里の家ファーム

すべて無農薬・無化学肥料、不耕起栽培の甘いミニトマトがメインです。完熟したミニトマトから作る無添加ジュースは逸品です。

椎間板ヘルニアは腰痛と無関係

2017年07月23日 | 健康・病気

今日は本のご紹介です。

『人生を変える幸せの腰痛学校』(プレジデント社)

 ある小さな整形外科クリニックの休診日に行われる「慢性腰痛治療プログラム」。そこにたまたま集まった、年齢・性別・職業・家庭環境・腰痛歴が異なる6人の慢性腰痛患者さんたち。「腰痛を治したければ、腰痛を治そうとしたらアカンのですわ」。8週間の認知行動療法プログラムは、大阪弁を話すちょっと不思議な整形外科医の一言からはじまった。物語を読み進めるうちにあなたの脳に刻まれてしまった間違った常識がくつがえされる。世界で初めて腰痛改善を目的に書かれた真実のストーリー。

ほとんどの椎間板ヘルニアは腰痛と無関係

PRESIDENT Online /PRESIDENT BOOKS

   厚生労働省の調査によると、腰痛に苦しむ日本人は、実に人口の4人に1人に当たる2800万人と推定され、年々増加傾向にある。一方、街を歩けば、整形外科や整体に鍼灸院、書店では『○○で腰痛が治る』のような健康書が山ほど目につく。それでも腰痛患者が減らないのはなぜなのか? 腰痛改善のための世界初の小説を著した著者が、その謎と大いなる誤解を解く。短期連載、第1回は「椎間板ヘルニア」のお話です――。

 痛みの場所が、日によって違う?

 むかしむかし、医学がまだ発達していなかったころのお話。
「頭痛の原因は、なんだろう?」
「頭が痛い」のだから、きっと原因は「頭」にあるにちがいない──そう考えたある集落のお医者さんは、「頭が痛い人」の頭をていねいにしらべてみた。
すると! ──なんと「頭の痛い人」全員に「白髪」があることがわかった。

 「原因がわかったぞ! 頭痛の原因は白髪だ!」

さて、この話を聞いてどう思っただろうか? 「まあ、昔だったらあり得るね」と鼻で笑ったそこのあなた、この先を読んでも本当に笑えるだろうか?

   ある国の整形外科医が「腰痛の原因は、なんだろう?」と考えた。「腰が痛い」のだから、きっと原因は「腰」にあるに違いない。そこで、1980年台に普及したMRIという機器を使って、「腰が痛い人」の腰をていねいにしらべてみた。
すると! ──多くの人の腰の「椎間板」がすり減り、その一部分がうしろに飛びだしていた。そして大事な神経を圧迫しているように見えたのだ。

 「見つけた! これが腰痛の原因だ!」

  「椎間板ヘルニア」という名前を、誰もが一度は聞いたことがあるだろう。椎間板とは、背骨の骨と骨の間にあるクッションの役目をしている軟骨のこと。この軟骨の一部が脊髄神経を圧迫して、首や腰が痛くなると言われている。

 ──神経を圧迫?

   いかにも痛そうな話。だが、中には少数ながら疑問に思う医師もいた。なぜなら、「椎間板ヘルニア」患者さんの経過を観察すると、どうやら痛みの程度は、日によって、時間によって変化しているようだ。痛みを訴える場所も、一定ではない。ヘルニアは、右や左に動いたりはしない。もちろん、出たり、引っ込んだりもするはずがない。どう考えてもへんだ……。

痛くない人」の76%がヘルニアだった

   それに、これは誰にでも経験があると思うが、神経が圧迫されたらどうなるのか? たとえば、正座。たとえば、腕まくら。共通するのは、シビレ。そう、神経は圧迫されると「痛くなる」のではなく、「シビレ」るはず。疑問を持った医師はこんな実験を思いついた。

 「よし、腰が痛くない人の検査をしてみよう!」

   そして、腰が痛くないボランティアを集め、MRI検査をした。すると……なんと76%の人に「椎間板ヘルニア」が見つかった! 「腰が痛くない人」の76%。しつこいようだがもう一度言っておく。「痛くない人」の76%にだ。

 ──これってどういうことなのだろう?

  「椎間板ヘルニア」があっても「腰は痛くない」。ということは、「椎間板ヘルニア」と「腰痛」とは関係がない……ということではないだろうか?

   実はこの研究、1995年に開かれた国際腰椎学会で“腰痛界のノーベル賞”とも評される「ボルボ賞」を受賞した権威あるものなのだ。その後も続々と研究は進み、今や「椎間板ヘルニアが腰痛の原因」とされるのは、全体の3%程度にしかすぎないということがわかっている。

「椎間板ヘルニアが原因」は全体の3%程度

 ──えっ? 3%……!? いやいや、私のまわりにもたくさんいますけど、「ヘルニア」で腰が痛いって言っている人。

   そう思う人も多いに違いない。うーん、これは非常に言いにくいのだけれど、整形外科医の中には、2017年の今でも「椎間板ヘルニア」が「腰痛」の原因だと信じている医師が存在するようだ。一般人の私たちでさえ、世界最新の科学的根拠が手に入るこの時代において、なぜそのような医師が存在するのか、私は不思議でしかたがない。「学校で習ったことが正しい」「昔から言われていることが正しい」という思考停止に陥っているからなのか、それとも朝から晩まで患者さんがひっきりなしで、新たな知識を勉強する時間や余裕がないからなのか。石頭、ならぬ、医師頭だからなのか。

   もしかしたら自分が信じていることが「頭痛の原因は白髪」と同じレベルであるとは想像さえしていないのかもしれない。なぜなら、古くて間違った知識を患者さんに説明し、本に書き、中にはテレビでしゃべる医師もいるのだから。患者さんがその医師の言葉を信じてしまうのは無理もない。そうして、本当の原因ではない「ヘルニア」を腰痛の原因だと思い込まされた患者さんが、今日もまた増え続けているというわけ。

“センセイ”である医師から「椎間板ヘルニア」と診断された患者さんは、当然つねに腰に注意をむけ、四六時中腰のことを心配しながら生活することになる。すると、ますます「痛み」に敏感になり、負のスパイラルが永遠に繰り返されることになる。

 「顔色、悪いよ」

   人は、だれか3人からこう言われただけで、具合が悪くなるといわれている。これはノーシーボとよばれる「マイナスの暗示」効果だ。わかりやすくいえば、現代の「呪い」である。

 「腰が悪いという思い込みが、腰痛をつくる」

   日本の腰痛治療の現場では、患者さんだけではなく、医師も治療者も「呪い」にかかっていることが驚くほど多い。私も今から25年前、「椎間板ヘルニア」の「呪い」にかかっていた一人だ。私の「呪い」は強力で、3度の入院と手術をするほどだった。その後、鍼灸師になった私は、患者さんにこう説明する。

 「ほとんどの椎間板ヘルニアは腰痛とは関係がない」

 「腰が悪いという思い込みが、腰痛をつくる」

   「思い込み」を捨てられた患者さんは、その瞬間に「腰痛」から解放される。「腰痛」がなくなるというよりは、「腰痛」にまつわる不安と心配から解放されることで痛みが遠のくというとわかりやすいだろうか。

   子どもの頃に読んだお伽話。呪いにかかったお姫様を救ったのは、王子様のキスだった。「椎間板ヘルニア」の患者にとっての「王子様のキス」とは、科学的根拠といわれる「正しい知識」である。
   25年前、私にキスをしてくれる"王子様"はいなかった。だから、私は「腰痛」から解放されるまでに時間がかかってしまった。

 「呪い」を解く方法は確かに存在する

 でも、安心してほしい。まだまだ少数派ではあるけれど、ようやくこの国でも「王子様のキス」を施してくれる治療者は確実に増えつつある。

 「椎間板ヘルニア」の痛みに苦しんでいる人に真っ先に伝えたいこと。それは、1日でも早く自分が「呪われている」かもしれないという事実に気づくこと。その自覚がなければ、「呪い」を解こうとする発想自体が生まれないと思うから。

   そのことに気づくことさえできれば、あなたは腰痛から覚醒するための大きな一歩を踏み出せたといっても過言ではない。なぜなら、「呪い」を解く方法は確かに存在し、それは高額な治療費もかからず、リスクも伴わず、誰にでもすぐに始められるものだから。

「そうか、悪いのは腰だったんだ」

 「あの、おしりが……おしりの奥のほうが痛いんです」

 私は少し恥じらいながらそう切り出した。

   あれは24歳の時、会社員になって2年目の冬だった。私は、求人広告出版社の営業をしていて、毎日自転車で担当地域を回っていた。私の担当地域には坂道が多く、ときどき足や腰が筋肉痛になる。そのおしりの痛みもただの筋肉痛だと思っていた。しかし、1カ月、2カ月とその痛みは消えず、さすがに私も「これはただの筋肉痛ではないのではないか?」と思いはじめた。

「歩き方がヘンだよ」

   会社の同僚に指摘されたのもこの頃だ。私は会社の昼休みに、会社近くの整形外科クリニックを受診した。

 「椎間板ヘルニアですね」

   その医師の言葉は予想外だった。「椎間板ヘルニア」が腰の病気であることはなんとなく知っていた。だけど、私が痛いのはおしりであって、腰ではない。そう訴えてみたが、それは腰からきているとの一点張りだった。疑問はあったものの、医師がそういうのだから受けいらざるを得なかった。

 ──そうだったのか、悪いのは腰だったんだ。これは大変なことになったぞ……。

   まだインターネットのない時代。私は、書店で腰痛関連の本を立ち読みした。軟骨が出っ張って神経を圧迫しているのなら、治すのは手術しかないではないか。手術なんて絶対にいやだ。とにかくこれ以上悪化させてはならない。その日から、私の頭の中は「腰のこと」で占拠された。
   目が覚めて、最初に思うのは「腰」のこと。朝はいきなり起き上がってはいけない。一度横を向いて、手をついてから起き上がること。それが腰への負担を減らす方法だ。顔を洗う時、モノを拾う時、靴をはく時、姿勢に気をつけ、布団のかたさに気をつけ、腹筋、背筋、腰にいいイス、カバンを持つときは左右均等に、それから、それから……。

   そのうち、おしりだけではなく、本当に腰が痛くなってきた。私はなんとか自分の腰下肢痛を治そうと、よいと勧められる治療法を片っ端から試した。整形外科だけでも数か所、鍼灸、整体、接骨院、気功……。もがけばもがくほど溺れるように、私の腰下肢痛は悪化し、会社は退職、3度の入院、最後には手術もした。でも……治らなかった。やれることは全部やったのに。

私の腰痛を改善させた「大恋愛」

   これだけやって治らないのだから、私の腰下肢痛はもう一生治らないに違いない。最初に痛みを感じてから2年の月日が経ち、私は26歳になっていた。私は布団をかぶって泣くことくらいしかできなかった。しかし、人は一旦ドン底に落ちるとあとは上がるしかないのだ。まだ20代、恋愛も結婚も仕事もしたい。やっぱりいやだ。このまま治らないなんていやだ。こんな風に布団の中で泣いていてはダメだ。まずは外に出よう。なにか行動を起こそう。
   運よく、家の近くに短時間のパートを見つけ、私は働きはじめた。痛みはあった、でも痛いままでも働くことにした。仕事をしていると気がまぎれる。痛みは薄皮をはがすように薄れていった。
   働きはじめて3カ月、私には好きな人ができた。それはここに書くのも恥ずかしくなるほどの大恋愛だった。私の頭の中は、寝ても覚めても彼のことでいっぱいになっていった。それはまるで、腰のことばかり考えていたあの頃のようだ。私の頭の中は、腰一色から彼一色に塗りかえられたのだ

  そうしていつの間にか、私の腰とおしりと足の痛みは消えていた。あれだけなにをしても治らなかった腰痛が、なぜ治ったのか、当時の私にはまったく見当もつかなかった。

  その後、私は鍼灸師になり、心と身体に関する専門知識を得た。その中でも最新の脳科学を学ぶうちに、どうやら、なにをやっても治らなかった私の腰痛が改善したひとつの要因はあの大恋愛だったらしい、ということがわかりはじめた。

 20世紀初頭まで、痛みを認識する場所は「視床」という脳の一部だとされていた。しかしその後の研究により、「痛み」は視床だけではなく、「ペインマトリックス(痛み関連脳領域)」といわれる脳内の様々な場所で認識されていることがわかった。この「痛み関連脳領域」は、痛みに関する「言葉」「イメージ」「記憶」「予想」によっても興奮する。いつも「腰」や「腰痛」のことを気にしているということは、常に「痛み関連脳領域」を興奮させ続けているということでもある。

 モルヒネの6.5倍の鎮痛作用

 「気にする」だけで「痛み」がでるの?──いや、「気にする」だけでは「痛み」はでない。それは、脳内には、過剰な興奮を鎮めるシステムが備わっているからだ。たとえば、「痛み」には、痛みを鎮めてくれる脳幹下行性抑制系というシステムが働いている。ただし、このシステムは、不安・恐怖などの感情やストレスで働きが悪くなってしまう。「腰痛」への不安が強いほど、「腰痛」を気にするほど、痛みは鎮まりにくくなってしまう。

  逆に、「痛み関連脳領域」の活動を低下させる方法もわかっている。それは、報酬系といわれる部分を活性化させること。例えば、モルヒネの6.5倍の鎮痛作用があるとされているβエンドルフィンは、特に脳内の「報酬系」に多く分布する。ということは、「快感」をたくさん感じて報酬系を活性化すれば「痛み」は鎮まる。“心をワクワクさせると身体の痛みは消える”ということは科学的に説明できることなのである。

 「腰痛を治す」ということが「痛みが消える」ということであるならば、私のおすすめは“恋”をすること。なにも相手は人間じゃなくてもいい。ペットでも、植物でも、趣味でも……。あなたにとって考えているだけで心がウキウキ弾むような、好きで好きでたまらないなにか──そんなワクワクで頭の中をいっぱいにしてみてほしい。

 ギックリ腰の予防になぜ読書が効くのか?

