今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

先回りのニャー

2020年05月30日 | ニャー
ニャーは決してベタベタくっついて来ないし、なんだかんだ要求してくることもない。
ただ、オジンが家にいるときはいつもさりげなく傍にいる。
熟睡してるときでも、オジンが移動するといつの間にか合わせて移動してきます。

このさりげない好意がニャーの真骨頂。
保護者がメロメロになる所以です。(親ばかですみません)
険悪になった関係が今年初めに修復して以来、帰宅時のお出迎えがなくなりました。
その必要もないほど信頼関係が強くなったと思っています。


オジンのベッドで;寝るときは枕元がニャーの指定席、足元がちび太の指定席
(写真真中のポニーは昼間だけだが、寝るときはチキンも参加してくる)

ニャーの前回記事「強者の特権」ではニャーがやりたい放題のように書きましたが、
実はとても遠慮深いネコ。自分の指定席に他の子がいても我慢する。
リンとシロキは特にニャーの場所にいることが多いので、睨みたくもなるわけです。
それでもやっぱり我慢する。


本棚の上もニャーの指定席のひとつ

もともとニャーは保護者を観察するネコ。(※脚注に関連記事)
こっちが動こうとすると、その目的を予測して先回りする。
トイレに行くときは入り口に先回りして待っている。
洗面所に行くときは先回りしてシンクの中で待っている。
風呂に入ろうとすると素早く先に入って湯舟のお湯を飲もうとする。
階段の上り下りは後から来て一気に追い抜いていく。(なので危ない)
外に出るときも先回りして玄関ドアの前で待っている。
でも外出のときはわかるのだろう、さっさと諦めて中に戻っていく。
とにかく保護者の動きに合わせて、自分のやりたいことを決めるのです。


外に出たときのリードもある程度自分でこなせるようになった

そんなニャーだから以心伝心、言葉なんて不要です。
コミュニケーションの秘訣は・・・、
ニャーのように、いつも相手を観察していればいいんです。
観察して観察して、行動が予測できるようになるくらい観察する。
それが双方向ベクトルになったとき、ネコと人間でも対話できるようになるのだと思います。

ただ、ニャーの眼力はばかにできない。
人間は自分自身だって誤魔化すことができるけど、ニャーには通用しません。
ニャーに限らず、真実のみを見る動物には相手の本質を見抜く眼があるのです。


テツ2世のニャー、意思の疎通にも磨きがかかってきた

※参考過去記事 「観察する猫」

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ノラにして気高く ~ハナの思い出~

2020年05月28日 | (故)ハナ
じゃーん、いきなりの登場はご存知、ドジでオニブでブサカワのシロキ。
小心のくせに、掃除機が横で唸っていても全然気にしない変わったネコです。

だいたいネコは掃除機を怖がりますよね。
しかし堂々と掃除機を見やるシロキはよほどの大物?
それともただのオニブか。

あっ、今日の主役はシロキじゃなかった。
小柄だけど利発で気高く、やさしくて怖れを知らなかったわが家の初代ネコ。
ハナのことです。

ハナも初めから掃除機に動じない子でした。
小さかった孫たちがやって来ても動じない。
やがてテツとくもが加わり、3匹揃って庭にいるときに外ニャンが来ても、怖がるテツやくもを後ろにハナが果敢に迎え撃った。
後輩の面倒をよく見ただけでなく、外敵からも守り抜いた肝っ玉母さんでした。

孫と一緒に(ハナ15才の頃)

ハナは近くの野原で子供たちにいじめられていた子ノラでした。
小学生だった息子が勇気を振り絞って助け、家に連れ帰ったのが始まりだった。
それからの22年間、わが家と3人の子供たちの門出を見守った。
出張で留守が多かった自分と研究職に没頭していた妻の下で、専ら子供たちの相手をしていたのがハナでした。

テツを迎えた頃のハナ、やがて2匹は蜜月を迎える(ハナ6才、テツ1才)

田園風景の中にできた新興の小住宅街で、移り住んだ頃は捨て猫が多かった。
その子猫たちもなんだかんだで拾われ、住処はできたけど殆どが"中外飼い"。
当家では手術もして外ではリード付だったけどそうでない子が多く、それでも〇〇さんちの××ちゃんといった感じでみな市民権を得ていた。

ハナはそんな子たちの間でも人気者でした。
手術済なのに、外に出ると雄ネコたちが集まって来る。
みな知った子だったけどそのせいか妙に積極的で、ハナを抱いていると自分の足元まで言い寄って来た。ハナへの気持ちが自分への警戒よりも強かったのだろう。
何だか人気のマドンナを独占してるような気分になったもんでした。

くもの面倒もよく見たが、やがてくもはハナから独立した(写真:ハナ8才、くも1才)

