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『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』

2016年03月12日 | 映画(ま行)
『マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章』(原題:The Second Best Exotic Marigold Hotel)
監督:ジョン・マッデン
出演:ジュディ・デンチ,マギー・スミス,ビル・ナイ,デヴ・パテル,ペネロープ・ウィルトン,
   セリア・イムリー,ロナルド・ピックアップ,デヴィッド・ストラザーン,リチャード・ギア他

前述の『これが私の人生設計』とハシゴ。
同じく大阪ステーションシティシネマにて。

『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』(2011)がよかったので、
同じ監督と出演者によるこの続編を観に行ったわけですが、大いにガッカリ。
ガッカリしすぎて執筆意欲に駆られるほど(笑)。

インドのジャイプール。
マリーゴールド・ホテルは長期滞在型ホテルとして人気を博すことに成功。
今やオンボロ具合がかえって魅力となり、大繁盛している。

もはやここから出て行く気もないイギリス人の老いた男女5人。
生地の買い付けという仕事を得たイヴリン。
ホテルの共同マネージャーでもあるミュリエル。
ここへ一緒に来た妻とは別れ、イヴリンに想いを寄せるダグラス。
紳士を二股にかける、恋多きマッジ。
キャロルという女性がいつつも、ついついほかの女を目で追うノーマン。

ある日、さらなる事業拡大に臨むべく、
若きオーナーのソニーとミュリエルは渡米、投資会社へと乗り込む。
新館オープンの資金を獲得するための商談は、実に良い感触。
基本的にはOKとの返事を取り付け、
後日、覆面鑑定人がホテルに送り込まれることに。

ソニーとミュリエルがジャイプールへ戻ると、新規客が訪れる。
ラヴィアナという女性客と、ガイという男性客、いずれもひとり。
先にやってきたのはラヴィアナだったが、
ソニーはガイこそが覆面鑑定人にちがいないと判断。
ラヴィアナに提供するはずだった部屋も何もかも、ガイへ。
ミュリエルやソニーの婚約者スナイナが呆れるなか、
ソニーはガイにつきっきりで過剰なサービスを始めるのだが……。

非常に不愉快です。
勝手に覆面鑑定人と決めつけるや、気分が悪くなるほどおべっか使いまくり。
もう一組の客は徹底的にないがしろに。
普通、目の前でこんな対応をされたら前者でも後者でも最悪。
しかもこれが笑える域をはるかに通り過ぎています。
前作でもソニーは調子のいい奴でしたが、こんなに嫌な奴ではなかったはず。
親友に裏切られたと勝手にほざいたり、見ちゃいられません。
別の登場人物がワインを水で薄めて客に出すシーンも笑えない。

老いたカップルの恋愛は、ジュディ・デンチビル・ナイゆえに
見苦しいほどのものではありませんが、ちょっと引いてしまいます。
決して女を捨てないマッジ役のセリア・イムリーにもゲンナリ。
気取った感じが必死に見えて痛々しい。

そして、こんなところにリチャード・ギアを出されても。
「あら、イイ男」とよだれを垂らすオバハンたちが怖いんです。

と、終始憮然。よかったのは品格を保ちつづけるマギー・スミスぐらい。
最後の結婚式の歌って踊るシーンはちょっぴりボリウッド
そこだけ見ればまぁ楽しい。

前作がどれだけヒットしたのだか知りませんが、
こんな続編はつくらんといて。許さん~。

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