暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

お祝いの茶会 (2)

2010年11月10日 | 茶会・香席
傘寿、喜寿、古希を祝う茶会の最終席が終わりました。

社中一同が薄茶席へ集合です。
干菓子(銀杏せんべい・松葉・まつぼっくり)と薄茶を差し上げました。
薄茶は小山園の松柏です。

一献と昼食の点心を頂いてから、全員で濃茶席へ席入りしました。
今日の濃茶席は珍しく、S先輩が席主、N先生が濃茶点前ということで
S先輩よりご挨拶がありました。

「皆さまのお蔭で、思いがけなく傘寿、喜寿、古希を祝う茶会を
 開催することが出来まして 感無量でございます。
 私が申すのもおこまがましいことでございますが、
 どうぞ皆さまもお元気で、お茶を続けながら八十歳(傘寿)を
 迎えてください・・・有難うございました」

「八十歳までお茶を続けられるだろうか?」
と内心思いながらも
いつも前向きな先生とS先輩の姿勢に深く感じるものがありました。

                 

菓子は常盤まんじゅう。
緑の餡がきれいで、すっきりした甘さです。
先生のお点前で美味しく練られた濃茶を頂き、感激しました。
濃茶を頂いてから、先生のご挨拶がありました。

淡々斎、鵬雲斎、坐忘斎
三代のお家元の元で裏千家茶道に携わっていらしたので、
今回の茶会には三代に因む、お心入れの茶道具を使われたそうです。
新参者にはどれも初めて拝見する、素晴らしいものばかりでしたが、
待合に並べられた箱書を読むゆとりが無かったので
詳しくご紹介できず残念です。

・・が、金華山のような瀬戸茶入は、すっきりとした形、
釉薬の黄褐色、牙蓋のあめ色が何ともいえない趣きでした。
私の一番のお気に入りとなりそうです。
後日、先生から衣装持ちで仕覆が三つあると伺いました。
その日の仕覆は渋い黄土色の遠州緞子でした。

茶杓は、今日のお祝いの茶会のために削られたという、
先生の先生の業躰先生のお作で「明歴々」でした。
茶杓を拝見しながら、
先生が歩んで来られた長い道のりを思い、
業躰先生のお心遣いに心温まるものを感じました。
                          
改めまして、三人の先生方へ
「おめでとうございます!
 益々お元気でお茶を楽しまれますよう祈っております。
 どうか、これからもご指導のほど、宜しくお願いいたします」

      お祝いの茶会(1)へ          


     写真は、「三渓園の錦秋」(三渓園提供)
           「鶴香合 布志名焼 (薄茶席)」

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。