夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ストレイト・アウタ・コンプトン』

2016年01月10日 | 映画(さ行)
『ストレイト・アウタ・コンプトン』(原題:Straight Outta Compton)
監督:F・ゲイリー・グレイ
出演:オシェア・ジャクソン・Jr.,コーリー・ホーキンズ,ジェイソン・ミッチェル,
   オルディス・ホッジ,ニール・ブラウン・Jr.,ポール・ジアマッティ他

忘年会ダブルヘッダーだった27日(日)の翌日、28日(月)。
この日も長らくごぶさたしていた人と北新地で晩ごはんの予定。
朝イチで入院中の父の介護保険を申請するために、母とともに茨木市役所へ。
それが思ったより早く片付き、ついでに伯母の様子を見に高槻へ。
母を実家へ送り、私はそのまま新御で梅田までビューン。
最大料金サービスのある梅新南のタイムズへ駐車。

テアトル梅田で観たい作品があったけれど、梅新南からはちと遠い。
晩にはまた北新地まで戻らないといけないことだし、少しでも近い梅田ブルク7で2本。
ブルクに来るのはものすごく久しぶりな気がすると思い返してみたら、このとき以来でした。

伝説的ヒップホップグループ“N.W.A.”の誕生から崩壊までを描いた伝記ドラマ。
実話だけどドキュメンタリーではありません。

カリフォルニア州コンプトンはアメリカ屈指の危険な街。
バイオレンスとドラッグがはびこり、黒人差別も極端。
ドクター・ドレーはそんな街に生まれ育った黒人の若者。
母親からは普通の職業に就くように言われているが、音楽で食べていく夢を捨てられない。
会社の面接をすっぽかした日、母から出て行けと怒鳴られて家を飛び出す。

ドクター・ドレーは金を持っている元ドラッグの売人イージー・Eに声をかける。
自分がレコードを回し、アイス・キューブの言葉をのせる。それに投資しろよと。
すでにほかのグループに所属していたアイス・キューブは、
詞は提供してくれるが、自ら歌うことはできない。
そこでラッパーをスカウトしてくるが、怖じ気づいたのか出て行ってしまう。
仕方なくド素人のイージー・Eが歌うことに。

イージー・Eのラップはまるで駄目。
最初は箸にも棒にもかからないと思われたが、ドクター・ドレーの指導でなんとか形に。
コンプトンの現実を奏でたラップは街で大人気となる。

これに目をつけたのがジェリー・ヘラー。
ジェリーはイージー・Eに共同でレコード会社を設立しようと持ちかける。
“Niggaz Wit Attitudes”、略して“N.W.A.”と名付けたグループで本格的に活動を開始。
過激な詞は世界でもっとも危険なグループとして評判を呼び、
人気が出れば出るほど警察との対立も深まってゆく。

一方で契約や儲けの取り分に関してグループ内で不満が勃発。
不穏な空気が漂いはじめるのだが……。

ヒップホップにほぼ興味はないので完全ノーマーク。でも非常に面白かったです。
いままでとはまるでちがう暮らしに、メンバー誰もが舞い上がった状態。
甘い汁を吸おうという輩が群がってくるのも当然のこと。
そんななかではまともに考えられなくなっています。

昨年末にDVDで観た『ハイネケン誘拐の代償』(2014)で、
アンソニー・ホプキンス演じるフレディ・ハイネケンがこんなことを言っていました。
「人生には二通りある。大金を持つか、大勢の友人を持つか 。両方はありえない」。
そうかもしれないと本作を観たときに思いました。

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