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『あなたへ』

2012年08月19日 | 映画(あ行)
『あなたへ』
監督:降旗康男
出演:高倉健,田中裕子,佐藤浩市,草彅剛,余貴美子,綾瀬はるか,
   三浦貴大,大滝秀治,長塚京三,原田美枝子,浅野忠信,ビートたけし他

8/25(土)公開の本作の試写会に行ってきました。
招待券を譲っていただき、感謝。

御年81歳の健さん、これが通算205本目の出演作だそうで。
田中裕子と夫婦役と聞いてもほぼ違和感なし。健さん、若い。

富山の刑務所で指導技官を務める倉島のもとへ、
とあるNPO法人の女性職員がやってくる。
彼女は、他界したばかりの倉島の妻・洋子から遺言を託されたと言う。
洋子が遺した絵手紙を開けてみると、
「故郷の海を訪れて散骨してほしい」との願いが。

女性職員が言うには、もう1通手紙を預かっているが、
それは倉島へ手渡しではなく、投函してほしいと洋子が希望していたから、
この場では渡せないとのこと。
宛先は洋子の故郷、長崎の郵便局留め。受け取り期限は10日後と聞く。

病床の洋子といつか旅しようと改装したワンボックスカー。
テーブルに椅子、キッチンまでしつらえたその車に乗り込み、
倉島は富山から長崎へと1,200km以上におよぶ旅に出る。

刑務所に慰問にやってきた歌手の洋子と50歳を目前に結婚、
15年間連れ添ったという設定ですから、
健さん、65歳ぐらいの役ということになりますね。
う~ん、ちとツライところですが、とにかく姿勢がいいし、
滑舌もいいので、その年に見えないこともありません。

道中出会うのは、豪華キャストが演じる面々。
豪勢なキャンピングカーに乗る自称・元国語教師にビートたけし。
全国各地で駅弁の実演販売をする草彅くん。
その草彅くんを主任と仰ぐ年上の部下に佐藤浩市。
長崎の港で食堂を経営するのは余貴美子とその娘役、綾瀬はるか。
綾瀬はるかに言われっぱなしの婚約者の気のいい青年に三浦貴大。
三浦貴大の爺ちゃんには大滝秀治で、87歳の御大はちょい呂律が怪しい。
地元のおまわりさんに浅野忠信、居酒屋の虎キチ客にナイナイ岡村。
などなど、健さんの人柄に惹かれたであろうキャストが楽しい。

せっかくのドンデン返しは、ちょっとタメが足りんと思ったりして。
もう少し引っ張ってくれたら号泣のパターンだったのでしょうが、
あと数秒、待ってから言うてもらえたら。(^^;
ま、このアッサリ具合が健さんのいいところ?

試写会の数日後、義母にちらりと話をしたら、
おそらくここ20年ぐらい映画を観ていないであろう義母が、
ちゃんとタイトルまで知っていて、「それは観たいと思っていたのよ~」とのこと。
あらためて健さんの力に感心、脱帽。

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