イチかバチか、腰を後ろに反らしてみる

 「すっごい痛いし、すっごい勇気いるけど──」

 ある日テレビをつけると、明石家さんまさんがご自身のギックリ腰を、一瞬で治したというお話をされていた。

 「ギックリ腰、治してん。なった瞬間、治してん!」

 本を入れた重い段ボールを持ち上げようとしたとき、「ギクッ!」と腰にきてしまったというさんまさん。次の瞬間、イチかバチか、「わああああー」叫びながら腰を後ろに反らしたらしい。
「ほんだら、あれ……?」
なんと痛みは消えてしまったという。「すごい! さんまさん天才!」。私はテレビの前で思わず叫んだ。だって、それは最新の腰痛研究からすると「正解!」といってもいい方法だから。おそらくそんなことはご存知のないさんまさんが、直観で判断し、行動に移し、自分で解決したところがすごいではないか。

 安静にすれば再発する可能性が高くなる

  ギックリ腰になったことのある人ならわかると思う。アレが、どれほど痛くて、どれほど動けないか。腰を後ろに反らすなんて、とんでもない。そんなことができるギックリ腰など、もともとたいしたことがなかったのではないか? そう思った人がいたとしても無理はない。

 この25年、世界では腰痛に関する研究が飛躍的に進んでいる。長い間、腰痛といえば、骨や関節、椎間板や靭帯、筋肉など、腰の部分的な「損傷」だと思われてきた。ところがさまざまな研究により、「慢性の腰痛」は、「腰の問題」というよりは、「脳」そして、その「脳」と「心理社会的要因」との関連が強いということがわかりはじめている。

 「急性腰痛」、つまりギックリ腰に関しては、「安静にすれば痛みが長引き、再発する可能性が高くなる」ことがわかっている。

 2011年に行われた調査によると、ギックリ腰の発症後、3カ月以上の痛みが続いたのは、安静にしていた人では3割、できるだけ動いた人ではゼロ。2回以上再発した人は、安静にしていた人で約5割、できるだけ動いた人は2割程度という結果が報告されている。(出典:Matsudaira K et, al . Ind Health 49.2011)

 「腰痛には安静」ではなく、「安静にしてはいけない」のだ。

 「ドキドキ」から「ワクワク」へ

  鍼灸師になって17年、たくさんの腰痛患者さんをみてきた。私のつたない臨床経験からも、急性の腰痛は筋肉を緩めることであっさり治ることを何度も経験している。呼吸もできないほどの激痛が、その場で改善することだってある。

  激痛なのに、簡単に治る……この治し方、アレに似ている。そう、「足がツったとき」とおんなじではないか。ふくらはぎがぎゅーっとツったとき、足首をもって反対側に曲げれば一瞬で痛みは消える。ではもし、ギックリ腰も筋肉の一過性の過緊張だとしたら……。

──腰を後ろに反らせば治るのでは?

  実は私もずっとそう考えていた。だから、次にギックリ腰になったときには腰を反らしてみようとひそかに思っていたのだ。
 ギックリ腰になった時に腰を反らしてみる。こんなことで本当にあの激痛がおさまるのかどうか、今度ギックリ腰になったら試してみよう──もしあなたが、そんな気持ちになったとしたらもう大丈夫だ。

 「ギックリ腰になったら嫌だなあ」という気持ちから、「ちょっと楽しみだなあ」という気持ちへ。「ドキドキ」から「ワクワク」へ。それは、ギックリ腰への「思いや考え」が変わったということだ。

 治したければ、「腰痛」について考えなければいい

 世界の腰痛診療ガイドラインの勧告によると、現時点でもっとも信頼度の高い腰痛の治療法は「認知行動療法」と「運動」だ。

 ──運動ならまだわかるが、「認知」がどう関係するのか?

 ここで、よく考えてみよう。

 ──まず、「痛み」はどこで感じているのか? 

  そう、それは「脳」だ。どれだけの大けがをしたとしても、神経がその信号を脳に届けなければ「痛み」は発生しない。脳の「痛み関連領域」の興奮の強さが痛みの強さだとすれば、脳が興奮すればするほど痛みが強いといえる。

  脳は「考えたり」「イメージしたり」「予想したり」することでも興奮する。だから、「腰痛」を治したければ、「腰痛」について考えなければいいのだ。

 そうはいっても、私たちは恐いと思うことには警戒する。たとえば、隣に空き巣が入ったことを知ると、戸締りに対して神経質になり、よりいっそう警戒してしまうのは当然のことだろう。

 

同じように、腰痛についての心配や不安、恐怖心がある限り、朝から晩まで腰痛のことを警戒してしまうことになり、痛み関連脳領域を興奮させ続けてしまう。また、「脳」には過剰な興奮を鎮めるシステムが備わっているのだが、このブレーキの役目をはたす細胞は、不安や恐怖で委縮してしまうこともわかっている。

 本を読むだけで腰痛が改善する

 ──では、警戒心をもたないためにはどうすればいいのか?

 それは難しいことではない。「恐い」と思う代わりに、「安心」できればいいだけの話。

 しかし、「安心」するためには、正しい知識が必要となる。そのための最適な方法が「読書療法」といわれている。これは実際にアメリカ内科学会とアメリカ疼痛学会の最新の腰痛診療ガイドラインでも強く推奨されている。

 ──なぜ、本を読むだけで腰痛が改善するのか?

  それは、本を読むことで最新の正しい知識を得ることができれば、腰痛への恐怖心が消え、結果的に安心を得ることにつながるからだ。

  腰痛は恐くない。たとえものすごく痛くても、ほとんどの場合、腰ではそうたいしたことは起きていない。そもそも、急性の腰痛は放っておけば自然治癒するもの──そんな正しい知識があるかないかの差が、その後の経過に大きな影響を及ぼしているのだ。

 腰痛は「安全」だと考え方を変える

  本気で腰痛とさよならしたい人は、まず科学的根拠に基づいて書かれた本を読むことをおすすめする。腰痛が恐くなくなることこそが、腰痛改善への近道だからだ。

  今日現在、腰痛に対して、なにをすればいいかはもうわかっている。腰痛は「安全」だと考え方を変え、「勇気」を持って身体を動かすこと。これが現時点で、世界最高の腰痛改善法であり、もはやそこに腰の「治療」は必要ない。

  ギックリ腰を一瞬で治してしまったさんまさんの話をテレビで観ていたほとんどの人は、おもわず「ホンマでっか!?」とツッコミをいれたに違いない。しかし、最新の腰痛研究について学んだ人なら、「ホンマですよ!」とおもわず身を乗り出したはずである。

 伊藤かよこ(いとう・かよこ)

1967年大阪府出身。東京都在住。鍼灸師。会社員時代に「椎間板ヘルニアによる腰下肢痛」の診断を受け、その後2年にわたり3度の入院と手術を経験。2000年はり師・きゅう師免許取得後、神奈川県で鍼灸カウンセリング治療院を開業。腰痛をはじめさまざまな心身面での不調に悩む多くの患者さんと対話を重ねる。2016年11月、世界初の腰痛改善小説『人生を変える幸せの腰痛学校』を上梓。現在は心と身体に関する講演や勉強会などを中心に活動。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

多様性の認識は未来社会を創る。

2017年07月22日 | 社会・経済

「ありえないレベルで人を大切にしたら23年連続黒字になった仕組み」

 

   ダイヤモンド書籍オンライン 2017年7月22日

  7度の崖っぷちに立ちながらも、人を大切にしながら利益を上げる改革で、全国から講演依頼が絶えない日本レーザー社長の初の経営書! 「黒字化は社員のモチベーションが10割!」と断言する著者が、どうしたら社員のモチベーションが高まり、維持され続けるのか?

    日本レーザーの女性たちが、出産後も会社を辞めず、めざましい活躍を続けることができる理由は、社員の事情に合わせて「個別管理」をしていることです。

 人の力を活用するには、社員の事情に合わせた個別管理が必要です。

 日本レーザーでは、雇用契約も個別対応です。

●パート社員(1日4時間までの勤務)
●嘱託契約社員(1日6~8時間までの勤務)
●正社員(1日8時間勤務)

 など多くの雇用形態があります。

「週3日は在宅勤務で7時間働き、週2日は出社して4時間働く」という特殊勤務形態の社員もいます。成果を出してもらえば、働き方が他者と違ってもかまわないのです。

 正社員は、育児や介護、病気療養時に「短時間勤務制度」を利用することができます。

 勤務時間を「6時間」まで短縮できる制度ですが、この制度を希望する女性社員はそれほど多くありません。

 なぜなら、日本レーザーは、もともと残業が少ない会社であり、残業代は15分単位で支払っていますが、月平均残業時間は「10時間未満」をメドにしているからです。

 個別管理をしている理由は、

「定められた時間内できちんと成果を出してもらえれば、始業時間や就業時間が他者と異なってもかまわない」 と考えているからです。

 就業時間が人によって異なっていても、管理上は問題ありません。

 子どものお迎えの関係で、就業時間を17時15分(通常は17時30分)に前倒しすることを認め、その代わり、15分早く出勤することで対応したこともありました。

 しかし、異なる時間に出勤、退社する社員がいることを全社員が知っていないとトラブルになりかねないため、社員に繰り返し周知しています。

派遣社員から正社員も

 ライフスタイルの変化に合わせて、雇用形態を変えることもできます。

 パート社員として勤務していた女性が、子育てがひと段落したあとで、嘱託契約社員へ切り替えるケースもめずらしくありません。

 前に紹介した野中美由紀は、銀行でSEとして働くも、出産を機に退職。その後、日本レーザーでパート採用しました。

 当初は1日4時間勤務でしたが、子どもの手がかからなくなったため、1日8時間の嘱託雇用契約に変わっています。

 TOEICを500点取れれば正社員になれますが、これは本人の選択です。

 しかし、役職は総務課長・社長秘書です。

 また、経理課長の長野麻由美は、派遣社員から正社員になっています。

 「勤務時間や休暇の融通がきく」という理由で派遣社員を9年間続けていましたが、10年目を境に正社員・課長格に雇用変更しています。

 子育てを理由に一度離職すると、再就職するにしても、時間的な制約で、正社員での復職が難しい場合があります。

 しかし、パート社員で入社して、その後、契約社員や正社員へ移行する道をつくっておけば、ライフスタイルに合わせたキャリア形成が可能になるのです。

1業務に2人を配置して23年連続黒字になった秘密

「ダブルアサインメント」と「マルチタスク」を導入

 当社では、「ダブルアサインメント」と「マルチタスク」を導入して、「子育てと仕事の両立」を支援しています。

●ダブルアサインメント/2人担当制。取引先1社に対して担当者を2人配置する

マルチタスク/ひとりが複数業務や取引先を担当する

 「ダブルアサインメント」は、ひとつの業務を2人で担当する仕組みで、特定の人しかできない「属人的な仕事」をなくす試みです。

 出産や急病で担当のどちらかが不在になっても、残っているもうひとりが対応できるので、取引先にも同僚にも迷惑をかけません。

 ダブルアサインメントの導入は、2007年からです。

 そのきっかけは、当時の営業職、方(故人)の夫の海外転勤です。
 方は、中国出身です。

 中国の大学を卒業後、日本へ留学。日本の国立大大学院に入学し、修士号を取得。

 日本での就職活動中に日本レーザーの面接を受ける機会を得て(レーザー業界誌を発行する会社の社長の紹介)、入社しました。

 最初は営業アシスタントとして社内業務の流れを学び、その後、営業職へ転身します。

 仕事にも積極的で、順調にキャリアを積んでいきましたが、結婚を機に、ひとつの決断を迫られることになりました。

結婚してほどなく、夫に、1年間の上海勤務の辞令が出たのです。「退社しなければならない」と悩んでいた方に、私は退社しなくてすむよう海外での在宅勤務を認めました。

 メールや電話で東京本社や取引先などに連絡をする仕事です(1年後、東京本社に戻ってきました)。

 ところが、方が上海にいる間は、彼女が担当していたドイツのメーカーの製品がなかなか受注できませんでした。

 方が専属で担当しており、彼女以外に、十分なフォローができなかったことが原因でした。

「この人でなければ、この仕事はわからない」という属人的な状態になっていたのです。

 ひとり体制では、社員に何かあったときに、取引先や仕事を失いかねない。そう思った私は、ダブルアサインメントを導入することにしました。

 現在、営業の場合は、男性と女性がパートナーを組み、どちらかが休んでも業務が進むようにしています。

 経理や人事などの専門職は、ダブルアサインメントが難しい部門ですが、男性上司との共有をしています。

 管理部長の別府雅道は、私がボストンの米国支配人をしていたときの部下で駐在員の人事管理と経理の決算業務を行う管理部門担当でした。

 それだけに、2人の女性の課長が不在になっても業務は滞らないのです。

 ダブルアサインメントは、女性活躍の条件だけではなく、会社としてのリスク対策でも有効です。

 業務部・販売促進グループ課長の橋本和世は、ダブルアサインメントや女性社員の活躍の裏側には、「女性社員に対する男性社員の公平性がある」と感じています。

 子育て中の女性とダブルアサインメントをする場合、男性側に負担がかかることがあります。 それでも売上は2人でシェアするわけですから、普通なら男性側から不満が出ても仕方がありません。

 けれど、当社の男性社員には、抵抗感がなく、不満や不公平感を口にすることがありません。

 日本レーザーの社員が他人を妬まないのは、自己効力感が育っているからかもしれません。

 社員の多くは、他人と比較すること自体に興味がないようです。

 彼らにとって大事なのは、自分のやりたいことをやり、自分のやるべきことをきちんと遂行することで、それをやるだけの自信も持っている。

 だから、他人の足を引っ張る必要がないのです。

 

「マルチタスク」は社員のためにある

 1社に担当を2人置くと、人件費が2倍になります。
得られる利益が同じなら、人が増えた分、赤字になります。

 そうならないように、ダブルアサインメントと同時に導入したのが、「マルチタスク」です。ひとりの社員が、複数の仕事(取引先)を受け持ちます。

 営業職で最も多くマルチタスク化している社員は、「5社」程度担当しています。

 複数のメーカーの製品やアプリケーション、市場についての知識を持つことは簡単ではありません。

 たとえば、当社の扱うドイツ製品と米国製品では、技術も市場もまったく異なります。品目が違えば、それぞれゼロからの勉強が必要です。

 この仕組みには、社員本人の成長意欲や「他人のために働く」という献身性が大切なので、その姿勢を評価項目の中に組み入れています。

 マルチタスク化は、新しい分野の勉強をしなければならないため、社員にとっては苦労をともないます。

 しかし、結果的に自分の売上実績が伸びれば、賞与に反映されます。

 また、1社しか担当していないと、その1社が倒産したり、当社との取引を切られたら、自分の仕事がなくなってしまいます。

 つまり、マルチタスクは、社員のジョブセキュリティ(自分の仕事の確保)にもなっているわけです。

著者からのメッセージ

 大変ありがたいことに、発売早々に第8刷が決まり、海外からも翻訳オファーをいただきました。

 日本レーザーは、第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の「中小企業庁長官賞」を皮切りに、経済産業省の「ダイバーシティ経営企業100選」「『おもてなし経営企業選』50社」「がんばる中小企業・小規模事業者300社」、厚生労働省の「キャリア支援企業表彰2015」厚生労働大臣表彰、東京商工会議所の第10回「勇気ある経営大賞」、第3回「ホワイト企業大賞」など、たくさんの賞をいただきました。

