新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

恥さらし

2017-12-10 09:52:32 | コラム
DPRKに勝ったから良いというものではない:

(余り当てにはならない)FIFAのランキングで55位という我が国が、114位のDPRKに大苦戦して最早引き分けかと思ったほどだった。ところが、DPRKが何とかタイムで3分間伸びた間に、足に痙攣が来たとかでピッチ上に引っ繰り返っていた者が出たという時間空費の愚かな作戦に出たので3分以上も試合が続き、その間に井手口の遠目からシュートが相手のデイフェンスに当たって方向が変わり決勝点になってしまった。勝ったから良かったなどとは口が曲がっても言えないみっともない勝利だった。

私も昭和20年から数えれば無数にサッカーの試合、それも国際試合を見てきたが、昨夜の言わばJリーグ選抜のサッカーほど劣悪な質の試合を見た記憶がない。アナウンサーがシュートの数でもDPRKが倍だと言っていたが、それほど消極的で所謂「闘志」(「ファイト」というカタカナ語は大間違いで fight にそういう意味はない、念の為)が全く見えてこなかったし、DPRKの方がよほどやる気になっていたと見えた。

兎に角駄目だった点を挙げておくと、例によって後から横へのパスばかりを交換していたので、ボール支配率が75%を超えながら、90分やっても得点の形にならなかったほど、前にいる者たちが立ち止まって「何時自分にパスが来るのかな」とボンヤリしているだけでは、シュートまで行く訳がなかった。この消極性が何処から来るのか知らないが、上手く行けば(もしかして?)フル代表にでも入れるかと無理をしないで「責任逃れパス」の得意技を見せていただけだったと疑う。

次に困ったことは、日頃あの顔触れでサッカーをやって来なかったことも原因かと思うが、誰がテイ―ムの中心で試合を作っていくのかが全く見えていなかった点だ。如何なる形で、何処を起点にして攻め上がるのかというゲームプランが出来ていないと見た。何とか言う監督さんはこれくらいの作戦を選手たちに授けていなかったのかと疑っていた。

そこで起きた現象は、例によって例の如くに左サイドにボールが集まって無意味な責任逃れパス交換を延々と繰り返しているだけで小林悠だったかのリーグのMVPで得点王だった者が暇そうにしているだけだったのは、怒る前に笑ってしまった。あの攻め方では如何に114位のテイ―ムでも何らの危機感もなく守れていた訳だと思っていた。

もう一つ加えておくと「俺がやってやろう」という強烈な意識を見せた者が皆無だったのはどういうことだろう。兎に角、誰一人として自分が決めてやろうという意欲を見せずに誰かがやってくれるだろうとでも勝手に期待していたらしい。大した守りをしている訳でもないDPRKに対して決定的な形になれずに、無意味に時間を空費していた。

そこにまた、アナウンサーがGKの中村が良い守備をしたと言って、これまた例によって「守護神」呼ばわりである。言っておくが、GKの好守が目立つ試合などは碌なものではないのだ。禄に守っていないから危機が訪れるくらいは3歳の児童でも解ることだ。ではあっても、中村は良く守っていたと褒めても良いだろう。

協会と監督さんが如何なる根拠と判断でJリーグ選抜だけでこの試合に出ると決めたのかは知らないが、あの選抜された顔触れだけでは全く形にならないと証明できたことが良かったのか悪かったのかは俄に判断できないが、欧州組との間に何とも言えない「格差」があると立証したことになったのではないのか。

次にも試合があるのだから、少なくとも小林悠の使い方くらいは改善すると共に、あの左サイドにパスが偏ってしまうサッカーも何とかしないことには、優勝などは冗談だとしか聞こえない。Jリーグの連中があれほど下手だとは予想できなかった。



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