ブルーシャムロック

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俺の器の中身にならぬか_05

2020-05-19 18:51:34 | 逆襲の藤隆
山田守は、えっくすしという男性とあっていた。先日亡くなつたyちゃんとの
結婚を出来杉と争った男としてある程度の人は知っている仲である。
「よく来ましたね。わたしはあの大事故にあってから、yちゃんと結婚する事よりも
重要な使命感がありました。あの大事故のあと、私はある方に未来の世界に
連れて行ってもらいましてね。結構ヘビーでしたよ。」
えっくすしはくしょうしていた。あれはかなりヘビーだったからだ。
「まあ、私も察しが付きます。」
山田は、えっくすしが注いだ、グルジア産の紅茶に多少口をつけて答えた。
「なんだか、わかっているようですね。わかっていることを前提條件にものを教えましょう。」
えっくすしは無表情になって答えた。
「私が同行した人と見たのは、私とyちゃんが夫婦になっていて、それなりに仲良く
やっていて、息子も生まれていたようです。しかし、詳しくはわかりませんが、私とyちゃんが
喧嘩したようで、夫婦仲のピンチだったようです。その時カナダのトロントに赴いていた
科学者として大成していた出来杉が間に入って、私とyちゃんの仲を取り持ったようです。
yちゃんは出来杉にとても感謝していて、
同行者もこうつぶやきました。
{もし、えっくすしが首尾良くyちゃんと結婚しても、今のままでは出来杉さんが介入すると
思う。それでもyちゃんにこだわるつもり。}と。でも、私は腹が立ちましたが、その
2-3日後、あの事故が起きた。」
えっくすしは口をとがらせた。
「で、あなたは猛勉強してなんとか事故が起きないような勉強をするようになったのか。
あなたの研究はひょっとしたら・・・。」
山田が答えようとしたとき、
「そうですね。パラレルワールドにいるたくさんのブドリとネリ。正確に言えば私を救うためにです。」
と、えっくすしは急いで答えた。
「その爲に銭(ぜに)にならない研究をし始めたのですね。おっと。失礼。」
山田はバツの悪い顔をしていた。
「いいんですよ。私の研究は出来杉ほど派手ではなくても。でも、出来杉は清貧を旨とする
部分があって、ビジネスとか軍事転用とかになると、妙に感情が昂るところがありますねぇ。
かえって、高潔すぎる、理念のない強さが、yちゃんを死に至らしめたと私見ですが考えています。
高校時代、私が知っている人の中でyちゃんを知っていて、託セル人間だと思っていたのに。
あの死はないなぁ。」
えっくすしは表情を変えなかった。かつてはyちゃんにぞっこんだった男とは思えないと
事前調査をしていた山田は考えた。
「今日は無理言って私にあってくれてありがとうございます。」
山田はそう答えたが、出来杉ほど接触する価値はないだろうなとえっくすしのことを考えていた・・・。
コメント
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