ですが、組織も、私自身も、ここまでの道のりは決して平坦ではありませんでした。まさに山あり谷あり。紆余曲折……。

 専門商社というビジネスゆえ、どんなに自分たちが努力しても円高円安という為替変動に日々翻弄されますし、海外有力メーカーからある日突然、一方的な取引停止通告がきたりします。

 また、右腕の部下が独立し、今まで築いた商権を一度に持ち去られてしまうことも多々ありました。

 そのほかにも、私の人生は、「どうして自分ばかりこんな目に遭うのか」という逆風の連続でした。

 崖っぷちに立たされて、立ちすくんだ回数は、一度や二度ではすみません。 「7度」です。

<1度目の崖っぷち>

 28歳で労組執行委員長に推され、29~30歳で社員1000人のリストラに直面

<2度目の崖っぷち>

 28歳のとき、生後3日の双子が病死

<3度目の崖っぷち>

 米国法人リストラ中に「二度の胃潰瘍」と「大腸ガン」に

<4度目の崖っぷち>

 帰国後、本社の国内営業担当として幹部のリストラに直面

<5度目の崖っぷち>

 瀕死の子会社「日本レーザー」への出向・再建指令

<6度目の崖っぷち>

 社長就任直後に右腕の常務が部下と独立! 人材と商権を同時喪失

<7度目の崖っぷち>

 親会社から独立する際、銀行が「6億円」の個人保証を要求

「業績がよくなれば、社員を大切にする経営ができる」と考えている社長もいますが、私は、「順番が逆」だと思います。

会社を再建するのも、発展させるのも、新規事業に取り組むのも、需要を拡大するのも、すべて、社員のやる気、モチベーションが10割です。

社員の中に「会社に大切にされている」という実感があれば、会社が苦境に直面しても、当事者意識を持ち、一丸となって乗り越えることができます。

「人を大切にした経営を実践し、社員のモチベーション」を上げることができれば、どんな会社でも、必ず再建、成長できると確信しています。

近藤 宣之(Nobuyuki Kondo

株式会社日本レーザー代表取締役社長。1944年生まれ。慶應義塾大学工学部卒業後、日本電子株式会社入社。28歳のとき異例の若さで労働組合執行委員長に推され11年務める。そこで1000名のリストラに直面した後、取締役米国法人支配人、取締役国内営業担当などを歴任。1994年、その手腕が評価され、債務超過に陥り、主力銀行からも見放された子会社の株式会社日本レーザー代表取締役社長に就任。人を大切にしながら利益を上げる改革で、就任1年目から黒字化させ、現在まで23年連続黒字、10年以上離職率ほぼゼロに導く。社員数55名、年商約40億円の会社ながら、女性管理職が3割。2007年、社員のモチベーションをさらに高める狙いから、ファンドを入れずに役員・正社員・嘱託社員が株主となる日本初の「MEBO」(Management and Employee Buyout)を実施。親会社から完全独立する。現役社長でありながら、日本経営合理化協会、松下幸之助経営塾、ダイヤモンド経営塾、慶應義塾大学大学院ビジネス・スクールなどでも講師を務め、年間50回ほど講演。その笑顔を絶やさない人柄と、質問に対する真摯な姿勢が口コミを呼び、全国から講演依頼が絶えない。東京商工会議所1号議員。第1回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の「中小企業庁長官賞」を皮切りに、経済産業省の「ダイバーシティ経営企業100選」「『おもてなし経営企業選』50社」「がんばる中小企業・小規模事業者300社」、厚生労働省の「キャリア支援企業表彰2015」厚生労働大臣表彰、東京商工会議所の第10回「勇気ある経営大賞」、第3回「ホワイト企業大賞」など受賞多数。

【日本レーザーHP】 http://www.japanlaser.co.jp/ 【夢と志の経営】 http://info.japanlaser.co.jp/

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

まず民進党を潰さないと!

2017年07月21日 | 社会・経済

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」

本当なら…山口氏の準強姦疑惑国会追及を止めた野党議員

    日刊ゲンダイ 2017年7月20日

 「山口敬之氏の準強姦疑惑の国会追及を止めたのは、中村格氏(事件当時警視庁の刑事部長)と親しい、民進党代表代行の安住淳氏」(ジャーナリスト・藤本順一)

  藤本さんのこの話は、7月5日放送のネット報道番組「ニューズオプエド」の中で出た。

  これって、ほんとなら大大スクープだ。なのに、ぜんぜん後追いがないのはなぜ?

  前出の発言の後、藤本さんはこうも言った。「文句をいう民進党議員は『公認しないぞ』と安住が脅した。岡田氏にそのことを言ったが、『ああいう性格だから……』で済まされた」

  はぁ? ああいう性格って、なんじゃそれ?

  安倍首相と仲が良い山口敬之さんの準強姦事件が不自然な感じで逮捕寸前で止められ、その逮捕を止めたのは当時の刑事部長の中村格という人で、その彼と仲が良い民進党の安住淳議員が、この件の国会追及を止めたって?

民進党は安倍自民の暴走を止めたい最大野党ではなかったんかい?

  これじゃ、安倍自民と変わらない。

  これから衆議院選もあるし、本気の野党共闘を願っているあたしは、騙されたくない。ほんとのことが知りたいよ。

  そもそも、山口敬之氏の一件は、安倍政権の権力の私物化を示すいい材料だろうに、なんで国会で追及されないの?

   とにかく、被害者の詩織さんが勇気を持って顔出しで会見に臨んだことを、あたしは忘れない。彼女の勇気を、むげにしてはならない。不条理な世を変える、一歩にしなければ。

  それにしても、政治家ってなに? 世の中の弱者を救うため、政治家になったという高尚な人は、稀か? 自分とその仲良しの人間の、利益追従のために生きてるみたいな人ばっかりで厭になる。
 そんな人たちの愉快な生活を支えるため、なんであたしが税金を払わなきゃいけないの? すっごく脱力する話だわい。

 

 

 

 

室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第6回ゲスト 小林節(後編)

小林節が「安倍政権を倒すためには、まず民進党を潰さないと!」と衝撃発言! はたして室井佑月の反応は…

          リテラ 2017.07.15

  憲法学者・小林節氏を迎えてお送りしている室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」。前編では、安倍首相の改憲案の危険性、さらには「安倍政治は王制の再現」という鋭い分析まで飛び出した。

 後編ではいよいよ安倍政権をどう倒すかというところに話題の焦点がうつったのだが、小林氏から「安倍政権を倒すためには、まず民進党を潰さないと…」と驚きの発言が! その真意とは……。

●日本国憲法と安倍政権が復活を狙う明治憲法の最大の違いは、個人主義か全体主義か

室井 いまの日本は安倍さんによる貴族制、王制だという先生の話はすごく納得がいきました。だから、あんな横暴が平気でできるし、国民の自由や人権をさらに制限しようとする。ようするに、俺たち特権階級のやることにさからうな、という話ですよね。憲法だって、最初に先生がおっしゃったように、本来、権力者を縛るためにある憲法を、国民から自由を剥奪するものに変えようとしているわけだし。

小林 彼らの発想は、「大日本帝国は良かった」なんです。私は、安倍さんのお祖父さんの岸信介さんが生きているとき、一度会っているんだけど、まさに「明治憲法が正しい」という考えの持ち主でした。岸さんは、大日本帝国のスーパーエリートで東大を出て内務省に入った後、満州国設立の際に総務部司長に就任。日本の中国進出の中心的役割を担った。太平洋戦争が始まると、商工大臣として戦争の物資調達を担った。ところが、岸さんが敗戦で何を思ったかというと、すべての責任者は東條英機である、と。自分は正しかったが、軍部のせいで負けた、というもの。そして、自分はアメリカと裏取引をして生き延び、戦後、公職追放解除されると、自主憲法期成議員同盟を作って、総理をやめた途端にその会長になった。その主張は一貫して「明治憲法は正しい」です。日本国憲法と明治憲法の決定的な違いは、個人主義か全体主義かです。今の憲法は、「この世の中で一番尊いのは、個性の違う私たちひとりひとりなんですよ」ということ。たとえば、女性が3人いると、「全員天皇陛下好みにならなきゃいかんよ」というのが全体主義。北朝鮮の「美人」軍団がいい例です。殿様好みの容姿になれ。これが全体主義。ところが個人主義は女性が3人いたら「3種類の美しさがある」ということになるんです。

室井 そのたとえは、女性にはなかなかぐっときますね(笑)。でも、安倍政権の考える改憲が全体主義だという怖さがあまり国民には伝わっていない。私なんかでも“権利と義務はセットだから”なんて言われると、一瞬そうなのかなって思っちゃいます。でも、それはおかしいってことですか。

小林 そう、おかしいんです。たとえば、僕が室井さんにお金を貸したとしますよね。あなたは債務者で、私は債権者でしょう。この場合、権利は僕にしかなくて、義務は室井さんにしかない。僕にとって“権利と義務はセット”なんかじゃないでしょう。憲法もそれと同じで、もともと国民の権利と国家の義務を規定するものなんだから、セットになるはずがない。でも、安倍さんや櫻井よしこさんみたいな安倍さん周りの改憲論者はそういう基本的なことがわかってないんです。

室井 そういえば、先生は櫻井よしこさんを憲法問題でやりこめちゃったことがあるんですよね。

櫻井よしこら改憲勢力が語る“権利と義務はセット”論のデタラメ

 小林 櫻井さんがデタラメばかり言うからです。以前日本青年会議所のパネルディスカッションで一緒になった際、櫻井さんはこんなことを言い出したんです。「憲法は“権利”が19箇所、“自由”が6箇所も出てくるのに“責任”は3つしかない」と。つまり義務と権利のバランスが悪いから日本は個人主義的になってしまった。だから義務を増やすべきだと言うんです。たとえば「国を愛する義務」や「国防の義務」「国旗に敬礼する義務」などを義務化すべきだと。それに対しもちろん反論しました。法律には総論と各論があり、総論はすべての各論に適用される。憲法12条と13条に総論として「公共の福祉」があり、各条が認める権利に制限を加えている。しかし納税、勤労、教育は国家存続に不可欠なので、国の責任として例外的に3つの義務を課しているのだと。数だけで権利と義務のバランスを語るのはナンセンスです。私は彼女にこうも言いました。「憲法というのは、国家権力から国民の権利や命を守るためのものなんだ」と。私たちの国では国民が王様だから、国を支える3つの義務以上を課すと、憲法じゃなくなるんです。

室井 なるほど。国民の権利は最大限に、義務は最低限に、というのが憲法のありようなんですね。櫻井さんは先生の話にどう反応したんですか?

小林 顔を真っ青にして、目も合わせないで、私を無視して帰りましたよ。しかも、その後も櫻井さんは、間違った憲法論をいろんなところで話している。

私の弟子で、安倍さんに愛されて止まない長島昭久(衆議院議員)くんの政治資金パーティーで、櫻井さんが挨拶していたんですが、以前と同じ3つの義務について話しているんです。「みなさん、憲法はおかしいじゃないですか。権利と義務はともなわなきゃいけませんよね」と。僕は、長島くんに恥をかかせちゃいけないと思ったし、そこでは質問も反論もしないでおこうと黙って聞いていた。すると、演説が終わったとたん、彼女、階段も使わずに演壇からポーンと飛び降りて、一番前の真ん中の僕が座っている前まで来て、「先生、お久しぶり! 私、次があるから失礼します」と言って、パっといなくなったんです。僕に何かを言わせる機会を与えず、逃げたんですよ。昨年も『週刊朝日』で僕と櫻井さんの対談企画があったんですけど、前日に編集長の元に電話があって、「小林さんの書いたものを色々と読んだけど、とうていご一緒できませんわ」と断ってきたそうです。

室井 敵前逃亡か。でも、そういう無知で、戦前の日本を復活させたいと思っている人たちが安倍さんの最大のブレーンで、日本会議の改憲運動を担っているわけだから、彼らの改憲が、自衛隊の追加条項や教育の無償化で終わるわけがないですよね。最近、言わなくなっていますけど、直前になると、緊急事態条項を憲法に盛り込むとか言いだしそうな気がしてるんです。

小林 緊急事態条項については、ふざけんな、ですね。緊急事態条項は災害時に政府に大幅な権限を与えて、人権保障を停止するというものですが、その必要がないことは、阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本大地震の体験で、はっきりと結論が出ています。消防も不要だと言っていますし、日弁連で報告書も出ています。本末転倒です。震災時に問題なのはまったく逆で、国に権限が集中しているから、中央集権だから、地方も、役人というのは法律と予算の範囲内でしか動けない、ということなんです。いちいち国にお伺いをたてているうちに、どんどん被害が広がっていく。だから、災害対策を本当に真面目に考えるなら、災害対策基本法等を改正して、国の権限を制限して、それぞれの基礎自治体、市区町村に全権を与えることなんです。自治体が首長に全権を集中するスイッチを作っておくことと、国は何かを求められたら人的物的バックアップをする。そうした法律の整備で済むのです。

室井 熊本大地震のときも、余震が怖くて屋外に避難していたのに、現場を知らない政府が、避難者を屋内に退避させろと言って大ひんしゅくを買ったり、県が支援要請しても最初は政府はそれを拒否したり。ちぐはぐで、馬鹿みたいな命令をしていました。緊急時だからこそ、政府という大きなくくりでなく、自治体に権限を集め、国はそれを支援する。それでいいということですよね。

小林 しかも、緊急事態条項は、災害が起きた際に、総理大臣が行政権に加えて、法律を内閣の権限で変えられる、つまり立法権を持つというものです。そうなれば、次には、その法律を執行する裁判所にも影響をするから司法権も持つことになる。それから国会の持っている財政権も持ってしまう。そして一般国民や地方自治体はその命令に従う。まさに独裁体制です。

育児も介護も家族だけに押し付ける家族条項は、福祉国家の否定

 室井 あの条項を普通に読んだら「災害が起こったら、お前らの貯金没収な! ひゃっほう!」って言われている気がしました。大地震や戦争など有事があったら、いろいろな権利や人権まで制限されたり、貯金だけでなく家とかも取られちゃうんですよね? 

小林 僕はそこまで考えていなかったけど、言われてみればそうですね。そういう発想が大事ですね。

室井 あと気になるのは、家族条項です。“家族は助け合え”なんて国に言われたくないし、それぞれ事情があるもの。育児放棄やDV、性的虐待をする親だっているでしょ。それなのに親が歳とったからって子どもが養えって、ありえない。介護も家族にだけ押し付けて、自己責任だと言ってるってことですよね。国が国民に金を使いたくないんだな。

小林 福祉国家の否定ですね。それと、やっぱりさっき言ったように、彼らの目的は「大日本帝國憲法の復活」だから、戦前のような家族に戻したいんでしょう。

室井 狂ってますよ。でも、共謀罪のやり方を見ていると、このままいったら、本当に改憲ってことになってしまう。そんなおかしな安倍政権を倒すには、先生、どうしたらいいんでしょう?

