昨日の夜も料理をしました。
まず、トマトソースを作ってからそれを使ってラタトゥイユ。
トマトソースは、タマネギ、ニンジン、セロリをオリーブオイルで炒めてから、
トマトの水煮と塩を入れ、ニンジンにクシが通るまで煮込む。
それをムーランで濾して出来上がりです。
ラタトゥイユは、ズッキーニとナスをオリーブオイルで炒め、タマネギ、パプリカと足していき、
ある程度火が通ったところでトマトソースとバーブ数種類をいれ、
パプリカの食感を残したところで火を止め、余熱で煮ていきます。
次は舌平目のムニエル、キノコソース。
舌平目に塩をふり、一時間くらいしたところで出て来た水気を拭き取る。
臭みが取れます。
コショウをふり、小麦粉をまぶしたらオリーブオイルで表面がカリッとするまで焼く。
焼けたら取り出し、同じフライパンで白ワインを加えたところにきのこ数種類、
コンソメを加えてアルコールが飛んだら、生クリーム、牛乳、バターで仕上げます。
付け合わせはマッシュポテト。
ジャガイモを柔らかくなるまで煮て、マッシャーでつぶしたら牛乳を加え、
水分を飛ばします。
塩、コショウで味を整え、最後にパルメザンチーズをサクッと混ぜ合わせて完成。
続いて牛肉の赤身ステーキ、赤ワインソース。
牛肉に下味をつけたら、熱したフライパンで焼く。
同時にベーコンも焼きます。
焼けたら取り出し、同じフライパンに赤ワインを投入、
アルコールが飛んだら、コンソメ、バターで仕上げ。
付け合わせはクレソン。
同時に提供するために、二つのフライパンで同時に調理をしました。
長々とレシピを書いたのは、今朝ある事に感動したからです。
夕べの舌平目のムニエルに使ったキノコソースが若干残ったので、
牛乳を加え、そしてこれまた残ったマッシュポテトを加えてスープにしました。
これが絶品でした!
そこで思った事は、音楽と一緒だな、と思ったのです。
ソースは舌平目を焼いた後のフライパンで作ったので、
魚のエキスも含まれています。
そしてキノコもイタリアで買って来た乾燥キノコを戻したものに、
しめじ茸を加えています。
それらのエキスが混ざり合い、とても複雑な味わいでした。
そして今朝、それにマッシュポテトを加えた事で、更に複雑な味に。
コクもあり、パンにピッタリのスープになりました。
で、何が音楽と一緒かと言うと、音楽の中の要素がたくさんあればあるほど、
複雑で、コクのある、美味しい料理のような、音楽になるのだな、と。
先ず、材料を全てに於いていいものを選ばないと、折角他の材料が良くても台無しになってしまいます。
それからその調理段階で何かちょっと失敗、例えばちょっと焦がしてしまったとか、
火の通りが浅かったとか、ということで料理の仕上がり具合は大きく違ってきます。
そして料理を作っているときの気持ちも大事。
私は偉そうに「大事な事は食材との対話」と言っていますが、
火を止めるタイミングや、塩加減は全てフィーリングでやっています。
それを食材が教えてくれる、と信じているからです。
提供して美味しく食べてもらう事を想像しながら作る事も大事。
で、結果が今朝のスープだったのだな、と思いました。
料理は他にも、全体のバランスや、出すタイミングや、合わせるお酒や、
その人の好き嫌いや、食事を摂る部屋の雰囲気や、テーブルコーディネートなど、
全てのコーディネートが必要です。
それは演奏会をする、という事も同じ。
といつも思っています。
ひとつひとつの過程に手を抜いてはいけない。
もっともっと突き詰めていきたいと思います。