ハナは利発な子で、あの手この手で自分のしたいことを保護者に伝えてきた。
かと言って我が強いこともなく、むしろ控えめで穏やか、手間のかからない子でした。
晩年は脳梗塞から奇跡の復活を遂げて先生たちを驚かせたりもした。
脳梗塞の1年後に今度は敗血症で倒れたとき、もし保護者が不在でなかったら、もっともっと長生きしたに違いない。
それだけ生命力を感じさせるネコでした。

ハナは入院中に旅立ちました。
回復を願う気持ちが強すぎて、最後の時を見誤った。
独りで逝かせてしまったことがいまだに悔やまれます。
ハナ、2014年10月23日没。

哲学的な表情で物思いに耽ることが多かった(ハナ21才・脳梗塞から復活後)

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気心の通じたノラ ~モドキの生活を想う~

2020年05月25日 | モドキ
日が長くなって、モドキの来店時刻が遅くなりました。(夏モード)
冬の間は毎日顔を出したモドキ、今は3日に1回くらいです。


たまに朝にもやって来るモドキです(出入りは正面ゲートから)

今の時期、モドキが来るのは19時から21時頃。
閉店は18時半だけど、20時頃までなら大抵は誰かが残っています。
自分は19時半頃には帰宅するのでモドキには会ったり会わなかったり。
モドキに会わなかった日は、モドキ用に置き餌をしています。

付き合い歴4年目に入ったモドキは、本ブログ登場ノラとしては最長です。
先日紹介した保坂家のシロちゃん(15年)には遠く及ばないけど、モドキの拠り所として信頼してもらえれば何より。
ようやく耳後ろの傷が治ったモドキ、今度はまた左目を赤く腫らしてきました。
こんなときはまず抗生物質。
そして栄養をしっかり摂って自力で治してもらいます。


左目が赤く腫れて開かなかったけど4日でほぼ回復

それにしてもモドキ、普段はどこにいるのだろう。
店を出たモドキを何度か追跡したけど、まだSCから出るのを見たことがない。
しかしSC近辺でのお客さん目撃情報が何度かある。
かつて2、3ヶ月空けることがざらにあったモドキ。
この店以外にも拠り所があったことは間違いない。
ただ今年に限って言えば、どこか他所で食べているとは思えない。

春になって陽気がよくなると、たまに朝から来ることがあります。
店で食べた後は店裏の草むらで夕方までしっかり寝て、再び食べて出ていきます。


「さて、そろそろ寝ようかな」


爆睡中

モドキが寝に来るとレオたちは店裏の憩いの場所を奪われる。
モドキはのんびりムードだけど、レオの方が警戒して近づきません。
でもバックにスタッフがいると威勢よく吠えまくる。
かつてこっぴどくやられたレオとしては、簡単にはトラウマが消えないのだろう。

モドキはまだ人を怖れるけど、顔つきは柔和になって家猫並み。
スタッフには親近感もあるようです。
ご飯係の自分と妻は、そーっとなら鼻を撫でられるようになりました。
今は殆ど鳴かず物静かで、自らレオやちびニャンを追い回すようなことはしません。
でもレオにビービー吠えられると、対抗で毛を逆立てて応戦します。

今のところは、この2匹の関係が最大の心配事です。

貫禄たっぷりのモドキだけど、実はレオより小柄です

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お店のノラちゃん、ちびニャンくん

2020年05月22日 | レオ(テンチビ)とココ
今日も朝から雨。
当地では今週に入ってから日照がありません。
毎年春と秋に現れるひっつき雲。
天気は西から東への法則を逸脱して当地にひっつきまくるやっかいな奴です。
こんな感じ。(Yahoo天気予報「雨雲の様子」より)
 
    11時実況                   16時半予想   

この雨、日暮れ時には止みましたが明日夜が明けるとまた降り出す予報です。
営業妨害だとスタッフはおかんむり。
まあ、てなことで今週はレオとちびニャンもほとんど観葉室で過ごしています。
今にして思えば、レオにも仲間ができてよかったな。

雨の寒い日は観葉室でこんな感じ

さて、お店のノラちゃんたちの近況ですが、今はレオとちびニャンの他にモドキだけ。
昨秋のミセミケもシンも、先日少し紹介したレオに似た子猫も今は見ません。
ただただ無事を祈るのみ。
で、結局現在の置き餌はモドキの分だけ。
モドキは遅くてもスタッフが帰って直ぐに来るので、殆どいつも置き餌はない状態。
そのせいか例年になく新顔の来店が少ないです。

ちびニャンは店の風景にも馴染んでます

一方ちびニャンはレオに認められたこともあって、今ではすっかり店の一員。
当初のノラ顔もずいぶん柔和な顔に変わりました。
人間も、意識して近づいて来る人を除いて怖がらなくなりました。
お客さんの評判も上々です。