 小林 現在の政権下で起こっている根本的な問題は、今の選挙制度のせいで、たかだか4割の得票率で7割の議席を取っているということです。でも、これは、逆に、こちらも4割の得票率で、政権を倒す可能性があるということ。絶対に超えられない壁ではない。ただ、そのためには、野党がまとまらなければならない。そして、野党がまとまるためにはまず、民進党を潰さなきゃいけない。潰れたらどこかに寄っていくしかなくなりますから、政策での再編も可能です。

室井 私、選挙の度に毎回、民進党とかイヤだけど、鼻つまんで投票してますよ。でもだんだん、もう無理じゃね? と思ってきて。最近は分裂させた方がいいんじゃないかと。まさか先生も民進党を潰したほうがいいと思っているとは……。

小林 前回の参議院選挙で、民進党を潰さないと野党をまとめることはできないと痛感しましたね。

室井 そういえば、先生、前の参院選で出馬したんですよね。出馬の前には民進党や共産党に野党統一候補の擁立を働きかけていたのに、結局、民進党に野党の比例代表の統一名簿を作ることを拒否されて。

小林 そう。こっちは野党をまとめようとしているのに、それぞれの党が私に「自分のところの候補者になれ」と言ってきた。それは違うでしょう。まとめようとしたのだから、まとまってくれよ、と。でも無理でした。しかも選挙中には全国で野党に罵倒されましたが、選挙が終わると、今度は全野党から「ごめんなさい。よろしく」と言われて。態度がコロッと変わった。

室井 そんなの、絶対に許しちゃダメですよ。

小林 本当に身の毛もよだつ汚わしい世界でした。ですから、選挙には二度と関わりません。ただ、憲法学者ですから、一番知識を持っているし論争もしてきた。憲法問題について聞かれれば語ります。そして室井さんの言うことは正しいんです。どこかから、風穴を開けなきゃいけない。野党もこのままいくとジリ貧だという自覚もあって。地殻変動は起きているんです。

室井 本当ですか? 野党共闘は口だけなんじゃないかって思っちゃいます。

小林 だから、内心で一番傲慢な民進党を潰すんです。選挙にチャレンジして落選した僕が言うのもなんですが、その疑いは持っていてください。それで、彼らを罵倒しながら、安倍政権を倒す方法を探る。

民進党は、“市民に寄り添う派”と“寄り添わない派”にとっとと分かれろ!

 室井 そう考えても今のこのふわふわ浮ついた感じで、そのときだけ風の流れで、「この政策は反対にしてみよう」「こういうふうに動いてみよう」という民進党をバラけさせる必要がありますね。この連載でも何度か言ってるんですが、都知事選のときの小池百合子のように、民進党の中で市民に寄り添う派とそうでない派に別れ、大げんかする演出をしろと。そのほうが、テレビで扱ってもらえるじゃないですか。

小林 それ、いいと思います。

室井 本当ですか! 最初は内輪の揉め事でも、テレビの人って民進党にあたりがキツイから、揉めてるとなると絶対に撮りにくるはずなんですよ。

小林 民進党はまとまるフリをするからね。自民党系の民進党Aと、社会党系の民進党Bにとっとと分かれるべきです。自民党系さえでていけば、反安倍軍国主義政権という点では一致できる。

室井 でも、早く別れてくれないと、来年いざ選挙の時期になったら、また前回の都知事選のようにグダグダになる。だからどんどん批判して追い詰めましょう(笑)。

小林 室井さん、話をしていてすごいなと思う。使っている言葉も間違っていないし。室井さんと話して、「もっと教養があればいいのに」なんて一度も感じなかったですよ。ちゃんと勉強してる。勉強した人間とそうでない人の差は、安倍さんなんか見ているとよくわかるんです。

室井 ありがとうございます! そんなこと初めて言われました。わたし高卒だけど、でも大人になってから勉強するのは好きになって。じゃあ、褒められたついでに、ひとつお願いしていいですか? 先生の教え子や、お弟子さんとかって、英語が出来る人が多いでしょ? そういう人を紹介してくれませんか。というのも、最近、国内で声を上げても無理じゃないかと思い始めて。それを報道する人もいないですし。この前、日本の共謀罪に対して国連の特別報告者が懸念を示したじゃないですか。だから、国連や、海外メディアに「日本はこんなひどい状態だ」ってことを、ガンガン英語にして手紙を書いて送る。それって、ひとつの手だと思うんです。しかも、先生のような著名人や高名な学者が代表で送る。それを海外メディアから逆輸入して、指摘、報道してもらう。そうなれば日本のマスコミは無視できない気がします。

小林 外国に発信するのは、ひとつの方法としてありだと思います。なぜかというと、日本の権力側も非権力側も、外圧に弱い。たとえば「ジャパン・ハンドラーズ」という日本を食い物にしているアメリカ人に、与党も野党もさからえない。その点、私はアメリカで仕事をしてきたから、「それは間違っている」と、別のチャンネルでアプローチできる。

室井 今、国連は影響力が低下したなんて言われていますが、報道の自由に関して国連報告者のデービッド・ケイさんが調査するため来日した際、政府の妨害にもかかわらずフリーのジャーナリストなど言論の関係者が協力しました。それで古賀茂明さんへの圧力や、高市早苗総務相の「電波を止める」発言が海外でもクローズアップされて。海外から日本のメディアにプレッシャーがかった。そういうことをどんどん増やしていく、もうそれしか方法はないんじゃないかと思っているんです。でも、あたし、英語がまったくできないから。グーグル翻訳ソフトで日本語から英語に翻訳しても意味不明だろうし(笑)。そういう活動をしてくれそうなお弟子さん、いないですか? 暇こいてて、それでいて英語ベラベラみたいな。

小林 確かに私の教え子は、企業、政界、官界、メディアにも沢山います。でも私が政治批判をしたり、日米問題や沖縄問題をメディアで発言すると、「こういうこと言わないでくださいよ」と電話で苦言を呈してくる官僚もいる。悪魔の手先のようなやつもいっぱいいるんです。あっ、でも、いるいる! 誤解されて会社辞めて暇こいている元教え子。英語の達人ですよ。今度ぜひ紹介しましょう。

室井 やった、英語の達人! この作戦でいっしょに安倍王政を倒しましょう!

(了)

 

小林 節 憲法学者、慶應義塾大学名誉教授、弁護士、1949年生まれ。元ハーバード大学研究員、元北京大学招聘教授であり、テレビ論客としても知られる。2016年には安倍政権の安全保障関連法廃止や言論の自由確保、憲法改正阻止などを掲げ「国民怒りの声」から出馬するも落選。その後も「小林節が斬る!」(日刊ゲンダイ)連載などで安倍首相を批判し続ける。『小林節の憲法改正試案』(宝島新書)、『白熱講義! 集団的自衛権』(ベスト新書)、『憲法改正の覚悟はあるか――主権者のための「日本国憲法」改正特別講座』(ベストセラーズ)など著書多数。

室井佑月 作家、1970年生まれ。レースクイーン、銀座クラブホステスなどを経て1997年作家デビューし、その後テレビコメンテーターとしても活躍。現在『ひるおび!』『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS)、『あさイチ』(NHK)などに出演中。

コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

春菊

2017年07月20日 | 野菜・花・植物

 これは大葉の春菊。主に生食用です。数株植えておけば、次から次と脇芽が育ちます。春に菊に似た花を咲かせるという事で春菊と呼ばれるようになったそうです。
関西では一般的に菊菜とも呼ばれています。
 旬は、11~3月頃です。北海道でもそろそろ終わりが近づいています。 

 栄養成分は、カロテン、ビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄分、食物繊維を含みます。

 特徴は、カルシウムが豊富で、ほうれん草の約2.5倍あります。

 ●シュンギクは緑黄色野菜で非常にたくさんのカロテンを含みます。

  β-タカロテンは抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系統を守る働きがあるといわれています。

 カロテンとビタミンCは、抗酸化物質ですので、風邪やがんの予防、美肌をつくる効果があります。

●シュンギクには骨を丈夫にするミネラルが豊富

  カルシウムをはじめ、マグネシウム、リン、鉄分などのミネラルが豊富どれも骨を生成する上で欠かせない成分です。骨を丈夫にし、精神を安定させます。また、鉄分が貧血を予防します健康を維持します。

 ●高血圧の予防に効果

  カリウムはナトリウム(塩分)を排泄する役割があり、高血圧に効果があります。また、長時間の運動による筋肉の痙攣などを防ぐ働きもあります。

 ●シュンギクの独特の香り

 独特の香りはピネン、ぺリルアルデヒドなどで、自律神経に作用し、胃腸の働きを高めます。 痰を切り咳を鎮める効果を持っているそうです。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

くらし下流化ニッポンの処方箋-「非正規率47%」どうする母子123万世帯の未来

2017年07月19日 | 社会・経済

くらし下流化ニッポンの処方箋

 「非正規率47%」どうする母子123万世帯の未来

        藤田孝典 / NPO法人ほっとプラス代表理事

             毎日新聞経済プレミア 2017年7月19日

再び、女性の貧困(3)

  日本でシングルマザーの貧困率が高い背景には、育児の制約から長時間労働を伴う正社員の仕事に就きにくく、賃金水準が低いパート・アルバイトなどの非正規雇用への就業が多いこと▽出産に伴って退職した後の職歴空白が、離婚・死別後の再就職を難しくしていること--などの理由があります。

 子供がいて就労収入は1カ月約15万円

  厚生労働省が5年に1度実施している「全国ひとり親世帯等調査」(旧名は全国母子世帯等調査)の最新2011年版によると、全国の母子世帯数は推計で123万8000世帯。このうち仕事に就いている母親は80.6%で、就業形態は正社員39.4%▽パート・アルバイト47.4%▽派遣社員4.7%--でした。

厚労省の2011年全国母子世帯等調査から

 前回調査時(06年)と比べて正社員は3.1ポイント減り、パート・アルバイトは3.8ポイント増えています。年間世帯総収入は約291万円、母親自身の就労収入(仕事で得た収入)はわずか181万円、1カ月あたり15万円です。母子3人世帯なら生活保護基準すれすれです。

  離婚後、男性が養育費を払っていないケースも数多くあり、母子世帯の家計を苦しくしています。日本社会では男性の方が経済的に圧倒的に有利なので、月数千円でも数万円でも、母子世帯への養育費支払いを義務化すべきです。私たちも弁護士を間に立てて、養育費支払いを求めることがあります。

  このように、生活保護を受給してもおかしくないのに申請せず、低い賃金の仕事を掛け持ちまでしてやりくりしている母子世帯が少なくありません。生活保護申請の壁が高く、本人の生活保護制度への忌避感も強いからです。

  私たちは、一時的に生活保護を活用して生活再建を図ることにまったく問題はないと考えています。「精いっぱいやってきたんだから、ここで生活保護を使っていろいろ仕切り直しましょう」と説得するのですが、そこで母親が生活保護申請を怖がる理由が二つあります。

 生活保護をためらわせる行政と、忌避する母親

  一つは、「生活保護受給がばれたら子供がいじめられるのでは?」という心配です。小田原のジャンパー事件では、生活保護関連部署の職員が、威圧的な文字を印刷したジャンパーを着て、受給者の自宅を訪問していました。示威的な訪問で近所に受給がばれるかも、という恐怖は、申請をためらわせる大きな理由です。

   二つ目は、就労指導の名を借りた「余計なひと言」です。本人が一生懸命がんばってきて、限界を感じ、申請しているのに、窓口職員が「いや、それじゃダメでしょ。働きなさい」とか、「収入を上げる道は本当にそれしかなかったの?」と気軽に聞いてしまうパターンです。スキルが低い役所職員が心折れる言葉を発し、本人を傷つけるのです。

  別居はしているものの、離婚が成立していない女性に必要以上に厳しい福祉事務所もあります。

   DV(家庭内暴力)から夜逃げ同然で逃れ、強く離婚を望んでいるのに、新生活のため生活保護を申請しても「夫に扶養してもらえないの?」と無神経に聞く職員がいます。役所は離婚しないかぎり、同一世帯の親族間扶養義務を持ち出します。

  さらに、不正受給対策名目で、男性が家庭に出入りしている形跡があると、その男性に保護してもらうことを勧めたりします。こうして働くこともままならず、生活保護にも頼れず、精神的に病む人が生まれます。

  仕事と暮らしを継続するために、きちんと生活保護を活用しないと、結果的に社会保障に頼る人を増やします。

 「貧困か生活保護か」の二者択一ではない世界を

  困窮する母子世帯を社会保障が救い切れない現実がある一方で、近年は民間による地域共助の動きが少しずつ広がっています。各地に広がる子ども食堂や無料の学習支援塾です。

   2015年に困窮者自立支援制度が始まって以降、母子世帯とその子供への支援が広がり、母親にとっては相談先が増えました。それまでは、役所に相談するか、自分1人で悩むかどちらかしかありませんでした。インフォーマルな支援ですが、このような取り組みにかすかな希望を感じています。母子世帯は低い収入でカラカラに渇いていますから、こうしたサービスなどの現物支給は必要です。

 シングルマザーを対象にしたシェアハウスも各地にできています。

  神奈川県には、ビル3階の住居フロアを活用したシェアハウスがあります。6畳の居室8部屋と約30畳の居間兼食堂、風呂、トイレ、台所、ルーフバルコニーを設けた、母子世帯専用のシェアハウスです。入居の際には面接があります。

  母親同士で保育園のお迎えや家事を助け合い、時にチャイルドケアワーカーに手伝ってもらって仕事と育児の両立を目指します。母親に肉体的、精神的余裕が生まれ、資格取得のための勉強時間も確保できるなどの効果があったそうです。

  大切なのは、このような取り組みが民間やNPO任せだけではいけない、という考え方でしょう。民間がアイデアを示し、そこに自治体のお金が流れる仕組みが必要です。貧困か生活保護かの二者択一的世界でなく、それぞれのニーズに合わせた民間の知恵と、公的制度による共助の仕組みが、さらに広がってほしいと思います。

  藤田孝典さんの連載「下流化ニッポンの処方箋」をまとめた「貧困クライシス 国民総『最底辺』社会」(藤田孝典著、毎日新聞出版、972円)が好評発売中です。ニッポンの貧困化、格差拡大の現状を細かな事例とデータで検証しています。


