暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

友あり 遠方より来る

2012年07月25日 | 京暮らし 日常編
昨夕、W夫妻が我が家・灑雪庵へいらっしゃいました。
茶事という御約束ではなかったのですが、茶事風に準備してお迎えしました。

用意した二つの煙草盆の炭が白くなりかけた頃、お二人が到着しました。
暑い中をハ坂神社からいらしてくださったので
冷たいおしぼりと麦茶、扇風機で汗をぬぐって頂きました。

茶事ではないのですが、御茶一服と思い、
初炭~吸物八寸~濃茶~つづき薄茶~中立~くつろいで談笑しながら夕食
という心づもりでおりましたが、
ご挨拶から話が盛り上がり、初対面の旦那さま同士も仲良くくつろいで、
茶事風もてなしを初体験して頂きながら
(談笑)~初炭~夕食~(中立)~薄茶(談笑)になりました。

これはこれで良し!
・・・でして、お客様のご希望や様子を伺いながら
変更していくのも愉しいものでした。
ただ、時を忘れて積もる話をしていたので(大いに反省・・・)、
四本入れておいた風炉の下火が怪しくなり、あわてて
「お炭を置かせていただきます」

初炭の後、夕食のお膳を運びだし、一献でお酒をお預けして、
八寸はとりやめ、すぐ煮物椀をお出ししてお相伴しました。

                  

Wさんのお茶事やお茶会はとても素敵なのです。
自然体の気取らないお人柄が感じられ、心が和んでくる雰囲気があります。
お話しして、お茶に対する心入れは並々ならぬものですが、
同時にご主人やご家族を大事にしていることがわかり、
そんな優しさとゆとりが席中で現れているのかもしれませんね。

昨年9月にKさんと伺った茶事で初めてお目にかかった時のこと、
5月に大徳寺黄梅院でお釜を掛けられた時のこと、
京都で修業中のお話、ご主人の貢献ぶりなど話しは尽きず、
お互いに主人の協力の元、お茶を愉しく続けられる幸せを感謝しました。

                  
                        松彌の金魚

夕食後に中立をして足を休めて頂き、銅鑼で席入です。
祇園祭・長刀鉾が描かれた茶碗で、薄茶を一服差し上げました。
薄茶は柳桜園の「松の白」、お菓子は松彌の「金魚」です。

明日24日の花傘巡行でまたお目にかかれれば・・・と名残惜しく、
遠来のW夫妻を見送りました。

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