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『私の男』

2014年06月21日 | 映画(わ行)
『私の男』
監督:熊切和嘉
出演:浅野忠信,二階堂ふみ,モロ師岡,河井青葉,山田望叶,
   三浦誠己,三浦貴大,安藤玉恵,高良健吾,藤竜也他

ワールドカップ、日本vsコートジボワールの日曜日、
試合開始とほぼ同時刻から、大阪ステーションシティシネマにて。
私はいつもどおり朝から映画を観に行くと友人に話したら、
「みんなテレビ観戦していて梅田はガラガラだったりして」。
いやいや、普通に人がいました。もっと愛国心を持たなアカン?

桜庭一樹のライトノベル系はちょい苦手だけど、基本的には好き。
彼女の著作で好きな2冊を挙げるなら、『赤朽葉家の伝説』、その次が『私の男』。
ずいぶん前に読んだので、詳細にはおぼえていませんが、
肌にまとわりつくような生々しさに惹かれました。

結婚式を翌日に迎えた腐野(くさりの)花が、
養父の淳悟に相手男性を紹介するシーンから始まった原作。
淳悟の持っていた女物の傘がとても印象に残っていて、
映画もそこから始まるのかと思っていたら、それは最後に。
現代から過去へと年月を遡る形で進んだ原作とは逆に、
映画は過去から現代へと進みます。

津波に襲われた北海道、奥尻島。
10歳の少女・花(山田望叶)は家族全員を失い、孤児となる。
避難所にいた彼女を引き取りにやってきたのは、
花の遠縁に当たるという男・淳悟(浅野忠信)。
ふたりは雪と流氷に閉ざされた紋別の田舎町で暮らしはじめる。

中学生になった花(二階堂ふみ)は、友だちと毎日を明るく過ごす。
何も変わらぬ普通の女の子に見えはしたが、
淳悟の恋人・小町(河井青葉)は花と話すたびに不愉快になる。
花と淳悟の関係は普通ではないと思わずにいられない。

町の有力者でみんなから慕われる好々爺・大塩(山崎努)は、
ある日、淳悟と花の住まいを訪れて、見てはならないものを見てしまう。
ふたりを引き離さなければならない、そう考えた大塩は、
すぐさま花を旭川に住むほかの親戚宅へ預けようとするが、
淳悟と決して離れたくない花は、大塩と流氷の上で口論し……。

二階堂ふみちゃん、大好きです。
本作の演技は絶賛されているようですが、私としてはビミョー。
これだけ見れば絶賛に値すると思います。
しかし、独特の声とちょっと甘えた話し方が、
出演作が増えるにつれて、どれも同じような気がしてきて。
『脳男』(2013)や『地獄でなぜ悪い』(2013)ぐらいまでは感じませんでしたが、
ものすごくよかった『四十九日のレシピ』(2013)、
それに来週末公開の『渇き。』の予告編、
う~ん、どれも一緒の話し方に思えてしまいます。

熊切和嘉監督の作品は基本的にイタイ。
だけど、これは私にとっては中途半端なイタさに思えました。
それもこれも、二階堂ふみちゃんの可愛さによるものかと。

ちなみに、彼女の濡れ場に期待して観に行くと拍子抜けします。
R15+に指定されたのは、浅野忠信と河井青葉の濡れ場と、
あとは熊切監督の本領を発揮した血まみれシーンでしょうか。

北海道が舞台というだけで一括りにはできませんが、
あえて同じ北海道が舞台ということで比べるならば、
風の冷たさとひとすじの光の温もりを感じられた『そこのみにて輝く』に1票。

……てなことを書いてから、たまたま観た先週の“しゃべくり007”。
ゲストで登場したふみちゃんに感激、あの話し方はやっぱり演技だったのか~。
ほならやっぱり上手すぎる。

ついでに、浅野忠信の胸毛話でも盛り上がれますけど、そんな話は要らん?(^^;

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