今日も25℃に届かず。昨日に比べるといい方。夕方になると足元からヒンヤリとした空気。

ミニトマト1段目。

幻のトマトと言われているルネッサンストマト。

コールラビ。

ズッキーニ。なりだしたらどんどん大きくなる。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

キューリ&寒いです。

2017年07月18日 | 野菜・花・植物

キュウリに含まれる栄養素

  キュウリは95%以上が水分です。みずみずしい食感を楽しむ野菜といっても良いでしょう。キュウリに含まれる特徴的な栄養素を挙げてみましょう。

・カリウム:身体の水分調整をするので、むくみ予防や改善に効果的。

・ビタミンA:ベータカロテンという形で存在します。皮膚や粘膜の健康を保つのに働きます。

・ククルビタシン:唾液や胃液の分泌を促進し、食欲増進に働きます。

・ピラジン:キュウリ独特の青臭さの成分。血液をきれいにする抗酸化物質で、生活習慣病の予防に働きます。

・ホスホリパーゼ:脂肪を分解するのに働く酵素。従来型より分解力が強い新型の酵素と言われています。

このように、身体にいい働きをする成分が含まれているのです。しかし、残念なことにその量は多くありません。そのため、「ほかの野菜と比較して」栄養のない野菜と言われてしまっているのでしょう。

キュウリを食べる時の注意点

  キュウリに含まれているアスコルビナーゼという成分には、ビタミンCを破壊する酵素が含まれています。つまり、ビタミンCを含んだ野菜や果物と一緒に摂っても、その効果を得られないのです。ただし、その酵素は酸や熱に弱いので、酢やレモンなどと一緒に使い、加熱して食べるのがオススメです。

栄養素をしっかり摂るコツは「ほかの野菜と一緒に摂る」

  先にも述べたように、キュウリに含まれる栄養素は限られているため、他の野菜と一緒に摂り栄養素を補いましょう。その際には、酢やレモンを使ったドレッシングを使って野菜サラダにすると、他の野菜のビタミンCを壊すことなく摂ることが出来ます。また、あまり馴染みがないようですが、中華料理では炒め物や煮込みなど加熱して使われることも多くあります。

 味噌をつけてそのまま頂くのはもちろん、サラダ、漬物、煮物、炒め物など様々な料理で使われるキュウリ。その手軽さは老若男女問わず人気です。「栄養がない」と言わず、他の野菜と一緒に「名脇役」として活用してください。

<執筆者プロフィール>

山本ともよ(やまもと・ともよ)

管理栄養士、サプリメントアドバイザー、食生活アドバイザー
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中


 これからの熱い時期、冷やしたキューリの食感は格別です。そうめんや冷や麦、冷やし中華などの具には欠かせません。またサラダにもいいものです。
 また、今なすの収穫中です。湯がいたり炒めてから冷やして食べる手もあります。
暑いときに熱いマーボなすもまたいいかな。この時ピーマンなどの野菜といっしょに大きくなりすぎたキューリをぶつ切りにして入れてみてください。なすとは正反対のシャキシャキとした食感がとてもいいです。

 天候不順が続きます。週間天気を見ても晴れマークがほとんどありません。最低気温も今朝は15℃でした。短時間ですがストーブつけました。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

生活保護-大学生に給付金&ビーツ

2017年07月17日 | 社会・経済

生活保護

大学生に給付金 「貧困の連鎖」対策 
                                    厚労省検討

       毎日新聞2017年7月16日 東京朝刊

  厚生労働省は、生活保護受給世帯から大学に進学した子どもに対する給付金創設の検討を始めた。併せて、子どもが大学生になると家賃相当の保護費が減額される仕組みも廃止する。経済的負担が進学を妨げ、親から子への貧困の連鎖を招いていると指摘されてきた。来年度からの実施に向け、年末の予算編成段階で制度設計し、使途や金額などを決定する。【熊谷豪】

  生活保護を受けながら大学に通うことは認められていない。大学に進学すると、子どもは同居していても別世帯として扱う「世帯分離」が行われ、親の保護費が減額される。東京23区内の母子3人家族の場合、生活費に相当する「生活扶助」と母子家庭への加算が計約4万4000円、家賃に当たる「住宅扶助」が約6000円それぞれカットされ、月額約22万円になる。

  一方、生活保護世帯から独立した大学生は国民健康保険料を払わなければならず、新生活のためのお金もかかる。だが、アルバイト代など高校生の時の蓄えは受験料や入学金など使途が制限され、「卒業後への備え」は認められていない。

   このため、進学意欲があっても経済的負担を考えて進学を諦めるケースがある。保護世帯の大学進学率は19%と全世帯の52%を大きく下回る。独立行政法人「労働政策研究・研修機構」によると、大卒・大学院卒と高卒の生涯賃金の差は男性が約6000万円、女性は約7000万円に上り、進学が将来の生活にも影響を与える可能性がある。

  支援団体などからは世帯分離の廃止を求める声が出ているが、厚労省は、保護を受けない貧困層との公平性などを考慮し世帯分離は継続する考えだ。ただし、同居を続ける場合、住宅扶助のカットをやめ、進学前と同額支給する。その上で、大学生が新生活を始めるための給付金を検討している。使途については学費は奨学金で賄うこととし、生活にかかる費用を想定している。

  政府は6月に閣議決定した経済財政の基本方針「骨太の方針」で、保護世帯の子どもの大学進学支援に財源を確保することを明記している。


ミニトマト、収穫は始まっているのですがまだ少なく、出荷できる量にありませんので、もうしばらくお待ちください。栽培面積が半分になってしまったので、その影響もあります。

「ビーツ」が密かなブーム

  ビーツという野菜をご存知でしょうか?健康意識の高い女性の間では大人気の食材です。真っ赤な色素を持つ大きな「赤かぶ」のような野菜で、氷いちごの赤色色素にも使われています。ロシア料理のボルシチに使われているこのビーツ、いま奇跡の野菜として世界中が注目しているのです。

 ■ ビーツ?ビート?同じ野菜じゃないの?

  ビーツと似た名前の野菜に「ビート」がありますが、実は同じ「ヒユ科フダンソウ属」の野菜。日本では砂糖大根とも呼ばれ、その名の通り砂糖の材料になっています。砂糖に使われる甘さを持つものをビート、料理に使われるものをビーツと区別がつけられています。ビーツは砂糖大根のような甘さはなく、さっぱりとした味わいが特徴です。

 ■ 別名「食べる輸血」ってすごい!

   ビーツはオランダやニュージーランドなどが代表的な産地で、日本では長野県や茨城県、北海道でも生産されています。見た目は「赤かぶ」に似ていますが、どちらかというとほうれん草に近い種類です。とても硬いので生ではなく加熱して食べます。このビーツは「食べる輸血」と言われるほど吸収されやすい鉄分やミネラル成分を豊富に含んでいるのです。他にも葉酸やビオチンが含まれており、なかでも近年特に注目されているのが「NO(エヌオー)」という一酸化窒素。NOは血液の流れを良くし、血管自体をしなやかに、拡張させる効果があるため、脳卒中や心臓病の原因ともなる血栓を予防する働きがあります。もちろん女性の気になるむくみにも効果的。さらに、血流量を増やして体内の酸素が効率よく使われる手助けをするので、筋肉増強効果や疲労回復効果もあり。

 ■ ビーツはまさに奇跡の野菜

  先に挙げた効能以外にも、ビタミンや食物繊維が豊富なこと、ベタインという成分には肝機能を高める効果、赤い色素のベタシアニンには強い抗酸化作用でがん予防にも効果があるといわれることから「奇跡の野菜」と呼ばれます。主な食べ方はボルシチのように煮る、茹でてからサラダにする、酢漬けにしたり酵素ジュースにも。日本人には赤い色素ベタシアニンを分解する酵素を持っていない人が多いため、ビーツを食べた後に尿や便が赤くなることもあるそうですが、健康には何も影響はないとのこと。世界が注目する野菜ビーツ。オーガニック系のお店ではだいたい取り扱いがありますが、一般的なスーパーでも見かけるようになっています。是非試してみてくださいね。

 (著:nanapiユーザー・カラダにキク「サプリ」 編集:nanapi編集部)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

抗菌薬・殺菌剤

2017年07月16日 | 健康・病気

 妊娠中も使える抗菌薬」の前提が崩れたら

    毎日新聞「医療プレミア」2017年7月16日
       谷口恭 / 太融寺町谷口医院院長

 抗菌薬の過剰使用を考える【16】

   当連載はこれまで15回に及ぶ「抗菌薬の過剰使用を考える」シリーズなどで、抗菌薬の「使いすぎ」に警鐘を鳴らしてきました。その重大性に気付いてくれる人が一人でも増えてくれればうれしいのですが、実際はどうなのでしょう。最近開催されたある学会で、私は薬剤耐性菌に関する講演を行いました。その時、余談として「今日はフロモックス3日分でお願いします」とか「家にあったクラリスを2錠飲んできたから残りを処方してほしい」と平気で言う患者さんがいる、という話をすると、会場から苦笑いが……(フロモックスもクラリスも抗菌薬の商品名です)。多くの医師が同じような体験をしているのです。

  抗菌薬は自分の判断で飲んだり止めたりしてはいけない、抗菌薬が家にあること自体がおかしい、抗菌薬は患者さんが求めるものではない、ネットでの購入はNG……といったことをこれまで繰り返し述べてきました。それは、あまりにも気軽に抗菌薬を求める人が多いからです。

 普段は平気でも「妊娠中の抗菌薬使用は不安」

  しかし、妊娠中の女性の行動はまるで異なります。妊娠中に抗菌薬を気軽に飲む人はまずいません。それどころか「前の病院で妊娠の可能性があると言ったんだけど、この抗生剤(患者さんは「抗菌薬」ではなく「抗生剤」「抗生物質」と呼ぶことが多い)が処方されました。飲んでもいいですか」と、わざわざ私の診療所を受診したり、メールを送ってきたりして尋ねる人がいます。

   前医が処方したものを私が撤回するわけにはいきませんし、今のところ妊婦さんにあきらかな不適切処方が行われたと思われるケースには遭遇していませんから、そのような相談には「前医の指示に従ってください」と答えています。「難敵耐性菌を制圧した英国の“王道”政策」の回で紹介したように、「毎回風邪にクラビット」という安易に抗菌薬を処方する医師がいるのも事実なのですが、妊婦さんが相手の場合はそのような医師も慎重になるのかもしれません。

 基本は感染症にかからないこと

  妊娠中の抗菌薬使用については、どのように考えればいいのでしょうか。もちろん、最も大切なのは「(細菌)感染症に罹患(りかん)しない」ということです。妊娠中に高熱が出るようなことがあれば、胎児に影響が及ぶ可能性もあります。ですから、細菌感染に限らず感染症全般への十分な対策が必要です。まずうがい、手洗いは確実に行うべきです。私は「奥さん(や娘さん)が妊娠している(かもしれない)」という患者さんを診察した時、場合によっては「今日は家に帰らずに実家やホテルに泊まった方がいいのでは?」と助言することもあります。

  しかし風邪を含む飛沫(ひまつ)感染や空気感染をする感染症に対しては、うがい、手洗いだけで十分とは言えません。一般に、保育園、幼稚園のような幼児が集まる場所は「感染症の貯蔵庫」のようなものです。妊娠した時、終日自宅で過ごすことができればいいのですが、上の子供の保育園や幼稚園の送り迎えをしなければならないことがあります。この時に感染症をもらうのです。あるいは、上の子供が保育園などで感染し、その子供から自宅でお母さんが感染するケースもよく見られます。

  ですから、感染予防のことだけを考えるなら「妊娠すれば上の子と隔離」が最善となるのですが、これは非現実的です。ですが、子供から感染するリスクが高いことは知っておかねばなりません。その知識があると、妊娠前に、お母さんは少なくとも麻疹(はしか)、風疹、水痘(水ぼうそう)、おたふく風邪の抗体があるかどうかを調べなければならない、そして抗体価が低ければワクチンを接種しなければならない、ということがおのずから理解できます。「理解してから接種する--『ワクチン』の本当の意味と効果」シリーズで紹介してきたように、現在の日本では妊婦さんが風疹にかかると赤ちゃんに先天性障害が起きる可能性があることは周知されていますが、妊娠中に麻疹、水痘、おたくふく風邪に感染、罹患したときのリスクは、軽視されているように私には思えてなりません。

 それでもかかってしまったら…

  話題を、妊娠中の抗菌薬使用の是非に戻します。うがい、手洗いをしっかりする、カンピロバクターなどの食中毒に注意する、けがを防ぐ、といった注意をしていても、細菌感染を完全に防ぐことは困難です。では、運悪く妊娠中に細菌感染を起こした場合はどうすればいいのでしょうか。

  まず、大前提としてウイルス感染の可能性を排除すべきです。太融寺町谷口医院の例でいえば、季節にもよりますが、風邪症状で受診する人の8~9割はウイルス感染です。また、細菌感染であったとしても必ず抗菌薬が必要というわけではありません。グラム染色での炎症所見が軽度で、全身状態が良好であれば抗菌薬を処方しないケースがあります。食中毒の場合も、たとえカンピロバクターなどの細菌が検出されても軽症であれば抗菌薬は不要です。けが(外傷)の場合は、初期にしっかりと洗浄(水道水でOK)していれば抗菌薬を使わなくて済むことが多々あります。

  とは言っても、重症化している(しそうな)場合は抗菌薬を用いなければなりません。そんなときは「妊娠中でも使える抗菌薬」を選択することになります。それはペニシリン系、セフェム系、マクロライド系の3種の抗菌薬です。クラビットという商品名で有名なニューキノロン系や、商品名・ミノマイシンなどのテトラサイクリン系は、生まれてくる赤ちゃんに奇形のリスクが生じることなどから原則妊娠中の使用は「禁忌」です。他の種類のものも「禁忌」もしくは「禁忌に近い」と考えなければなりません。しかし、このような説明を聞くと「なーんだ。妊娠していても使える抗菌薬が3種類もあるなら、そんなに心配しなくてもいいんじゃないの」と思った人もいるでしょう。ですが、この「妊娠中も使える」という前提が崩れたとすればどうでしょう。実は、最近、そのような内容の研究が報告されたのです。

「安全」と言われた抗菌剤でも流産リスクが上昇?

