夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』

2014年07月16日 | 映画(は行)
『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』(原題:The Devil's Violinist)
監督:バーナード・ローズ
出演:デヴィッド・ギャレット,ジャレッド・ハリス,アンドレア・デック,ジョエリー・リチャードソン,
   クリスチャン・マッケイ,ヴェロニカ・フェレ,ヘルムート・バーガー他

1984年に日本初のヘヴィメタル専門誌として創刊した『BURRN!』。
お家騒動なんかもあるようですが、メタルファンには根強い人気のある雑誌。
その『BURRN!』で本作が取り上げられていたと聞き、俄然興味が。
TOHOシネマズなんば別館にて、日曜日の朝イチの回を。

1782年にイタリアで生まれたニコロ・パガニーニ。
5歳の頃からヴァイオリンを弾きはじめ、
13歳の頃にはもう誰も彼に教えることができず、自作の曲で練習。

彼の超絶技巧は天才というしかないものだったが、
あまりに斬新で、その凄さをわかる者が周りにはいない。
余興じみた席で演奏して野次られるだけ。

1830年、そんな不遇の日々を送るパガニーニに目をつけたのが、謎の男ウルバーニ。
ウルバーニはパガニーニを世紀のヴァイオリニストにしてみせると約束。
マネージャーとしてパガニーニを世に送りだす。
その見事なイメージ戦略で、パガニーニは瞬く間にヨーロッパを席巻。

噂を聞きつけたイギリスの指揮者ジョン・ワトソンは、
パガニーニをロンドンに招いて金を稼ごうと算段する。
ウルバーニから要求された多額のギャラを支払うため、ワトソンは自宅を抵当に。
そこまでしてパガニーニがやってくるのを待ちわびるが、
酒に女にギャンブルと放蕩三昧のパガニーニは、なかなかやってこない。

ようやくロンドンに姿を現したパガニーニ。
しかし彼の女癖の悪さを聞きつけた女性運動家たちは、
パガニーニが宿泊する予定のホテルの前でデモを繰り広げる。
仕方なくワトソンは自宅でパガニーニとウルバーニをもてなすことに。

その状況を受け入れられないのがワトソンの娘で歌手志望のシャーロット。
気ままなパガニーニと不遜な態度のウルバーニを追い出したくてたまらない。
だが、パガニーニが奏でるヴァイオリンの音色を聴いた瞬間にその思いは変わり……。

パガニーニ役は欧米でカリスマ的人気を誇るヴァイオリニスト、デイヴィッド・ギャレット。
ロン毛だからというわけじゃないですが、この容貌はヘヴィメタバンドにいても違和感なし。
セックス、ドラッグ、ロックンロールという言葉がありますが、もろそれ。
アヘンを吸うシーンがあったので、パガニーニがヤク中だったのかと思ったら、
病気の治療のために水銀とアヘンを処方されていたのですね。
それで治ると信じられていた時代、恐ろしく感じます。

イングヴェイ・マルムスティーンが深い影響を受けたというパガニーニ。
彼になりきってギャレットが演奏するシーンは圧巻。
特に酒場で絡まれたさいの即興演奏に興奮しました。これぞ見せる音楽。

ギャレットのDVD付きCDを思わず4枚も注文。はよ聴きたい、見たい。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 作家のお遊び。 | トップ | 『怪しい彼女』 »

映画(は行)」カテゴリの最新記事