グランプリエンゼルの配合のポイントは主に二つあり、一つは5代アウトのアグネスデジタルに母からHail to Reason3×5をもってきた点で、これはヤマニンキングリー(母はTurn-to4×4)やドリームシグナル(母はHail to Reason3×4)と同じでセオリー通り
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103499/
もう一つは父がAlleged経由でTom Rolfeを引くことと、それにノーザンテーストを合わせてパワーを増している点でしょうな
何度も書いているように、Tom Rolfeが短距離突進型を出すのはRomanの圧倒的なパワーと強固な遺伝力に因るところが大きいわけですが、このRomanとよく似た組成(Sir Gallahad,Buchan,Commandoが共通)でできているのがノーザンテーストの母の父の父Chop Chopで、つまりTom Rolfeとノーザンテーストが出会うとRoman≒Chop Chopのニアリークロスになるわけです
Tom Rolfeとノーザンテーストの組み合わせからはユートピア、ラインクラフト、バランスオブゲーム、ヴァンクルタテヤマ、マリーゴッド、オーバーザウォール、シャドウスケイプ、フサイチアソート、ツルマルファイター、ロードダルメシアン、ゴールデンダリア、ボードスイーパーなどが出ており、やはりダートや短距離向きのパワーが伝わりやすいことがわかります
また芝道悪巧者が多いのもこの配合の特徴で、グランプリエンゼルも重の橘Sを勝ってますが鬼やと思いますよ
もともとアグネスデジタル産駒は牡駒は1800m前後、牝駒は1400m前後が活躍の場になることが多いのですが、エイムアットビップやマイネエスポワールがミスプロ系らしい柔らかスピードで短距離を走っているのに比べると、グランプリエンゼルはコロッとした体型でいかにもパワー加速型で、Tom Rolfeとノーザンテースト経由のRoman≒Chop ChopがONになっていると確信させられます
洋芝を喜々として抜け出してくる姿を見て、あ~そうかマリーゴッド◎でよかったんか~と思っても後の祭りですな(・∀・)