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『セックスの向こう側 AV男優という生き方』

2013年07月11日 | 映画(さ行)
『セックスの向こう側 AV男優という生き方』
監督:えのき雄次郎
出演:加藤鷹,速水健二,山本竜二,栗原良,平本一穂,島袋浩,田淵正浩,
   森山龍二,吉村卓,黒田将稔,しみけん,阿川陽志,森林原人,沢井亮他

一昨日から下ネタ3連チャンとなるわけですが、どれも趣が異なります。

大阪ではシアターセブンにて6月に上映されていた本作。
先週末にレンタル開始となり、早速借りました。
AV業界の男優に焦点を当てた、非常に興味を惹かれるドキュメンタリーです。

AV(アダルトビデオ)って、ずいぶん昔から存在したんだろうと思っていましたが、
考えてみれば、家庭にビデオデッキが普及したのが1980年代になってから。
この世にAVが登場したのもそれ以降なのですね。

TSUTAYA DISCASで近日リリース予定の作品一覧を調べると、
普通の(AVではない)作品を表示しているはずなのに、AVもどきの作品のなんと多いこと。
それもそのはず、というのも変ですが、1カ月にリリースされるAVの本数は約4,500本らしい。
そして、AV女優がおよそ10,000人いるのに対し、男優はわずか70人ですと。

仕事で相手にした女性の数は少ない人でも2,000人。8,000人なんて人も。
う、羨ましい!と男性陣が考えても不思議はないですが、
当然のことながら良い思いばかりしているわけではなく、むしろ大変なことが多いよう。
20人近くの男優へのインタビューからなる本作に見入ってしまいました。

男優陣は1950年代から1980年代生まれの人まで、さまざま。
なかにはイケメンもいますが、あり得んと思うほどのブサメンもいて、
けれどもそういう人こそが男性陣に希望を与えていたりして。

AV男優になったきっかけやどのようにしてAV男優になったのか、
初体験談にセックス観、女性観や仕事観など、
どの男優にも同じ質問をぶつけ、その回答で構成されています。

『できる子の証明』に登場するレクチャーDVDは、
言うまでもなく加藤鷹をモデルにしたものでしょう。
その「潮吹き」について、加藤鷹や平本一穂が語るシーンも非常に面白いです。

以前、『あんにょん由美香』(2009)を観たあと、
『職業・AV監督』というコミックをわざわざAmazonマーケットプレイスで購入しました。
これは『弁護士のくず』を代表作とする漫画家・井浦秀夫の作品で、
ハメ撮りで有名なAV監督・カンパニー松尾を主人公としたノンフィクション。
そのコミックといい、本作といい、普段は知り得ないAV業界について、
可笑しく楽しく、かつ真面目に描いた作品はとても味わい深く、
もっと女性陣も読もうよ観ようよと言いたくなります。

男優陣に敬意を表します。

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