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信州松本からの投稿(2004年11月11日~)

我が家の松本弁 「やくやく」

2021-01-25 | 我が家の松本弁
我が家の松本弁 「やくやく」

「やくやく」は「わざわざ」や「ことさら」や「故意に」の意。

 
例文1
やくやく いった だに るす だった」=「わざわざ行ったのに留守だった」
やくやく いう ほど の こん でも ねー」=「ことさら言うほどの事でも無い」
やくやく あぶねー はし を わたらず とも いい に」=「わざわざ危ない橋を渡らなくとも良いのに」
「いそがしい ずらい に やくやく きて もらって わりいね」=「忙しいでしょうにわざわざ来てもらって」
「でんわ で はなしゃー すむ こん だに やくやく あい に いった」=「電話で話せば済む事なのにわざわざ会いに行った」
「こんな どうでも いい よう な こん やくやく いって くる かい」=「こんなどうでもいいような事をやくやく言いに来ますか」
「すてても いい よう な かさ を やくやく かえし に きて くれた  か」=「捨ててもいいような傘をわざわざ返しに来てくれたのですか」
「こんな こん だれ が したか わからん が やくやく した と しか おもえ ねー」=「こんな事を誰が行ったのか分からないが故意に行ったとしか思えない」
「にちようび だに じかん さいて やくやく てつだい に きてくれて ありがとう ござんした」=「日曜日なのに時間を割いてわざわざ手伝いに来てくれて有り難うございました」
「あいつぁー たいした こと ねー こん を やくやく むずかしく かんがえる くせ が ある」 =「あいつは大した事がない事をことさら難しく考える癖がある」
「かのじょ が おらー の たんじょうび に けーき を つくって やくやく もって きて くれた だい ね」=「彼女が俺の誕生日にケーキを作ってわざわざ持ってきてくれたのですよ」

例文2
※豊臣秀吉と伯母の会話
秀吉 「おばちゃん こんちわー。」
伯母 「おや ひでよし じゃー ねー か。 どうした 。」
秀吉 「かあちゃん に たのまれて これ もって きた んね。」
伯母 「おーおー そりゃー やくやく とおい とこ
    あるいて きて くれた じゃー ねー か。
    さあー あがって おちゃ でも のんでけ。」
例文2の標準語(?)訳
秀吉 「伯母さん こんにちは。」
伯母 「おや秀吉ではありませんか。どうしたのですか。」
秀吉 「お母さんに頼まれたのでこれを持って来ましたよ。」
伯母 「おーおー それはわざわざ遠いところを
    歩いて来てくれたのではないですか。
    さあー 家に上がってお茶でも飲んでゆきなさい。」



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2 コメント

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やくやくとは (安中散)
2010-01-05 00:45:58
どんな語源があるのか、訛ったのか?
判らないですね。
まさしくお国言葉ですね。
こちらでは、やくやくに相当する言葉は
私には思いつかないです。

わざわざしかやっぱり使わないですね。
返信する
安中散様 (mt77)
2010-01-05 08:26:38
やくやくの語源は何なのでしょうか。
いろいろ文献を見ているうちに何処かにヒントが隠されているかもしれません。

幼少の頃 4キロほど離れた親戚に行き缶入りのミツマメを食べるのが楽しみでした。
返信する

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