指揮者 神尾昇の一言

日々の生活の中でちょっとした事などがあったら、ちょろっと書き留めて行く、そんなブログです。

良く話題に上る話ですが・・

2012年09月22日 | Weblog
昨日の夜も料理をしました。
まず、トマトソースを作ってからそれを使ってラタトゥイユ。
トマトソースは、タマネギ、ニンジン、セロリをオリーブオイルで炒めてから、
トマトの水煮と塩を入れ、ニンジンにクシが通るまで煮込む。
それをムーランで濾して出来上がりです。
 
ラタトゥイユは、ズッキーニとナスをオリーブオイルで炒め、タマネギ、パプリカと足していき、
ある程度火が通ったところでトマトソースとバーブ数種類をいれ、
パプリカの食感を残したところで火を止め、余熱で煮ていきます。
 
次は舌平目のムニエル、キノコソース。
舌平目に塩をふり、一時間くらいしたところで出て来た水気を拭き取る。
臭みが取れます。
コショウをふり、小麦粉をまぶしたらオリーブオイルで表面がカリッとするまで焼く。
焼けたら取り出し、同じフライパンで白ワインを加えたところにきのこ数種類、
コンソメを加えてアルコールが飛んだら、生クリーム、牛乳、バターで仕上げます。
付け合わせはマッシュポテト。
ジャガイモを柔らかくなるまで煮て、マッシャーでつぶしたら牛乳を加え、
水分を飛ばします。
塩、コショウで味を整え、最後にパルメザンチーズをサクッと混ぜ合わせて完成。
 
続いて牛肉の赤身ステーキ、赤ワインソース。
牛肉に下味をつけたら、熱したフライパンで焼く。
同時にベーコンも焼きます。
焼けたら取り出し、同じフライパンに赤ワインを投入、
アルコールが飛んだら、コンソメ、バターで仕上げ。
付け合わせはクレソン。
同時に提供するために、二つのフライパンで同時に調理をしました。
 
長々とレシピを書いたのは、今朝ある事に感動したからです。
夕べの舌平目のムニエルに使ったキノコソースが若干残ったので、
牛乳を加え、そしてこれまた残ったマッシュポテトを加えてスープにしました。
これが絶品でした!
 
そこで思った事は、音楽と一緒だな、と思ったのです。
ソースは舌平目を焼いた後のフライパンで作ったので、
魚のエキスも含まれています。
そしてキノコもイタリアで買って来た乾燥キノコを戻したものに、
しめじ茸を加えています。
それらのエキスが混ざり合い、とても複雑な味わいでした。
そして今朝、それにマッシュポテトを加えた事で、更に複雑な味に。
コクもあり、パンにピッタリのスープになりました。
 
で、何が音楽と一緒かと言うと、音楽の中の要素がたくさんあればあるほど、
複雑で、コクのある、美味しい料理のような、音楽になるのだな、と。
先ず、材料を全てに於いていいものを選ばないと、折角他の材料が良くても台無しになってしまいます。
それからその調理段階で何かちょっと失敗、例えばちょっと焦がしてしまったとか、
火の通りが浅かったとか、ということで料理の仕上がり具合は大きく違ってきます。
そして料理を作っているときの気持ちも大事。
私は偉そうに「大事な事は食材との対話」と言っていますが、
火を止めるタイミングや、塩加減は全てフィーリングでやっています。
それを食材が教えてくれる、と信じているからです。
提供して美味しく食べてもらう事を想像しながら作る事も大事。
で、結果が今朝のスープだったのだな、と思いました。
 
料理は他にも、全体のバランスや、出すタイミングや、合わせるお酒や、
その人の好き嫌いや、食事を摂る部屋の雰囲気や、テーブルコーディネートなど、
全てのコーディネートが必要です。
 
それは演奏会をする、という事も同じ。
といつも思っています。
ひとつひとつの過程に手を抜いてはいけない。
 
もっともっと突き詰めていきたいと思います。 
 
東日本大震災緊急支援募金募集中。国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン

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