志情(しなさき)の海へ

琉球弧の潮風に吹かれこの地を掘ると世界と繋がるに違いない。世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

話芸「沖縄漫談」の面白さ!

2011-02-21 01:53:42 | 表象文化/表象文化研究会
沖縄芝居役者の吉田妙子さんにお誘いを受けてヤンバルに向かう自動車道で、20日国立劇場おきなわ小劇場での「沖縄漫談」の公演にご一緒する約束をした。他の事が念頭にあったのだけれども、国立劇場芸術監督の幸喜良秀氏もまた関与していることもわかっていたので、昼の部でも見たい・聞きたいとは思っていた。

それで母と一夜を過ごして那覇に戻るや吉田さんをピックアップして劇場に向かった。200人余の小劇場はほぼ満杯で大劇場では伝統組踊保存会の【花売りの縁】などの公演もあり、駐車場は満杯で臨時駐車場に駐車せざるを得なかった。こんなことはたまにある現象である。

さて漫談&漫才は面白かった。慣れた川満先生、ゆうりきやー、津波信一、泉&やよいさんなど、さすがキャリアを感じさせた。川満先生など、「川満先生のおかげで、沖縄で身を隠していた宮古島の人間が堂々と物が言えるようになったさー」とか「宮古の人といったら大酒飲みで怖ーいのイメージが変わったんだよね」「宮古の人は熱ーいんだよ。だからヒジュルーの人と一緒だといいが、同じ熱ーい人と一緒だとたいへんさーね」とか、とにかく面白かった。同じく津波信一の区長シリーズも笑わせた。すこし長いと感じたが【ゆうりきやー】のオジーとオバーの病院シリーズは手なれたものだった。オーソドックスにも思えたが、おばーと医者のことばの勘違いも結構笑えた。おじーがかまじさーであることと、いつまでも元気なおばーのキャラの落差が笑わせる。漫談の特徴はそれぞれで、ウチナーグチの口調がいい!笑いの理由がなんともシンプルでもあるが、意外と笑えなかったのが泉&やよいの漫才である。ウチナーグチをどうしても中に入れる時の手際の問題もあろうが、沖縄の漫談は意気盛んだと感じさせた。

一方ウチナ芝居役者による話芸は、八木政男さんの【山猪の化物】(講談)が聞かせた。以前にも聞いた覚えがあるが、話芸としてのせていた。

喜劇の【三村踊り】は以前にも何回か見ているせいか、問題は最後の締めの物語の展開の変化に興味を持った。今回は若い結婚相手として乞われる女性が年齢がかなり上のターリーを相手に選んだ。なるほどー!アンマーの座喜味米子さんの味わいは良かった。当銘さん、知名さん、高宮城さん三人のコンビもこなれて見えた。ターリー役の北村三郎さんも何回も演じておられる。同じ所作を見て笑えるか、という所だろう。三人三様の切り返しに何度見ても同じように笑えるというのは、ことばの面白さだと思うが、筋立ての設定が分かりすぎると笑えなくなることも確かなようだ。


【母の庭の菜の花】

劇場からの帰り、久しぶりに辻のレストランに寄った。二十日正月【尾類馬祭】もやがてである。王女たちの御墓は綺麗に掃除されていた!偶然安明さんにお会いした。「料亭那覇物語」をUPしているが、アクセスは2000をすでに超えている!一応わたしは料亭の広報のお手伝いをしているのだが?!

ところで、ETV特集で伊波普猷を取り上げていた。沖縄は沖縄であって求める沖縄ではない!自ら島の運命を決められない沖縄であり沖縄人であることは変わらない。いったいこの琉球弧は誰の島々なのか?そこに住む者たちの島々ではない!という決定的な事実の前で顔が曇る出演者たち!

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