  その研究は、医学誌「Canadian Medical Association Journal」2017年5月1日号(オンライン版)に掲載されました(注)。カナダ・ケベック州在住で1998年から2009年に自然流産した15~45歳の妊婦8702人を対象に調べたところ、マクロライド系抗菌薬のアジスロマイシン(先発品の商品名は「ジスロマック」)を妊娠中に服用した人の流産のリスクは服用していない人の1.65倍、クラリスロマイシン(同じく「クラリス」「クラリシッド」)なら2.35倍にもなる、という結果が出たというのです。

  これらのマクロライド系抗菌薬は、日本の使用量が他国より多いことが指摘されています。そして実際、妊娠中にもよく使われています。「マクロライド系が流産のリスクになるなら、ペニシリン系かセフェム系を使えばいいのでは?」と思うかもしれませんが、問題はペニシリンやセフェムがまったく効かない感染症に対処せねばならないケースです。特に、それが多くの妊婦さんが感染する感染症だった場合、どうすればいいのでしょうか。次回、考えてみたいと思います。

 

 

制汗デオドラント商品 危険な殺菌成分使うマンダム『ギャツビー』・ロート製薬 『リフレア』―― お勧めは『レセナ』『デオナチュレ』

 MyNewsJapan Tinyreportsimg_j20170701062454

 薬用化粧品や消臭剤に使用される殺菌成分。欧米では「トリクロサン」など使用が禁止される成分が増えるなか、代替成分として注目を浴びる「塩化ベンザルコニウム」の有害性を示す新しい研究が、この6月に発表された。皮膚や呼吸からの吸収で胎児の脳や脊髄の欠損が150倍も増える、というショッキングな内容だ。そこで市販の制汗デオドラント商品の成分を比較したところ、メーカーによって、こうした有害成分使用の有無に大きな差があることが判明した。海外で使用禁止されたトリクロサンをいまだに使い続けている最悪有害商品が、マンダムの『ギャツビー』。ロート製薬 『リフレア』をはじめ、代替成分として危険性の指摘される塩化ベンザルコニウムを使用する商品も多い。そんな中、そもそも殺菌成分を使わず制汗成分だけを使用するユニリーバ・ジャパン『レセナ』はお勧めできる。女性用と男性用のメーカー別主要商品について3段階評価を一覧にまとめたので、夏に向け購入の参考にされたい。(07/01 2017)

 制汗デオドラント商品に使われる殺菌剤(殺菌効果のある成分)は、直接ワキや足の指などに塗りこみ、皮膚の上で永く留まることで作用する。 薬用石けんなど、すぐ洗い流すものとは違い、殺菌剤が皮膚から浸透するリスクは高くなる。

  現在、制汗商品など薬用化粧品に使われる殺菌剤には、海外で禁止されているもの、禁止はされていないが動物実験で有害性が指摘されているもの、有害性が不明なもの、に分けられる。

 制汗商品に使用される主な殺菌剤を、この3種類に分けると、以下のようになる。

 海外で使用禁止となっているもの:トリクロサン
有害性を示すデータがあるもの:塩化ベンザルコニウム
有害性が不明なもの:イソプロピルメチルフェノール・βグリチルレチン酸

  殺菌剤などそもそも要らない、という立場の人から見たら、有害性が不明だから安全、とは素直には認めにくいだろう。 しかし、「制汗デオドラントは必須だが、より安全性の高いものを選びたい」という人にとっては、避けるべき順序からいえば、上から下の順番になる。

  今回、国内で市販されている大手メーカーの制汗剤商品の殺菌剤成分を調べたところ、メーカーによって対応が分かれていることが判明した。

 ◇欧米禁止殺菌成分トリクロサンを使うGATSBY

 トリクロサンは、薬用化粧品などに使用される殺菌剤の中で、長年有害性が指摘され続けてきた。皮膚から体内へ吸収されることがわかっており、一度体内に入ると分解されにくく蓄積する。

  アメリカやスウェーデンの調査では、75%の人の尿から検出、妊婦の血液や母乳からも検出されている。

  また毒性としては、体内のホルモンをかく乱するいわゆる環境ホルモン作用が問題にされている。妊娠中に胎児の発達の過程で、男性ホルモン・女性ホルモンがかく乱されることでの生殖毒性や、甲状腺ホルモンがかく乱されることでの神経発達毒性が懸念されている。

  海外の大手トイレタリーメーカーのP&G、ジョンソンアンドジョンソン、AVONなどは2014年の段階から自社商品への使用中止を発表した。

  日本でもMyNewsJapanの記事などを受け、花王をはじめ大企業は密かに薬用石けんの成分をトリクロサンからイソプロピルメチルフェノールへと変更するなど、代替化を進めてきた。

  そうした中で、行政側の規制措置として、EUでは2015年6月に衛生用品へのトリクロサンの使用を禁止する決定を下し、アメリカでは2016年9月に、家庭用抗菌石けんやボディウォッシュに限定ではあるがトリクロサンをはじめとする19の殺菌成分の使用禁止を決定した。

  アメリカの決定を受け、日本では.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

なのです。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

妊娠中退でいいのか・・・?

2017年07月15日 | 社会・経済

 

子供のためにも卒業支援を…NPO世話人ら発信

       毎日新聞2017年7月14日

 「高校生が妊娠したら即退学、でいいのか」。シングルマザー支援や貧困問題に取り組む関係者らから、そんな声が出始めている。妊娠した生徒の多くは自主退学の扱いで高校を去るが、国や自治体は実態を把握していない。専門家は「そのまま放り出されれば生活に行き詰まる可能性が高く、生まれる子にも貧困が連鎖する」と対応の改善を訴える。【黒田阿紗子】

  昨年春、NPOの立場で政策提言に取り組む「全国子どもの貧困イニシアチブ」の世話人3人は、議論するうち、日々の活動で同じ問題意識を持っていることに気付いた。

「昔から妊娠した高校生は中退するのが当たり前になっているけれど、中卒と高卒では収入に差が出る。むしろ中退させないよう自立に向けて支えるべきでは?」と1人親を支援する「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」の赤石千衣子理事長。子どもの学習支援に取り組む「キッズドア」の渡辺由美子理事長、保育事業などを手掛ける「フローレンス」の駒崎弘樹代表理事も賛同し、ブログなどで発信を始めた。

  妊娠を機に高校をやめ、パートナーとの新生活や子育てに夢を膨らませる生徒もいるが、現実は厳しい。夫婦が離婚する割合は10代後半が最も高く、シングルマザーになれば多くは生活に困窮する。改めて高卒の資格を取るにも、サポート校に通うのはお金がかかる。中卒でも働き口があった時代とは違い、生活保護に頼るか、性風俗業を選ばざるをえないケースも珍しくない。

  だが、高校側は通学の継続に抵抗感が強い。全国の産院でつくる「あんしん母と子の産婦人科連絡協議会」の鮫島かをる事務局長は、妊娠した生徒が担任教諭に「高校を続けたい」と相談したところ「他の生徒に悪影響が及ぶ。誰にも言わないでおいてあげるから自主退学しなさい」と言われたケースに直面した。「内緒で中絶すれば続けられ、産むと退学に追い込まれるのはおかしい」と憤る。

  「私、夢とかないんだよね。他に夢が見つけられてたら、子どもを産むのは今じゃなかった」。生活困窮者支援に取り組む一般社団法人「インクルージョンネットかながわ」の鈴木晶子代表理事は、女子高校生のこんな言葉が忘れられない。

  彼女は「大学に行くお金はないから、18歳で自立しなさい」と言われて育ち、中退後も親を頼れなかった。「貧困で選択肢を狭められ目標が持てないと『家庭』に憧れやすい。これが若年妊娠の背景にある」と鈴木さん。「生まれてくる子のために高校を卒業しよう、と思わせる支援が必要。国は実態を把握して服装や出席日数など配慮すべき例を示し、本人の退学の意思が強いなら、生活相談や資格取得の支援につなげるべきだ」と訴える。

 自治体、実態調査なく「学ぶ権利を奪わないで」

  文部科学省によると2015年度の高校中退者は全体の1.4%の約4万9000人。「妊娠」は理由を調べる項目にないため、どの程度含まれるかは不明だ。人口動態統計では、16年に10代の母が産んだ子は1万1095人に上る。

  在学中に妊娠しても高校をやめなければならない規則はない。文科省は「学業継続の意思がある場合は、母体保護を優先して教育上必要な配慮を行う」との立場だが、15年には岩手の県立高が「妊娠は退学処分」との内規を設けていたことが発覚した。妊娠を「問題行動」と捉える風潮は学校現場で根強い。

  三重県内の高校の養護教諭(53)によると、保護者が「娘を好奇の目にさらしたくない」と退学を申し出ることもあるという。教諭は生徒に通信制などへの転学を勧めるが「妊娠したら学校を続けるべきでない、という社会の雰囲気がある」と指摘する。

  子どもの権利に詳しい山下敏雅弁護士(東京弁護士会)は「生徒や保護者には、退学を促されても断れるという認識が薄い。学習権は全ての子に等しく保障されていることを社会が理解すべきだ」と話す。


 今日も30度超えの暑さ。明日からは少し気温は下がって雨になる予報です。せっかくの連休、海の日ですが雨ではね。

コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

引きこもり当事者が見た精神医療の歪み

2017年07月14日 | うつ・ひきこもり

ダイアモンド・オンライン 2017.7.13

「病院が患者を支配」引きこもり当事者が見た精神医療の歪み

池上正樹:ジャーナリスト

 絶対的権力を持つ母親、
引きこもるきっかけは家族問題

「患者が精神医療に対して物申す場は必要である」

 長年、精神科の患者の立場から、今の精神医療のあり方を社会に発信しようとしている人がいる。

 ぼそっと池井多さん(ペンネーム・55歳)は、偶数月に都内で開催されている対話の場「ひきこもりフューチャーセッション庵―IORI―」で二度にわたり、「そうじゃないってば、先生!」というテーマのテーブルを持った。

 大学生活までは、世間から見ると「順風万帆」だった。ぼそっとさんは、中高一貫校から親の希望する大学に入り、大企業から内定も得ていた。

 ところが、入社式の直前になって身体が動かなくなった。

 ある商社では3次面接まで通過し、最終面接の直前で面接を受けることができずに、ビルの傍らのカフェに飛び込んだ。結局、日本の社会に入っていくことはできずに就職を諦め、「死に場所を求めて」アフリカに渡った。

 30歳直前になって帰国。英語とフランス語を話せるため、しばらくは「海外ジャーナリスト」として活動した。著書を2冊出版。副業で家庭教師もこなした。

「でも、私には国際情勢のことよりも、切羽詰った魂の問題が色々あったんです」

 本格的に「がっちりと」引きこもったのは、30歳代になってからだ。本人は「20代は“外こもり”、30代は“内こもり”」と話す。もともと引きこもり気質があるところに、1995年の阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件などのショックが引き金となった。うつで身体が動かなくなり、仕事も次第に受注できなくなった。

 引きこもっている間に、フロイトを読み、自分の精神疾患のメカニズムを解明した。引きこもった背景には、うつと強迫性障害があることを知り、家族の問題があることを突き止めた。

「母親の子どもへの関係がおかしいと子どもは精神疾患を持つ、というパターンです」

 ぼそっとさんの母親は高学歴、父親が低学歴。家庭では母親が絶対的な権力を持っている構図だった。

「母親が子どもに陰湿な虐待をしても、父親が声を上げられない環境でした。それは、母親1人の責任いうわけではなく、弟を含めた4人家族のネットワークが生み出す歪みが私一人に集中し、精神症状として現れていたのでしょう」

 ぼそっとさんは、都内の精神医療機関にかかった。家族を治療につなげれば、自分のうつも治って、また働けるようになると思っていた。

精神医療機関は患者を治したという実績がほしかっただけところが、目算は狂った。

「十数年間、この精神医療機関に通ってきて、ようやくわかってきたのが、専門家の間で話題になっているような、稀少な症例を持っている患者は、治療者によって丁寧に治療される。でも、私みたいに、ただの“引きこもり”とか“うつ”とか言っている患者はつまらない症例としてまともに向かい合ってもらえないということでした」

 ぼそっとさんによると、この精神医療機関に付属している患者団体の事務局員として、都合よく無償ボランティアの人手として使われるものの、いつまで経っても肝心な治療は、順番が回ってこなかったのだという。

「治せないなら『治せない』と、あるいは『あといくらお金が要る』ということをちゃんと早めに言うのが、医療に求められるインフォームド・コンセントであるはずです」

「集団療法(患者たちが治療者の周りに集まってミーティングする)といっても、治療者は『診察』と称して個々の患者と一対一の時間をつくる。そこで、あっちの患者にはああ言い、こっちの患者にはこう言い、ということをして患者たちの対抗心を煽り分断統治するのです。こうして治療共同体には患者階級が生まれ、精神療法が政治の場になっています」

 その後、ぼそっとさんは、この医療機関の患者団体代表をメール1本で一方的に更迭された。

「いきなり治療者の都合で追い出されて、それまでの無償ボランティアの貢献は鼻も引っかけられない。今までの治療生活は何だったのか。そのときに、これまでにも(同じ立場に追いやられて)自殺した患者の方々がいたことを思い出して、これは私にも”死ね”ってことなのだなと、頭をよぎったんです」

 ただ、ぼそっとさんは「あえて前に進めるため」、この医療機関と患者団体に留まった。

「精神医療の現場においてはすべての患者も、そして治療者も人間的に平等である。この一番大事なことが、私のいた“治療共同体”では守られていない。治療者主体の医療になっていて、古代の王様と奴隷の関係で上から決め付けてくる。治療者が病気をつくり出している部分もあるのではないか。こういう日本の精神医療の闇を、社会に問いたいと思ったのです」

 2013年、自ら「ぼそっとプロジェクト」という当事者グループを立ち上げた。

「これまで医療機関からの対外的な発表は、患者の生の声ではなく、治療者の都合のいいように編集や改変をされていました。それどころか治療者は特定の患者には“訴えをねつ造してもいい”とまで言っていました。治療者が患者に言わせている声ではなく、たとえ玉石混淆であっても、患者・当事者が自ら社会へ発信する必要があると思ったんです」

患者が精神医療に対して物申す場は絶対に必要

 昨年、当事者たちが「ひきこもり新聞」を創刊したというニュースを知って、編集部に駆けつけた。

「当事者が声を上げる。これだ!主旨としては同じだって思ったんです」

 ぼそっとさんが「庵」で、「そうじゃないってば、先生!」というテーマのテーブルを持ったのも、他の人たちの精神医療への問題意識を知りたかったからだという。

「私の問題意識が、どれくらい一般性があるのかということを確認したかったのです。皆さんの問題意識の矛先は、投薬の是非から主治医との関係性の問題まで複雑多岐にわたるけど、総じて言えるのは、患者の立場から精神医療に物申す場が、どこかに必要であるということでした」 

 この庵のやりとりからスピンオフして「ひきこもりと精神医療を考える会」という勉強会も始まった。

 ぼそっとさんは今後も引き続き、庵などの場を使って問題提起を続けていく予定だ。


 

お身体、大丈夫ですか?
暑い日が続いています。十分にお気を付け下さい。

妹夫婦が遊びに来ました。
野菜をいっぱい採らせてやろうと思ってたのですが、この暑さではハウス内に入るのは無理だろうと思い、朝のうちに採っておきました。

多肉植物でしょうか?屋外で越冬します。


名前を調べようとしたら、ずいぶんいろんな種類があるのですね。
とうとう面倒になって辞めてしまいました。
アサガオ(ヘブンリーブルー)も咲き始めています。

こちらはカリンズです。

   時事通信が行った7月の世論調査では、安倍内閣の支持率が前月比15.2ポイント減の29.9%となった。第2次安倍政権発足以来、最大の下げ幅となり、初めて3割を切った。内閣改造では済まされない。内閣総辞職!

