栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

生唾ものだが飛びつけない

2009-03-11 01:06:34 | 血統予想

パールシャドウはミクロコスモスと同じカナダの名門Fanfrelucheにさかのぼる牝系
ミクロの祖母のようなえげつないクロス(祖母ArchimillionnaireがCiboulette≒Conqueluche3×1)はないが、こちらも母がなかなか面白い配合をしていて、
母ピュアティーはIntriguing≒Glowing Tribute3×3と表記できる(Striking≒Searching,Swaps≒Flower Bowl,Nasrullah≒Royal Chargerが共通)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103398/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103035/
父系がフレンチで母父がWoodmanだからエイシンデピュティを思わせる組み合わせだが、エイシンは祖母の父がSir Gaylordで、いわゆるナスキロのクロスになり、肉量豊富な体つきに見えても動かすと意外なほどしなやかで粘りがある
パールシャドウの場合は母の二アリークロスにDeputy MinisterやNever Bendのパワーが呼応するから、ほとんどパワー一辺倒の配合と言っていい
だからスリープレスナイトやアストンマーチャンに近いイメージで、デビュー当初から「現状は急坂小回り1400mベストで、そのうちもっと硬肉がついてきたら突進力が増してスプリンターになってしまうかも」と評してきた
東京のマイルは1F長いし、ここ2走は不利もあって競馬になっていない。阪神内1400mなら無理に押さえず好位差しでいけそうだし、だからこそアネモネを捨てて遠征に踏み切ることにしたのだろう

とすると、この人気ダダ落ちは生唾ものなのだが、陣営は阪神への輸送に関しては「やってみないとわからない」的なコメントを出している
過去5年のチューリップ賞とフィリーズレビューにおいて、関東馬が連対したのは06年フィリーズ1着のダイワパッションだけ(前走比-6キロ)
先週のチューリップ賞でも、人気の一角となったカウアイレーン(-16)とマイティースルー(-14)は、ともに大幅な体重減で明らかに気配が薄かった
ところが関東馬でも伏兵サクラミモザだけは大きな馬体減りもなく(-4)、超スローの逃げにも恵まれて2着に粘ったわけだが、この馬だけは前走で京都に遠征経験があった
暮れの阪神JFでは栗東に長期留学したダノンベルベールが真っ向勝負で2着したが、何かそういう手立てを打たないかぎり、美浦の若い牝馬の阪神への初輸送は割り引いて考えたほうがいいだろう
重い印は入れるつもりだが、当日のパドックを見るまでは◎を打つ勇気はないです、私には…

コメント
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