朝茶事の前日(9月5日)のことです。
「花は何にしようかしら?」
朝茶事に生ける花を考え、お客様がご覧になる瞬間を想像して
あれこれ迷っています (これも亭主の楽しみの一つかな?)。
この時期の茶席に生けたくなる花があります。
芙蓉と葛の花です
朝なので「白い芙蓉が好いのでは・・」と思いました。
ピンクや酔芙蓉は心当たりがあるのですが、
白い芙蓉がなかなか見つかりません。
やっと見つけました! 道路脇にはみ出すように咲いています。
歩いて5分もかからないお宅ですが、初対面でした。
「こんにちは。
明日の茶会に使いたいのですが、白い芙蓉を分けて頂けませんか?」
「どうぞ、でも芙蓉は水揚げが悪いですよ。
もしお近くなら、明日とりにいらしたら?」
「ええ、近くですが・・・一本頂いて水揚げしてみます。
もし、うまくいかなかったら、朝また伺ってもいいですか?」
「どうぞどうぞ、明日は声を掛けないでお持ちください」(アリガトウ)
それで、明朝咲きそうな一株を頂いて急いで家へ帰りました。
すぐに水につけ、いらない葉枝を切り落とし、
切り口をガスで焼いて真っ黒に炭化させました。
それから深水で養って様子をみています。
芙蓉の始末をしてから、葛の花を採りにでかけました。
散歩のときにちらっと花が見えた場所へ行ってみるつもりです。
葛の繁殖力はものすごく、どこへ行っても葛だらけなのですが、
花は奥深く葉裏に隠れて見つけにくく、採るのが大変な場所が多いです。
その場所へ近づくと、むせ返るような花の芳香が満ちてきました。
葉を持ち上げると葛の花が満開です。
枝振り次第で佳い風情になるのですが、とても難しい花です。
とりあえず花と葉を採って帰り、あとは試行錯誤で生けてみました。
葛の花を尺八の花入に入れて、先ずは一安心。
さて、朝茶事の当日、白い芙蓉がバケツの中で咲いていました。
水揚げ大成功!
中立まで「葛の花を・・」と決めていました。
いつも懐石を手伝ってくださるIさんに見て頂くと、
「う~ん・・朝だから芙蓉の方がよろしいのでは?」
純白の芙蓉を生けてみると、二人とも息を呑むほどの美しさです。
花入は尺八、竹の寺として名高い吐月峰柴屋寺(とげつぽうさいおくじ、静岡市丸子)
のご住職の作です。
銅鑼を五つ打ち、いよいよ後座の席入、
花がお客さまを出迎えます。
「花は何にしようかしら?」
朝茶事に生ける花を考え、お客様がご覧になる瞬間を想像して
あれこれ迷っています (これも亭主の楽しみの一つかな?)。
この時期の茶席に生けたくなる花があります。
芙蓉と葛の花です
朝なので「白い芙蓉が好いのでは・・」と思いました。
ピンクや酔芙蓉は心当たりがあるのですが、
白い芙蓉がなかなか見つかりません。
やっと見つけました! 道路脇にはみ出すように咲いています。
歩いて5分もかからないお宅ですが、初対面でした。
「こんにちは。
明日の茶会に使いたいのですが、白い芙蓉を分けて頂けませんか?」
「どうぞ、でも芙蓉は水揚げが悪いですよ。
もしお近くなら、明日とりにいらしたら?」
「ええ、近くですが・・・一本頂いて水揚げしてみます。
もし、うまくいかなかったら、朝また伺ってもいいですか?」
「どうぞどうぞ、明日は声を掛けないでお持ちください」(アリガトウ)
それで、明朝咲きそうな一株を頂いて急いで家へ帰りました。
すぐに水につけ、いらない葉枝を切り落とし、
切り口をガスで焼いて真っ黒に炭化させました。
それから深水で養って様子をみています。
芙蓉の始末をしてから、葛の花を採りにでかけました。
散歩のときにちらっと花が見えた場所へ行ってみるつもりです。
葛の繁殖力はものすごく、どこへ行っても葛だらけなのですが、
花は奥深く葉裏に隠れて見つけにくく、採るのが大変な場所が多いです。
その場所へ近づくと、むせ返るような花の芳香が満ちてきました。
葉を持ち上げると葛の花が満開です。
枝振り次第で佳い風情になるのですが、とても難しい花です。
とりあえず花と葉を採って帰り、あとは試行錯誤で生けてみました。
葛の花を尺八の花入に入れて、先ずは一安心。
さて、朝茶事の当日、白い芙蓉がバケツの中で咲いていました。
水揚げ大成功!
中立まで「葛の花を・・」と決めていました。
いつも懐石を手伝ってくださるIさんに見て頂くと、
「う~ん・・朝だから芙蓉の方がよろしいのでは?」
純白の芙蓉を生けてみると、二人とも息を呑むほどの美しさです。
花入は尺八、竹の寺として名高い吐月峰柴屋寺(とげつぽうさいおくじ、静岡市丸子)
のご住職の作です。
銅鑼を五つ打ち、いよいよ後座の席入、
花がお客さまを出迎えます。