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

田中優子の江戸から見ると-ダイバーシティ(多様性)

2017年07月13日 | 社会・経済

田中優子の江戸から見ると

ダイバーシティ(多様性)

    毎日新聞2017年7月5日 東京夕刊

   2年前、国立大学に通う性的少数者(LGBTなど)の大学院生が友人による「アウティング」に深く傷つけられ、自殺した事件があった。アウティングとは、本人が公にしていない性的指向や性同一性などの秘密を暴露する行動のことである。私もこの事件に衝撃を受けた。大学は多様性に価値を置くところだ。学生たちが出てゆく世の中が世界規模で多様な社会となっているからであり、異なる価値観に耳を傾け理解し、自らを説明する能力を、大学は育てねばならないからである。

   ちょうどそのとき、法政大学でも「ダイバーシティ化委員会」を設置しており、ダイバーシティ宣言を出すことになった。そこでは「性別、年齢、国籍、人種、民族、文化、宗教、障がい、性的少数者であることなどを理由とする差別がないことはもとより、これらの相違を個性として尊重することです。そして、これらの相違を多様性として受容し、互いの立場や生き方、感じ方、考え方に耳を傾け、理解を深め合うことです」と宣言した。このように伝えなければ、まだ日本社会は「普通」以外のありかたを差別しがちなのである。

  江戸時代、LGBTの存在は自然なものとして受け止められていた。平賀源内をはじめ、LGBTの人びとはそのことで差別を受けていないばかりか、自分でも全く気にしていない。井原西鶴の小説にもLGBTはよく登場する。差別する社会にいれば、自分のありかたに不安を覚え、自信を持って生きられなくなり、能力を存分に伸ばすこともままならない。いかなる差別も、人を闇に追いやる。

   女子大も「女性とは何か」を定義しなければならなくなっている。津田塾大の高橋裕子学長の論文で米国の女子大の入学者の条件を知った。男性の身体を持つ男性自認の人以外は全て受け入れることを詳細に伝えている。女性活躍というが、実は男と女は明確に区別できないのである。(法政大総長)

 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日本の豆料理

2017年07月12日 | 食・レシピ

世界で異色、「あん」抜きには語れない日本の豆料理

 消費量減の時代に見直したい、豆の多能性

       JBpress.    2017.07.07(Fri) 佐藤 成美

 豆と私たちの付き合いは長く、身近な食品であるが、意外に知らないことが多い。

  世界には豆を使った煮込み料理がたくさんあるが、日本にはあまりないのはなぜだろう。また、日本では豆を甘くして食べるのはどうしてか。そんな疑問に迫ってみた。

 あんに利用するも、豆料理は少ない

  ガラス瓶に野菜を重ねて詰めるジャーサラダが流行し、サラダ専門店が登場するなど、近年サラダの人気が高まっている。ステーキの付け合わせだったサラダは、いまやメインディッシュの存在だ。サラダの具材はレタスやトマトにとどまらず、肉類やナッツ、雑穀などバラエティ豊かである。 

  中でも大豆やインゲン豆など数種類の豆のトッピングは、白や緑色など色や形がさまざまで、目を楽しませてくれている。スーパーマーケットでは、サラダ用の水煮の豆の缶詰や総菜がたくさん並んでいる。豆といえば甘い煮豆ぐらいしか思い浮かばなかったが、そんな食べ方があるのだと感心する。

  私たちは豆類をどれくらい食べているのだろうか。農林水産省の食糧需給表によれば、2015年における大豆の消費は1人1日あたり17.1g。消費量の推移は1980年ごろからほぼ横ばいとなっている。だが一方で、小豆やインゲン豆など、大豆以外の豆類(雑豆類)の消費は減っている。1970年では1人1日あたり13.6gだったが、2015年では7.1gとほぼ半減してしまっている

  もっと驚いたのは、雑豆類の約6割は「あん(餡)」として利用されているということだ。日本豆類協会によれば、小豆やインゲン豆のほとんどは、あんや菓子原料として、またエンドウ豆やソラ豆は、あん以外に煎り豆などとして利用されている割合も多い。大豆は豆腐や納豆、みそなどに加工して食べることが多く、豆類の料理はあまり見かけない。

インドの豆のカレーやブラジルのフェジョアーダなど海外にはたくさんの豆料理があるのに、なぜ日本ではあまり豆料理を食べないのだろうか。

 フェジョアーダ。ブラジルでは国民食ともされ、黒いインゲン豆を、肉などとともに煮込んだものが食べられている。

 栄養の供給源として重宝されてきた

  豆類は育てやすく保存性がよいため、古くから世界中で栽培されており、食用の豆は70~80種類もある。豆類はタンパク質や脂質、ミネラルなどの栄養分を豊富に含むので、デンプンを多く含む主食の穀物との組み合わせで、たくさん食べられてきた。世界でいちばん豆類を食べている国はインドだ。インドのヒンズー教徒にはベジタリアンが多いため、豆類は大切なタンパク質の供給源となっている。

  一方で豆類は、種類ごとに成分や量に違いはあるものの有毒成分を含むので、生で食べることはできない。また、乾燥した豆は硬くて調理しにくく、消化が悪い。これらは豆の難点だ。そのため、比較的調理しやすい豆が広まり、加工や調理方法が工夫されてきた。

  日本で主に栽培されているのは大豆、インゲン豆、小豆、エンドウ豆など8種類で、中でもタンパク質や脂質を多く含む大豆が食生活を支えてきた。

  大豆は2000年ほど前に、中国から伝来したもの。仏教伝来とともに肉食忌避が強まると、タンパク質供給源として重宝された。また、豆腐や納豆、みそやしょうゆなどの加工技術が発達したため、広く利用されるようになった。江戸時代ではさまざまな豆腐料理が紹介された『豆腐百珍』が出版されるほど、食卓の花形だった。

  小豆は1700年ほど前、またインゲン豆は350年ほど前にいずれも中国から伝来したと考えられている。ただし、近年の研究では小豆の起源は日本であるという説も有力になっている。これらの豆はデンプン質だ。栄養価の高い大豆の栽培は全国に広まったが、これらの豆は地域ごとに風土にあった品種として栽培され、地域ごとの調理法で食べられてきた。

日本で発展、甘い豆の流行

  日本では小豆などの豆類をあんや煮豆などで甘い味付けにして食べることが多い。だが、甘い豆を食べるのはアジアの国々だけだ。

  あんは、小豆などの豆類を軟らかく煮て砂糖を加えたものをいうが、中国から伝わったときには饅頭に入れる具を指していた。平安時代に伝わった饅頭には肉のあんが入っていたが、僧侶たちが肉食を避けるため、小豆で代用したのが現在のあんの始まりといわれる。室町時代に砂糖が伝わると、甘いあんが作られるようになった。

  甘い豆やあんこが庶民でも食べられるようになったのは、砂糖が国内生産されるようになった江戸時代後半からだ。きんつば焼や大福などの和菓子が作られるようになり、あんは和菓子の主役になった。きんつば焼。水でこねた小麦粉であんを包み、鉄板の上で長方形に焼く。

  小豆あんの他にも、白インゲン豆を使った白あん、エンドウ豆を使った鶯(うぐいす)あんなどもある。あんはデンプン質の多い豆類でしか作れず、タンパク質や油の多い大豆や落花生ではペースト状になるだけで作れない。ただし、大豆の成長過程である枝豆なら、まだデンプンを含む割合が高いのであんになる。東北地方で食べられている「ずんだ」がその例だ。

  あん独特の、粘りがなくさらりとした食感は、豆類を煮たときにできる「あん粒子」をうまく取り出すことで生まれる。豆の細胞の中では、デンプンは粒子として存在している。水を吸ってデンプン粒子がふくらみ、加熱されて細胞がばらばらになった状態があん粒子だ。ここに保水力のある砂糖が加わり、つやが出て、保存性も増す。

  江戸時代には、甘い煮豆を売る店が登場。明治時代になると、煮豆専門店が現れた。豆類と砂糖の相性は抜群によいので、煮豆やそのころ登場した甘納豆は庶民のお茶請けとして受容された。煮豆が手軽に買えるようになったこともあり、大豆は加工しておかずに、それ以外の豆は甘くしてお茶請けなどにと用途が分かれたのだろう。

  大豆や小豆を食べているのは、主に東アジアだ。大豆は米国やブラジルなどでたくさん生産されているが、もっぱら油をとるのが目的だ。大豆と小豆の存在が、日本独自の豆の食べ方に結びついたのではないだろうか。

かつて日本は豆の輸出国だった

  日本で一番の豆の生産地は北海道だ。十勝地方を中心に北海道では東京23区よりも広大な面積で豆類が栽培されている。北海道で豆が栽培されるようになったのは、明治時代に開拓者が各地の豆を持ち込んだのが始まりという。品種改良や栽培の工夫により商業作物として栽培は広がり、北海道は豆の一大生産地となった。

 大豆畑で収穫される大豆。

  戦前はインゲン豆やエンドウ豆が輸出の花形だった。昭和に入っても、ヨーロッパや米国への輸出が続いた。現在からは想像できないが、米国は日本の豆に高い関税をかけ、日本の豆の輸入にストップをかけたほどだったという。

  しかし、1961年に大豆の輸入が自由化されると大豆の輸入量が増し、豆の作付面積は激減した。さらには雑豆類の輸入も増え、いまや日本は豆の輸入国になってしまった。

 豆の魅力を再発見したい

  節分の豆やお彼岸のおはぎなど、日本人の文化や行事にも豆が深く関わっていることから、日本人にとって豆が大切な食べ物でありつづけてきたことが分かる。

  また、豆は健康食品とよくいわれる。大豆に含まれるタンパク質に加え、近頃は食物繊維や小豆などの皮に含まれるポリフェノールが注目されている。豆類は鉄分やビタミンB1も豊富だ。世界的に人口が増加し、食糧不足が懸念される中、これからも栄養源として人類を支えてくれるに違いない。

  豆類は種類によって色や形、模様がさまざまでその愛らしい姿も魅力だ。最近ではレンズマメやひよこ豆など海外で食べられている豆類もスーパーマーケットで見かけるようになった。乾燥豆を調理するのはたしかに面倒だが、手軽な缶詰を利用するなどして豆を食生活に取り入れて、新たな豆の魅力を探してみたい。


 

昨年が国連の「国際マメ年」でした。
今後、地球は人口爆発によって食糧難に陥るだろうと予測されています。
持続可能な食糧生産の一環として豆類が注目されています。
豆類は栽培に畜産のように大量の水を必要とする事もなく、長期保存が可能で、良質のたんぱく源です。
わたし達の健康にも、地球の健康にも良い豆を、もっと気軽に食卓に取り入れてみましょう。ただし、金属アレルギー(ニッケル)の方には過剰摂取は禁物です。
       

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日本経済を襲う人口減少=藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員

2017年07月11日 | 社会・経済

         毎日新聞2017年7月9日 東京朝刊

 構造改革先送りは禁物

  一時的でいずれ元に戻る変化と、構造的でもう元には戻らない変化とを、混同してはならない。

  関心のない方には恐縮だが、プロ野球を例に引く。巨人軍が勝てなくなったのは、イチローやマー君といった国内他チームの最優秀選手が、巨人ではなく大リーグに向かう時代となったからだ。この変化は不可逆なので、自前の選手育成能力を高めなければならないのだが、「常勝軍団」の看板が邪魔をする。若手を辛抱強く起用していては「常勝」できないのだ。本当は看板を「常勝」から「相対的最強」に掛け替える構造改革が必要なのだが、「常勝」の伝統死守を求める時代錯誤の一部上層部やオールドファンが障害となって進まず、現場は疲弊するばかりである。

  日本経済もよく似た状況に直面している。20年以上続く「デフレ」は、一時的な「不景気」ではなく人口成熟に由来する構造問題であり、短期で効果の出る対処策はない。「異次元の金融緩和で何とかできる」と唱えた黒田日銀は、数百兆円の国債を買ってマネタリーベースを3倍以上に増やしたが、物価は上がらず、個人消費(家計最終消費支出)もほぼ横ばいだ。だから日本もここらで、「国内総生産(GDP)の成長」の看板を、「1人当たりGDPの成長」だとか「成長と幸福の最適ミックス」だとかに掛け替えた方がよい。向こう半世紀で人口は数割減るのだから、今の経済規模を維持できれば、1人当たり経済規模は安定成長なのだ。政治家に短期での成長実現を迫っては、彼らが副作用だらけの愚策に走るのを助長する層こそ、「常勝でなくては駄目」と駄々をこねる向きと同様に、改革の障害なのである。

  「だが」と言われるかもしれない。「アベノミクスで、雇用環境は改善し若者の失業は減ったではないか」と。確かに、民主党政権2年目の2010年とアベノミクス3年目の15年を比べると、国内の失業者は148万人も減少し、失業率は6・4%から4・2%に改善した(以下で世代別の分析を行うため、労働力調査ではなく10月1日基準の国勢調査に準拠)。15年10月1日に20~30代だった若者世代を見れば、彼らの中の失業者は5年間に36万人減り、失業率は8・3%から5・2%に低下している。しかしそこまで雇用が改善したのに、なぜ個人消費は増えないのか。個人消費は企業の国内居住者向けの売り上げの合計でもあるので、これが増えない以上は設備投資も増えず、経済もそうそう成長しようがない。

  「非正規労働者の増加」を持ち出すまでもない。消費が拡大しない理由は、上記5年間に日本国内の就業者の総数が69万人も減ったことにある。戦争前後に生まれた数の多い世代がこの間に65歳を超え、その多くが就業も失業もやめた(仕事も求職活動もやめた)ことで、就業者と失業者が同時に減っているのだ。前記の20~30代の若者に限れば、その世代の就業者は358万人も増えたのだが、この増加は、1950年10月1日以前に生まれた65歳以上の世代の就業者が408万人も減ったことで打ち消されている。数の多い戦争前後生まれ世代の最終退職による人手不足を、若者の積極採用で何とか9割方まで埋め合わせた、というのが雇用主側の実態だ。

