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『かぐや姫の物語』

2013年11月28日 | 映画(か行)
『かぐや姫の物語』
監督:高畑勲
声の出演:朝倉あき,高良健吾,地井武男,宮本信子,高畑淳子,田畑智子,
     立川志の輔,上川隆也,伊集院光,宇崎竜童,橋爪功,朝丘雪路他

勤労感謝の日、18時から神戸モザイクで友人の結婚式。
同年代の友人の結婚式に参列することはほぼなくなりましたが、
この友人は物凄い波乱の人生を送ってきて、今年再婚。
お母様にお会いした折には「再婚なのに挙式なんて」と笑っていらっしゃいましたが、
ええやん、再婚。嬉しいで~。
ちなみに、用事の中身に関係なく、モザイクへ行くのはおそらく『2番目のキス』(2005)を観て以来。

で、ごくごく内輪だけの、新郎新婦を入れても十名余りの式で、
同窓会程度の服装で来てくれたらええよと言われていました。
とはいうものの、同窓会にもたいした格好で参加していない私。
ホントにこんなんでええんかいなと思いつつ。

この日は阪神タイガースのファン感謝デーの日でもありましたが、
なんぼ「こんなんでええんかいな」と思うぐらいの格好でも、
その格好で甲子園へは行けないでしょ。
んで映画には行くんかいと突っ込まれそうですけれども、
ファン感謝デーのチケットはとあるお姉様にお渡しし、
いつものとおり秒刻みのスケジュールを組んで結婚式前に3本ハシゴ。

封切り日の初回、7割ほどの入りです。

ある日、竹林に入った翁(おきな)は、光を放つ竹を見つける。
近づくとなんと竹の中から小さな女の子が。
これは神様からの授かり物にちがいないと、女の子を連れ帰る。

媼(おうな)と共に女の子を見つめていると、あら不思議。
ミニチュアサイズの女の子だったはずが、みるみる普通サイズの赤ん坊へ。
近所の若い女性に借り乳に行こうとすれば、媼の乳も出るように。
ふたりは赤ん坊のことを「姫」と呼んで大事に育てる。

成長の早い姫のことを、近所の悪ガキどもは「竹の子」と呼んで面白がる。
しかし、彼らともすぐに馴染んで可愛がられ、
兄貴分の捨丸のことを慕う姫は、山の暮らしを存分に楽しむ。

あるとき、ふたたび光る竹を見つけた翁。
中から黄金や美しい着物が次々に出てくるのを見て、
神は姫をこんな山の娘としてではなく、都で良家の娘として育てることを望んでいるのだと思い込む。
黄金を貯めた翁は、都に立派な屋敷を買い、教育係も付ける。
信じがたいほど美しい姫だとの噂が都中を飛び交い、
身分の高い男性たちが次々と求婚に訪れるのだが……。

137分って、長いよ!
こういう長時間のアニメを観ると、誰に観てほしいのかなと考えてしまいます。
子どもにはちょっと耐えがたい長さだと思うのですが、
みんなあきもせずに最後まで観ていられるの?
個人的にはこういう話は子どもに観てもらうこと前提であってほしいし、
ならばもうちょいコンパクトに話をまとめてほしいなぁと。
製作期間8年、製作費は50億円と聞くと、
長けりゃいいってもんじゃないんだよとつくづく思うのでした。

幸せってどういうことだろうとは考えさせられます。
お金がいっぱいあって、綺麗な服を着て、物質的には何も不自由のない暮らし。
それを与えることこそが自分の責務だと信じる翁。
姫を手放すことになっても、誤りだったとわかったかどうか。

だけど、お金がなくても困るのは事実。
困らないだけのお金があって、好きな人たちに囲まれて、好きなことをする。
そこそこ普通であることがものすごく幸せだってことなんだろうなぁ。

「とり、むし、けもの♪」の曲の短調バージョンを姫が歌うとき、
らもさんの“オブラディ、オブラダ”を思い出して笑ってしまった私です。

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