店裏の草むらもレオとの憩いの場

最近は看板猫をひとりで務める時間もたまにあります。
いつも一緒ですが、どっちかが寝入ってしまうとひとりの時間を過ごすわけです。
相手が所在不明になるとお互いに探しまくる。
わが家のツインズのような関係です。

ひとりで看板猫お勤め中

問題は、まだ誰もちびニャンくんに触れないこと。
もうすっかり市民権を得ているのに、こりゃ確かに問題だ。
触れないので住民票の発行(保護者明記の首輪の装着)もできないし、
もうそろそろなのに手術もできない。
強制的に捕まえるのは当方のポリシーに反します。

よもやクウみたいに時間がかかる?
でも家の中のクウと違って、そうそうのんびりはできません。
あっ、そう言えばまだ名前も決めてなかった!


暑い日はお店の日陰でだれてます

注)ちびニャンくんのカテゴリーは次回からレオと合流する予定です。

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シロちゃん15年の重み

2020年05月21日 | ノラたちの幸せを願って
シロちゃんはネコメンタリー「保坂和志とシロちゃん」の主人公。
作家と猫の日常を綴るNHKのネコメンタリーは、作家が愛猫を通して人生や暮らしを語る珠玉のドキュメントです。シロちゃんは中でも印象に残る猫でした。先日も再放送やってましたね。
※保坂家のシロちゃんについては、ネットにたくさん出てるので検索してみて下さい。

シロちゃんはわが家のシロキに似たネコで15才。ご夫婦で暮らす保坂家の外猫です。代々そうして暮らしてきた猫で、多いときは一族11匹もいたそうだけどシロちゃんはその末裔、最後の1匹になったそうです。生まれて15年、シロちゃんはずっとこの生活を続けてきた。15年x365日=5475日で、シロちゃんがご飯を食べに来なかった日は3日しかないとか。ご飯を食べ続けたシロちゃんも、あげ続けた保坂さんも相当なもんです。

シロちゃんと似ているシロキ、愛嬌のある動作とブサイク顔?も共通点

しかし、保坂さんはいまだにシロちゃんに触れない。何でも初代のマミーというおばあちゃんネコが子供たちにそう躾けたのが始まりらしい。でもそのマミーは、晩年は家に入って保坂さんに抱かれて旅立った。保坂さんはできればみんな家に迎えたいと言う。一方シロちゃんは、頑として入らないどころか触らせもしない。雨の晩も、雨が強くならない限り門灯の上で番をしているのだそうです。

ネコのために旅行にも行かなかったり、何時に何を食べたとか克明に記録していたり、防寒寝床を作ったり、芥川賞作家の保坂さんが自分と同じことをしていることが何とも心強かった。自分の場合はまだ5年足らずだけど、15年というのはさすがに重みを感じます。

これだけ長く続くのは、おっとりそうに見えるシロちゃんの性格や保坂さんの熱心さもあるのだろうけど、ご近所さんや界隈のノラ密度、道路の交通量などの点でよほど恵まれた環境なのに違いない。だけど15年の歳月は、そんな単純なことだけで守れるもんじゃない。

家裏現役のサクラ(手前)と、今は家の中で暮らすシロキ

振り返ってわが家の外ニャン歴史は5年前、ソトチビとみうから始まった。そのソトチビは行方不明に、みうは家に迎えたが昨年5才半(推定)の若さで旅立った。その後現れたイエチビとハリーは里親さん宅で、リン一家(リン、クウ、キー)とシロキはわが家で暮らしています。目下家裏現役のサクラとキジロはもうすぐ2年と1年半。直ぐ近くのお宅3軒で工事が始まった昨日は騒音と振動のせいかサクラが来なかった。今年に入って初めての空き日でした。でも今日顔を出したとかでひと安心です。

ソトチビ(下)とみう、懐かしいわが家裏ニャン歴史の創始者たち

保坂さんは言います。「シロちゃんは危険が迫ると野生に戻ってしまう」と。自分としては残念で悔しいけど、「それが外で生きるネコの誇りなんだろう」とも。だから、「自分にできることは応援するだけ」だと。

なるほど、さすがは作家さんだ。かつてシャッポが唐突に消息を絶ったとき、自分は延々と胸奥の苦しさをそのカテゴリーに綴ってきた。でも実はその前に、「ノラの本懐」や「ノラの矜持」の記事の中でもうわかっていたのかもしれない。その結論を、保坂さんは何気ない一言で言ってのけたのだ。

家裏時代のリン一家、兄弟は家に入ってからもいつも一緒

だけど保坂さんは、応援するだけでシロちゃんというノラと15年も付き合い続けたとは思ってないだろう。きっと本人にもわからない何かがあるに違いない。ネコメンタリーの制作班には、是非とも続編を企画してその謎を解き明かしてほしいのです。

サクラとは別方向から"通い"でやって来るキジロ


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