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『猿の惑星:新世紀(ライジング)』

2014年09月20日 | 映画(さ行)
『猿の惑星:新世紀(ライジング)』(原題:Dawn of the Planet of the Apes)
監督:マット・リーヴス
出演:アンディ・サーキス,ジェイソン・クラーク,ゲイリー・オールドマン,
   ケリー・ラッセル,トビー・ケベル,ニック・サーストン,ジュディ・グリア他

3連休の最終日もTOHOシネマズで2本ハシゴ。
この日は西宮ではなく梅田で。
昨日から本格的(?)公開、3連休中は先行上映でした。

前作『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(2011)から3年。
ちょっと話を忘れかけていますが、たいした問題ではなさそうです。
というのも、前作と同じ監督で行くはずがまさかの降板。
それに伴って俳優陣も交代となっていますから、
物語としては新しいものと考えてもよさそうな雰囲気。

前作の主役はあくまで人間だったように思いますが、
本作はキャストの並び順を見ても猿のボス、シーザーが堂々の主役。
地顔がまったくわからないアンディ・サーキスは、スーツアクターならぬモーションアクター。

高度な知能を獲得したシーザーは、仲間を率いて人類への反乱を起こしてから10年後、
森の奥に文化的なコミュニティを築き、穏やかな暮らしを送っていた。

かたや人類は、蔓延した猿インフルエンザウィルスにより、およそ90%が死滅。
免疫があって生き延びた者たちは、荒れ果てた都市の一角で身を寄せ合って暮らす。
まもなく電力が底をつく。その前に電力源を確保しなければ。
生存者をまとめてきた人物のひとりであるマルコムは、ダムの水力発電を利用しようと思い立ち、
妻子ほか数名を連れて、久しく足を踏み入れていなかった森へと向かう。

ところが、猿と遭遇してしまう。
メンバーの1名が慌てて発砲、小猿に傷を負わせたものだから、シーザーは激怒。
命を奪われることはなかったが、マルコムたちは逃げ帰る。

もうひとりの中心的人物、ドレイファスに報告すると、
ドレイファスは猿と全面戦争するしかないと言う。
平和主義者のマルコムは、なんとか話し合いで解決したいと考え、
ドレイファスに3日間の猶予を求めると、再び森へ。

牙をむく猿たちの間をくぐり抜けてシーザーの前に出たマルコムは、
ありのままに人類の実情を訴える。
電力を維持する作業が終わればただちに出て行くことを約束、
シーザーもそれを承諾し、思いのほか協力してくれるのだが……。

リアルなお猿さんは決して見たいものではないのですが、
それにしてもよくできています。
どれも同じ顔かと思っていたら、いつのまにかちゃんと見分けられている私(笑)。

信頼関係の築き方。猿と人間の話だけど、これって人間同士でも同じこと。
心まで進化してしまった猿は、優しさや思いやりを持ち、
けれども傷つけられたことは忘れないし、憎しみもあらわにします。
憎しみだけを覚えた猿は、裏切ることも躊躇しない。
シーザーに反旗を翻す猿が独裁に走るシーンは恐怖政治そのもので、
それに従う者の気持ちもわからないではありません。

シーザーの言葉に、「自分たちは人間より上だと思っていた。
だけど自分たちも同じだった」というものがありました。
動物より上だと思っている人間、本当はそうじゃないのかもしれないなぁ。

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