約1ヘクタール(ha)

「田んぼ一反」ってお話はよく聞きますので圃場整備された田んぼ一枚が概ね一反くらいかと。

こういう風に整理すると、坪、尺などの単位もイメージしやすいですね。