栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

先週の重賞回顧~夏の2歳重賞、キャリアも大事

2016-09-05 12:07:42 | 血統予想

自家製ベーコンをつくるようになってからランチのパスタ率が更に上昇しておりますが、スーパーで113円で安売りしてる豚バラで、よく札幌の百貨店で展示販売してる小樽のやつ、あんなんと遜色ないのができますよ(・∀・)



土曜は競馬場でメタボ博士たちと打ってたんですが、八幡特別を検討していて
「またスカイパッション出てますよ」
「もうえらい人気やんか…でもどうせ、外枠の外差しできまるんやろな~」
ところがレースは
「ありゃ外から何もこないな~」
「スカイパッションまた凄い脚!でも内枠の先行馬ばっかり残った…」

もう内も外も同じぐらい荒れてきたのか、土曜の小倉芝は先週までとは違ってイン残りも目についたし、しかも日曜は更に時計が速くなり、8R古馬500万下(芝1200m)の勝ち時計1.07.9にはビックリ

マイネルエテルネルがレースレコードの1.07.9で勝った2012年の同日500万下が1.08.0ですから、ここ数年でも最も速い馬場で行われた小倉2歳Sということになり、1.08.0で走破して楽勝したレーヌミノルはエテルネルと同レベルの内容だったといえるでしょうが、他の馬が外を回らされたり高速決着に対応できなかったりで、6馬身という大差がついたようにも見えます

2着3着には終始勝ち馬の直後のラチ沿いを進んだ2枠両馬、4着キョウヘイも直線は外に出して目につく伸びでしたが4角まではインベタで、まるで開幕週のような小倉2歳Sでした

いつも書くように「ダイワメジャー黄金配合」の二本柱は
(1)ニアリーDroneな血(Sir IvorやCaerleonやPast ExampleやRed Godなど)をHaloに合わせてスピード&機動力アップ
(2)「Hyperion+Donatello」やLe Fabuleux≒WordenなどをLady Angelaに合わせてPretty Pollyいじり

レーヌミノルは母父タイキシャトル(その父Caerleon)でHalo3×4なので(1)は満たしますが(2)は満たさず、だからスピードの違いで圧倒できるようなレースでは強いけれど、メジャーエンブレムやソルヴェイグのようにHペースで後続に脚を使わせてもうひと踏ん張りという芸当ができるかどうか、そこが今後のポイントじゃないかと思いますね
http://db.netkeiba.com/horse/2014105043/

母ダイワエンジェルも同じ馬主さんとはいえ、レーヌミノルまで5年連続でダイワメジャーが付けられて、スイートピー3着ダイワストリームなど5頭ともJRAで勝ち馬になっているというのは、毎年馬の出来も良かったのでしょう(ちなみに5頭とも新馬戦で連対しているので、ダイワメジャー×ダイワエンジェルは新馬戦[2-3-0-0])

母母プリンセススキーはロイヤルスキー×テスコボーイでNasrullah4・5×4、秋の阪神でデビューすると未勝利-3歳牝馬S(現JF)を連勝した早熟なマイラー

翌年のシンザン記念で大敗した後長い休養に入り、復帰後は現1000万下で入着どまりでしたが、当時はロイヤルスキー産駒といえば3歳春までは神童みたいな早熟マイラーが多く、アグネスレディーの娘アグネスフローラが桜花賞を勝つまでは、ロイヤルスキー産駒=早熟&トライアルまで、という見方が支配的でした

そんなロイヤルスキー産駒プリンセススキーにタイキシャトル、ダイワメジャーが配されたレーヌミノルは、きょうだいの中でもタイキシャトルとプリンセススキーのスピードが最も表現されているのはたしかでしょう

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札幌11R 札幌2歳S
◎9.コリエドール
○10.ディープウォーリア
▲8.タガノアシュラ
△3.インヴィクタ
コリエドールはクロフネ牡駒とは思えないしなやかな身のこなしがパドックで目についた。つまり牝系の良さが表現されているし、配合も極めてオーソドックスだが悪いところは一つもない。素質や将来性はここでも一番とみる。

新馬を勝ったばかりの馬が上位人気を占めた札幌2歳Sは、キャリア3戦のトラストが61.6-48.3で楽々と逃げ切り、これでスクリーンヒーロー産駒としては、モーリス、ゴールドアクター、ミュゼエイリアン、グァンチャーレにつづく5頭目の重賞勝ち馬となりました

スクリーンヒーロー産駒をTARGETで検索すると、獲得賞金ベスト10の産駒の母父がカーネギー、キョウワアリシバ、Nureyev、エルコンドルパサー、ホワイトマズル、サンデーウェル、ディアブロ、アドマイヤベガ、チーフベアハート、そしてエイシンサンディというのはなかなかすごい(^ ^;)

ステイゴールドに負けず劣らずのブス専(失礼)種牡馬で、まあスクリーンヒーローはNorthern Dancer4×4とHail to Reason4×4を併せ持つだけに、それらとは無縁の血、フィディオンとかセダンとかメジロテイターンといったフランスのアウトサイダー血脈を取り込むのは一つ有効手ではあります

ちなみにトラストの母グローリサンディはムーティエ≒スノッブの3/4同血クロス5×4を持ちますが、このPrince Bio~Sicambre系の血はモーリスやゴールドアクターの母にも入るんですね
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2014100465/

トラストは全兄ウインオスカーとも似たマイラーっぽい体型でこれは母父エイシンサンディ~エイシンウィザードの影響も強いのでしょうが、ベスト距離は1600~1800m、モーリスやグァンチャーレと近い距離適性じゃないかと思います

競馬場内のパドック解説でブラックオニキスの馬主の岡田牧雄さんが「小さな牝馬なのに使いすぎだと怒られるんですが、馬はほんとに元気なんですよ(笑)」と話されてましたが、終わってみればクローバー賞の1着2着が入れ替わっただけで、ここは岡田兄弟の大勝利

このオニキスが何とキャリア5戦、トラストが川崎デビューでキャリア3戦、4着エトルディーニュも5着フラワープレミアも6着ジャコマルも未勝利勝ちのキャリア2~3戦組で、新馬勝ちの人気馬が揃って撃沈したのと明暗がハッキリ分かれました

小倉2歳もキャリア最多の3戦馬が内々をそつなく立ち回って2着3着ですから、両レースとも豊富な実戦経験がモノを言った部分はあります

コリエドールはパドックでも返し馬でも身のこなしや動きが一頭だけ抜けていて、こんな大敗を喫するとは今でも信じられないんですが、堀厩舎でこの素材ならば巻き返してくるのは間違いないにしても、今回に関してはこの手ぬるい追い切りでは過信できなかったのかと…

競馬が終わってからはパドックでスクリーンヒーローのお目見え、息子の重賞勝ちに触発されたか気合十分に周回しているのをボーッとみてたら
「あの馬これから走るの?」
「いやいや走らない、種馬だからもう」
というバカップルの会話が耳に入ってきて、振り向いたらメタボ博士の彼女でした…怖い怖い(^ ^;)

長くなったので新潟記念の回顧は「雑感」でやります

コメント (7)
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