ブルーシャムロック

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達磨面出現

2021-04-05 04:56:32 | 逆襲の藤隆
「殆ど、手弁当で飛行機に乗ってきたから、羽田には今回の水着を作れば大丈夫だと
思って、やってきたのよ。どうしよう・・。今度の講義には朝一で必ず
出席したいと思っていたの。」
知世は動揺していた。
「そうね。私ももう一晩泊まってとは言えないなぁ。私の知り合いの旅行代理店や航空会社
の人に問い合わせてみる。」
と、友人はスマホを手に取つた。
「あれば、どの便で構いません。」
知世は決意に満ちて言う。
「だめだわ。今現在固定翼航空機の便は成田行きばかりで、羽田行きは捕まらないわ。
羽田行きは講義の翌日だったら大丈夫だけれども。」
友人は困ったような表情だった。
「なにかあると嬉しいのですが、やっぱり自分の行ないが悪かったのかな。」
知世はためいきをついていた。
そんなとき、友人のショップの自動ドアが開いた。
「xxさん、今度飛行艇で日本の大きな港とこのリゾートタウンを結ぶベンチャーを始めたのだけれども
パンフレットを置きに来たよ。」
と、どことなく達磨を訪佛とさせる男がやってきた。
「ああ、yyさん。わかりました。手短かにお願いします。パンフレットはここに
おいてください。」
友人はレジの周りを指示していた。
「飛行艇で日本の大きな港と言いましたよね。どんな業務なんですか。」
知世は、達磨面の人を見た。
「計画では、関東の大きな港では横浜の大桟橋を着水を計画している。実験を兼ねて
飛行艇の處女公開を考えているんだ。」
達磨面は、知世と友人を見た。
「確か大桟橋の最寄り駅って、知世さんの自宅の最寄り駅から、羽田より近い場所に
あるんじゃないかしら。」
友人が知世に言う。
「そうですね。」
知世は確信を持った。
「それじゃあ、善は急げだ。このショップの裏にあるクルーズ船が止まる港に飛行艇がいる。」
達磨面は知世を見た。
「xxさん、もしかしたら、飛行艇に載せてもらえるかもしれません。」
知世は友人を見た。
「それってあんまり体験ができないと思う。」
友人は知世の嬉しそうな表情をみて、安心しろという顔をしていた。
「いつでも飛び立てるのであるならば荷物をすぐにまとめて出発できます。」
知世は達磨面に言う。
「xxさん、港に向かいます。」
と、知世は友人の顔を見た。
「関東についたら、メールを下さい。」
友人はそう答えた。
クルーズ船がが止まる港は
リゾートタウンのホテルぐらいの背丈の乗降口が存在している。
そこに、飛行艇が止まっていた。いわゆる船みたいな底になっていて、水面に対応
できる設計を除けば、小型の旅客機ぐらいの大きさで4發のプロペラエンジンがついている。
「これが飛行艇ですか。」
知世は達磨面をみた。
「まあな。元々官公庁で災害救助などに使っていたものを、我々ベンチャー企業が
買い取ってね。旅客機にしたんだ。」
達磨面に言われるまま、座席に座り、
シートベルトを締める。
「まあ、陸の旅客機ぐらいのスピードが出る。リゾートタウンの港を飛立つて、
大桟橋に羽田行きの飛行機ぐらいの時間には着水できる。」
達磨面はいう。
「そうですね。」
それぐらいしか言葉は出ない。
コメント
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