  若者の雇用増が経済政策の成果なのであれば、就業者総数の減少は経済政策の失敗の結果なのか? 実際にはどちらも人口構造由来の現象で、経済政策の帰結ではない。「別基準の労働力調査では就業者数は増えている」との反論があろうが、12年→16年の190万人の増加のうち180万人は65歳以上だ。団塊世代がさらに加齢し嘱託雇用を辞めれば、同調査の数字も減り始めよう。それでも内需を維持拡大するには、本腰の賃上げ継続が不可欠だ。また人手不足と保険料収入不足の直撃を受けている医療福祉分野では、過剰投薬の排除などによる支出削減と、消費税増税などによる財源拡大を同時に進めるしかない。これらの結論を理解するのに、右も左もなければ、マネタリストもケインジアンもないのである。

  基礎条件の構造変化に対処するには、対処策の構造改革が不可欠だ。考え方を刷新できない層におもねって変化を先送りにするほど、日本経済も巨人軍同様に、巻き返しのチャンスを失っていくことになる。 

 

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

安倍政権の謀略機関

2017年07月10日 | 社会・経済

  衆院文部科学、内閣両委員会合同の閉会中審査が10日、行われた。

 「行政がゆがめられた」とする前川喜平氏の主張を政府は真っ向から否定するが、国会に「主役」たちの姿はない。事実解明はどこまで進むのか--。

 「真相解明から逃げようとしている。首相自ら説明責任を果たすべきだ」。前川氏は先月の日本記者クラブでの会見で訴えた。だが、安倍晋三首相は海外出張中でこの日は不在。野党は首相の帰国後に改めて閉会中審査を行うよう求めている。(毎日新聞より)

 午後からは、東京・歌舞伎町の「出会い系バー」に出入りしていたことに関する「女性の貧困について実地の視察調査」との釈明について、「『調査』という言葉は適切でなかったかもしれない」と答弁した。
  その上で「読売新聞になぜ(報道が)出たのかを問題にすべきだ。官邸と読売新聞の記事は連動していると感じた。国家権力とメディアの関係は問題だ」とした。

山口敬之準強姦事件で安倍官邸の謀略機関「内調」が詩織さんバッシング情報を流していた! 2ちゃんねるに直接投下も?

      リテラ 2017.07.08

安倍官邸御用達”ジャーナリスト・山口敬之氏の「準強姦」と官邸によるもみ消し疑惑について、この問題を牽引してきた「週刊新潮」(新潮社)が、今週発売号で見逃せない新情報を伝えている。それは、“安倍官邸の謀略機関”こと内閣情報調査室(内調)が、被害者女性・詩織さんのバッシング情報を垂れ流していたという疑惑だ。

 念のため振り返っておくと、2015年4月、山口氏はアルコールで意識を失った詩織さんをホテルに連れ込み、避妊具さえつけずレイプに及んだ。詩織さんは警察に被害を訴え、その後、捜査を進めた所轄は逮捕状をとり、成田空港で山口氏を逮捕すべく待ち構えていた。ところが、突然そこに上層部から「山口逮捕取りやめ」の連絡が。「週刊新潮」の直撃に対しこの判断を出したのは警視庁の中村格氏(当時・刑事部長)であることを本人自ら認めている。

 中村氏は、菅義偉官房長官の片腕と言われるエリート警察官僚で、今度の人事で警察庁長官へのルートでもある警視庁総括審議官に出世するのではないかといわれている人物だが、それはともかく、このあまりに不自然な逮捕取りやめと不起訴処分には、官邸の関与が疑われていた。

 

 さらに「週刊新潮」の続報では、山口氏がこのレイプ報道の対応を内調のトップで“官邸のアインヒマン”との異名を持つ北村滋内閣情報官に相談していたことまで明らかになった。山口氏は「週刊新潮」の取材メールに対して誤って、こんな文書を送信しているのだ。

〈北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。

〇〇の件です。取り急ぎ転送します。

 山口敬之〉(〇〇は詩織さんの苗字が記されていた)

 そして、今週の「週刊新潮」の記事によると、この北村氏が率いる内調が、詩織さんの背後に、民進党人脈がいるとのバッシング情報を流していたというのだ。

内調が政治部記者に詩織さんと
 民進党の関係をこじつけるチャート図を

   実は、詩織さんが検察審査会に不服申し立てをして、司法記者クラブで記者会見を行った直後から、ネット上では「詩織さんは民進党の回し者」なる風評が飛び交っていた。記者会見が行われたのは5月29日夕方だが、本サイトで確認できたところでは、まず21時40分には2ちゃんねるの「ニュース速報+板」に詩織さんと詩織さんの弁護士と民進党の山尾志桜里議員の関係をこじつけ、詩織さんを「民進党関係者」だとする情報が投下、22時23分には悪質まとめサイト「保守速報」にまとめられ、ツイッターなどにも拡散された。さらに半日もたたない30日午前3時25分には、2ちゃんねるの「ニュース速報板」に、その詩織さんを「民進党関係者」だとする情報をチャート化した図の画像がアップされていた。そして、このチャート図もすぐさまツイッターに伝播、複数ネトウヨ系まとめサイトが拡散に関与していた。

 チャート図では、次期衆院選に民進党から立候補する予定の人物が、民進党の山尾志桜里議員の夫の同級生であるとしたうえで、この人物が弁護士事務所の代表を務めており、その部下が詩織さんの弁護士の一人だとしている。

 一見してわかるとおり、完全なこじつけであり、だからなに?としか言いようがないシロモノだ。「週刊新潮」も書いているが、実際には、詩織さんはこの弁護人をたまたま紹介されただけにすぎないし、詩織さんから相談を受けていた清水潔記者が先日、ラジオで証言していたように、詩織さんは2年前の事件直後から山口氏を告発していた。

 ようは、このチャート図を作成した人物は、詩織さんと民進党の「関係」をこじつけて、あたかも裏で民進党が手を引いているよう印象操作をしようとしたのだろう。

 ところが「週刊新潮」によれば、実はこの低レベルな“謀略チャート図”は内調が流したものらしいのだ。記事では〈本誌が山口氏の問題を取り上げ、それから詩織さんが記者会見をする5月29日より少し前のこと。政治部のある記者は、知り合いの内調職員から右下の図を受け取った〉としてチャート図を紹介している。正確には、このチャート図自体は詩織さんの会見写真が入っているため、会見後に作成されたものと考えられるのだが、内調が“こじつけの関係”を記した類似のペーパーを政治部記者に渡していたのはたしかだ。

 というのも、本サイトのもとにも会見前と会見後に「内調が詩織さんに対するカウンター情報をふれまわっている」という情報が届いていたからだ。内調は事前に関係を解説した資料を配布し、会見後、さらにそれを写真入りのチャート図に更新して配布したのかもしれない。

 しかし、だとしたら、気になるのが、同種の情報が前述したように、詩織さんの会見のわずか数時間後、29日の21時台に2ちゃんねるに投稿されていたことだ。この早さを考えると、内調が直接、投下した可能性も考えられるのではないか。マスコミにリークするとともに、タイミングを計ってネトウヨがたむろする2ちゃんねるにも投稿した──。

内調は2ちゃんねるはじめネットでも謀略情報を拡散しているのか?

  たしかに、内調が官邸の意を受け、新聞、週刊誌、テレビなどのマスコミにしばしば安倍政権の政敵のスキャンダルを仕掛けているのは有名な話だ。たとえば、不正献金問題で辞任した西川公也農水相(当時)の疑惑隠し、保育園対策の不備を追及した民進党・山尾志桜里議員の「ガソリン代計上問題」、翁長雄志沖縄県知事に対する「反日媚中バッシング」、SEALDsをはじめとする安保反対デモへの怪情報の数々、さらに蓮舫民進党代表のいわゆる「二重国籍問題」などなど、これらの大元はすべて、北村氏の指示で内調や公安に嗅ぎまわさせて、情報を御用メディアにリークしたことがわかっている。

 しかし、その内調にしても、ネットに直接、投下していたという情報はこれまで一度も出てきていない。たしかに、第二次安倍政権が発足してしばらくしてから、とりわけ、政権スキャンダルの直後には、かならずと言っていいほど民進党のスキャンダルと称す「情報」がネットで飛び交うようになっていた。しかし、こうした情報はデマであることがほとんど。そのデキの悪さから、安倍応援団のネトウヨやネトサポ(自民党ネットサポーターズクラブ)が自分でどこかから見つけて勝手に拡散していたものだと思われていた。

 もし、今回の2ちゃんねるへの投稿が内調の仕込みだったとすれば、内調はネットでも謀略を散々仕掛けていたということになる。国家や国民の安全を守るための情報収集・分析が任務の機関が安倍政権の謀略機関になっていることは当メディアでも散々批判していたが、まさかここまで下劣な謀略行為をしているとは……。

 いずれにしても、今回の「週刊新潮」報道は、山口氏によるレイプ事件もみ消しに官邸が関与している可能性をさらに濃厚にしたといえるだろう。山口氏が安倍首相の側近中の側近である北村情報官に事後対応を相談したことにくわえ、チャート図のようなカウンター情報を流したということは、まさに組織ぐるみで山口氏を擁護しようとしたとしか思えないからだ。

 山口氏は依然として雲隠れを続けているが、公の場で説明すべきは彼だけではない。逮捕のもみ消しだけでなく、内調が詩織さんのバッシングまで扇動した疑惑が浮上していることについて、官邸がダンマリでは国民が許さないだろう。国家権力の関与によって、逮捕されるべき人が逮捕されないという異常な自体が起こっているのならば、もはやこの国は法治国家ではなくなる。決して闇に葬らせてはいけない。(田部祥太)


 今日の気温30度近くまで上がったようです。また、夜温も上がり予想最低気温が22℃とか23℃とかになっていました。野菜にとって最低気温が20℃を上回るのは良くないのです。ここは年間を通じ最低気温が20℃を超える日は1日か2日程度のはずなのですが・・・・
寒暖差が大きいほど甘い野菜が取れます。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

歴史的な核兵器禁止条約を採択 国連会議

2017年07月09日 | 野菜・花・植物

加盟国約3分の2 122カ国が賛成

         しんぶん赤旗 2017年7月9日(日)

 【ニューヨーク=池田晋】人類史上初めて核兵器を違法化する核兵器禁止条約が7日、ニューヨークの国連本部で開かれていた「交渉会議」で、122カ国の圧倒的多数の賛成で採択されました。オランダが反対、シンガポールが棄権しました。採択が決まった瞬間、議場は総立ちの拍手から歓声、そして抱擁へと変わり、エレン・ホワイト議長、各国政府代表、市民社会代表は数分間続いた歓喜の渦の中で新たな歴史の幕開けを祝福しあいました。

 採決に際し、ホワイト議長は全会一致での採択を提案しましたが、米国の「核の傘」の下にある国で唯一会議に参加してきたオランダが投票での採決を提案。投票結果は、禁止条約交渉開始と早期締結を要請した昨年12月の総会決議の113カ国の賛成を上回り、国連加盟国の約3分の2にあたる国が賛成票を投じました。

 市民社会の代表として発言したカナダ在住の被爆者サーロー節子さん(85)は、「この瞬間がくるとは思っていなかった。心と知力を尽くしてくれたことに感謝したい。核兵器廃絶に近づく壮大な成果で、この日を70年間待ち続け、喜びに満ちている。核兵器の終わりの始まりだ。核兵器は道義に反してきただけでなく、今では違法となった。世界の指導者はこの条約に署名すべきだ」と強調しました。

核兵器禁止条約採択 各国政府代表 喜びの声
ヒバクシャが交渉の羅針盤示す

市民社会の貢献 歴史的成果結ぶ

 核兵器廃絶にむけた一歩を踏み出した核兵器禁止条約。その実現のため取り組んできた各国政府代表からは、喜びと歓迎の発言が相次ぎました。

 採択後には、40人近くの政府代表が歴史的な壮挙をたたえあいました。拍手がタブーの国連会議の常識を打ち破り、発言が終わるたびに、大きな拍手が湧くなど、高揚感のある雰囲気のなかでの討論となりました。

 なかでも「ヒバクシャ」の果たした役割に大きな感謝が表明されました。南アフリカのディセコ大使は「今日ここにいる『ヒバクシャ』に賛辞を送りたい。彼らがいたからこそ、この条約が可能になった」と述べました。

 会議の正式な構成メンバーであった市民社会にも、多くの代表がエールを送りました。「この交渉の道義的な羅針盤を示した。交渉の真の『同僚』だ」(チリ)、「強力な条約をつくるうえで、重要な貢献をした」(ブラジル)、「この歴史的成果は、市民社会の積極的参加抜きにはあり得なかった」(エジプト)。

違法化の意義

 条約が核兵器を違法化する意義も語られました。

 キューバのベルソン大使は「この条約で、核兵器は反道徳的、非人道的なだけでなく、違法なものとなった。核兵器の『使用の威嚇』も禁じ、抑止力にもとづく政策も違法になった」と指摘。マレーシアのイクラム大使も「条約は核兵器に『悪の烙印(らくいん)』を押すものだ。その政治的、法的影響が、核兵器廃絶へのさらなる前進を促すと思う」と述べました。

 オランダは「NATO(北大西洋条約機構)の(核戦略の)義務と条約の禁止条項は相いれない」と唯一反対票を投じましたが、「核兵器廃絶は支持する。禁止条約の運動には積極的な面もある」と述べました。

人々の希望に

  国連の中満泉軍縮担当上級代表は「この条約締結は、核なき世界の追求へ生涯をささげてきた全ての人々の希望のともしびとみなされるべきものだ」と強調しました。

 会議終了後も、多くの政府代表や市民社会代表が会場内外に残り交歓が続きました。日本共産党の志位和夫委員長もその輪のなかに入りともに喜びを分かち合いました。

 志位氏は、議長席でホワイト議長と固く握手を交わし、喜びを共にしました。条約実現に大きな役割を果たしてきたオーストリアのハイノッチ軍縮大使や、バチカン(ローマ法王庁)の代表とも言葉を交わし、核兵器廃絶というこれからの大きな課題を確認し合いました。

 一方、会議に不参加の日本政府は採択後、別所浩郎国連大使が国連内で会見を開き、「署名することはない」と条約へ背を向けました。


 暑い!家の中にいれば快適なのだがホ―を持って草取りしていると顔から汗がしたたり落ちてくる。やめれやめれ、熱中症になるぞ。と誰かに言われたようで、そそくさとやめてしまう。明日昼すぎからは雨の模様。3日ほど断続的に降るようだ。体調もいまいちのところで、すぐに「やめれ、やめれ」の声が聞こえる。なまけ病発生中。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加