栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

エプソムC回顧~勇敢な騎手

2012-06-11 21:42:32 | 血統予想

東京11R エプソムC
◎1.セイクレットレーヴ
○6.トーセンレーヴ
▲17.シルクアーネスト
△8.メイショウカンパク
△18.レッドデイヴィス
×5.レディアルバローザ
×11.ヤマカツハクリュウ
注14.ダノンシャーク
アドマイヤムーンはミスプロ×サンデーの柔らかさしなやかさを伝えるので、パワー型の牝馬との配合が成功しやすい。レオアクティブの母はオペラハウス×プリンスオブバーズだ。◎の母もブライアンズタイム×サドラーだからパワーとスタミナの血統で、この母系からみても距離延長はプラスだろう。クロッカス賞の斬れ味と52キロで食指が伸びる。

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10RジューンSではサンダーガルチの力馬っぽさも引きずっていて、高速馬場のマイル戦ではいつも鋭さ負けしてしまうリルダヴァルが11.6-11.8-12.1の上がりを抜け出して完勝、良発表ですが時計ひとつ近くかかる馬場で行われた今年のエプソムC

レッツゴーキリシマの逃げで前半47.2-後半47.5の平均ペース、このところマイル戦を使われている○トーセンレーヴはガツンと引っかかりかけたんですが3番手でギリギリ辛抱させると、あとは半分馬の行く気に任せた先行で、柔らかなストライドで東京1800mを駆け抜けてきました

ダノンシャークは離された第二集団のなかでは最も鋭く斬れて、もうあと2,3完歩で差し切りという脚色でしたが残念

隣で観ていたオヤジが「胴の詰まったマイラー体型なのに、走るとストライドが伸びるねえ~」と感心してましたが、終わってみれば「ディープ×Caerleon」のナスキロ斬れのワンツー

「エプソムCとディープ×Caerleon」で書いたように、この2頭はナスキロ柔い斬れを武器とするストレッチランナーだと書いてきましたが、トーセンレーヴは中距離馬だから引っかかるからといってマイルを使うのはどうなのかとも書いてきたし、ダノンシャークは母方のマイラーっぽさが出た体型だから1600mがベストだとも書いてきました

だから時計ひとつかかる馬場想定では、トーセンは中心視できてもダノンは消しに近い押さえ…というのが私の考えでしたね~

これで母系にCaerleonを持つディープ産駒の芝コース別成績は
東京[3.3.2.6]
中山[3.1.0.3]
京都内[2.3.0.5]
京都外[6.3.2.3]
阪神内[1.0.1.4]
阪神外[6.3.3.6]
新潟内[0.0.0.1]
新潟外[2.0.0.4]
ローカル[0.2.1.4](新潟と新中京を除く)

セイクレットレーヴはこういうレース運びでこれぐらいの脚はつかうだろうという、だいたい想像したとおりのレース内容で、これは1,2着馬が強かったというしかなく、やっぱりこの馬は1800mのほうが合っています

マイネルスターリーは“Grey Sovereignの多い脚長緩慢なサクラプレジデント”で、人気薄だからできることとはいえ、4角までラチ沿いを走らせたのは好判断

ウィリアムスはルメールやスミヨンあたりと比較すると当たりが柔らかいというほどではなく、だからトーセンレーヴのような前向きな馬に乗ると引っかかる寸前というシーンもよく目にしますが、それでも勇敢に出していくからこそ、関係者はもちろん、ここでも1人気に支持されたように馬券を買う側からも信頼を得てきたのだと思います

柴田大知も乗鞍が増えてきた頃は半ば捨て身のような逃げ先行(本人曰く「空気を読まない」)が目立ちましたが、引っかかることやバテることを恐れず予定調和のスローを打破しようとするウィリアムスや大知の勇敢さは、これらの馬券を買った人はもちろん、セイクレットレーヴから買って外れた人の心にも訴えるものがあります

私も外れるにしても最後は前のめりに倒れるような、もっと読む人の心に訴えるような予想をせんといかんなあ…と

コメント
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