夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『大人ドロップ』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の32本目@梅田)

2014年04月16日 | 映画(あ行)
『大人ドロップ』
監督:飯塚健
出演:池松壮亮,橋本愛,小林涼子,前野朋哉,渡辺大知,
   馬渕英俚可,諏訪太朗,美波,香椎由宇,河原雅彦他

前述の『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』の終映時刻が12:35。
本作の上映開始時刻が12:30。
「時間が重なっておりますがよろしいですか」とわざわざ聞いてくれたけど、
この1ヶ月、予告編でイントロ当てクイズができるぐらい、同じ予告編ばかり観ています。
予告編が終わる頃、出入り口近くの端っこ席にそろりと。

本作を観る数日前に同監督の『風俗行ったら人生変わったwww』(2013)を観ました。
109シネマズ箕面での上映時に興味は惹かれましたが、
主役を演じた満島真之介の見た目がかなり苦手。すみません。
DVD化されたので即借りてみたものの、やっぱり苦手。
ただ、話自体は結構おもしろく(ところどころ寒いけど)、
ちょい役、ピザ配達人として登場する谷村美月が良かったこともあり、
より垢抜けているであろう本作には期待していました。で、アタリ。

高校3年生の男子、浅井由(池松壮亮)。
親友の岡田始(前野朋哉)が他の男子のパシリ役になっているのが腹立たしいが、
当の始は「あと半年の辛抱だから」と気に留めるふうでもない。

そんな始は女子ともまともに話したことがない。
同級生の入江杏(橋本愛)と野中春(小林涼子)が昼休みの音楽室で連弾する姿を眺めては溜息。
杏に想いをよせる始は、春といつも憎まれ口を叩き合っている由に、
ダブルデートを叶えるために取りはからってほしいと頼む。

ダブルデート当日、始の依頼で由と春は集合場所に遅れて行くことに。
その間に杏と話してみようと思う始だったが、
浅慮が杏の怒りを買ったうえに、怒りの矛先は由に向かう。

謝るきっかけがつかめず、口をきかないまま夏休みに突入。
ところが、杏が夏休み中に高校を辞めてどこかへ引っ越してしまうと知り……。

「厄介だけど愛おしい。甘酸っぱくもほろ苦い。
 それは忘れられないあの日の味」。これがキャッチコピー。

小学生の頃、転校生同士だったゆえによく話をした由と杏。
女子と話しているところを見られるのは恥ずかしいという男心から、
次第に言葉を話す機会もなくなってしまいました。
春とは普通にしゃべれるのに、杏とはなかなかしゃべれない。
撤去されることになった想い出の郵便ポストが切なさを表しています。

あの頃は確かに好きだった。けれどもそれはあの頃のこと。
今は誰のことが好きなのか、ちゃんと考えろと由に言っているかのような杏がたくましい。

何年先であろうと、どこで会ってもわかるよ、きっと。

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