雲の上には宇宙(そら)

 雪国越後にて、30年ぶりに天体写真に再チャレンジ!

新・月面上空 5千km (秤動を使ってステレオ写真)

2015年06月29日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
前々回の記事で 月の秤動(ひょうどう)を使ったステレオ(立体)写真を作ってみたのですが、
期待外れの結果となりました。
うまく行かなかった原因を考えて見たのですが・・
撮ったばかりの上弦の月にこだわった結果、ペアとなる最適な画像が見つからなかった。
ということのようです。

そこで今回は これまでに撮った多くの月の写真の中からステレオ写真に適したペアを探してみました。
( 撮影機材、カメラも異なります。)

立体視は、今回も交差法を使いますので、
まずは練習がてら比較的簡単に立体に見えそうなものから。
交差法・・・寄り目(右目で左の月、左目で右の月を見る)で中央付近に立体的な月が見えてくるように調整

( 画像クリックで拡大表示した方が見やすいかも )

左:2013/09/19  右:2014/09/08  いずれも中秋の名月
ちょっといびつな球体ですが、立体的に見えた人は次にこちらを。
上の画像の月を左右入れ替えただけ
わたしには陥没した月に見えるのですが、皆さんには・・

慣れた人は他にもいくつか用意しましたのでご覧ください。
中にはあまり立体的に見えないというのもありますが、
月の秤動(ひょうどう)が良くわかるので掲載しました。

左:2015/03/26  右:2014/10/29
この画像は左右(東西)に加えて上下(南北)にも大きく振れているため、分離したままで見にくいようです。

左:2015/03/03am  右:2014/11/04
球体というより、わたしには卵のように見えます。

左:2015/03/30  右:2012/05/31
かなりグラマーに見えますが、わたしはお椀を伏せた形の方が・・ (なんの話?)

左:2015/04/26  右:2014/04/07
おなじみ上弦の月ですが先日撮った画像では無く、古いもの同士のペアで作成。

私のノートPC(15インチモニター)に合うよう作成したのですが、
ご覧の環境によっては、小さすぎて良くわからないという人も。
そこで最後の画像を使ってクローズアップも試してみました。



立体的に見えましたでしょうか?

人間の目は案外だまされやすいといわれてますが、今回ステレオ写真を試してみたら
振れが大きすぎても別画像とみなして、ダメなようです。
また、欠け際が合わないと球体が歪んで見えたりするようです。
となると、ひと月遅れの同じ欠け際の見え方との組み合わせがBestかもしれません。

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寄り目による立体視は目にはいいそうですよ。(やりすぎなければ)
梅雨空に加えて満月期に入っています。
ここは、こんな記事と家庭菜園のネタでのりきるしか。

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巨大なキュウリの花はハーフなのか?

2015年06月27日 | 我が家の四季
このところ夜中仕事も無く、「生活不活発病」になりつつあったので
朝の散歩を再開しました。
だいたい6時頃に起きて40分ほど歩くのですが、
戻ってから「かたてま野菜」のチェックをしていて見つけました。
収穫の始まったキュウリの花に混じって目を疑う巨大な花が。

きのうの朝に見た時には気が付かなかったのに・・

最初は知らないうちにカボチャでも生えてきたのかと思ったのですが・・

花のついた茎をたどっていくと、やはりキュウリの根元につながっています。
しばらくしてから、ハタと思いつきました。
毎年キュウリは接ぎ苗のものを買ってきて植えています。
根元から枝が伸びているということは、接ぎ苗の元になったものが成長したのでは?

タイミング良く、農家をやっている会社時代の先輩の顔を見たので聞いたところ、
キュウリの苗を接ぐのに使うのはユウガオだという事がわかりました。
先輩が言うには、接いだ元が育ったというのはめったにないがユウガオなら白い大きな花だとの事。

花の色はまさにキュウリだったので、ネットでユウガオについて調べたところ、
たしかに白い花で形も我が家のものとは違っています。
ユウガオ(夕顔)の花は朝顔とは逆に、夕方開いて次の日の午前中にはしぼんでしまうと書かれています。
そこで花の様子を観察していたところ、
たしかに昼頃にはしぼんでしまった。
花の色や形はキュウリだが、その大きさはユウガオという事は
キュウリとユウガオのハーフ か!

ユウガオはかんぴょうの材料で、キュウリ30本分はありそうな大きなもの。
こんなものがいくつも育ったらどうなるのか。
しばらく様子を見ることとします。

そうそう、巨大といえば他にも
もうまもなく花をつける白オクラなのですが、この葉は育ち過ぎでは。

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梅雨空ですっかり星が縁遠くなってしまっています。
これだけ縁遠くなると、ポチる気持ちも起きません。

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月面上空1万km(上弦の月ステレオ写真)

2015年06月26日 | 天体写真(月・惑星・彗星)
梅雨時でずっと撮影できてないのですが、24日は薄雲の中で上限の月が見えていました。
星雲や銀河の撮影は無理でも、シィーングさえ良ければ月は撮ることはできます。
とりあえずVC200Lで月を撮影し、星が見えれば先日のR200SSの光軸調整の検証も・・
と考えて機材を設営しました。
カメラのライブビューで見たところシィーングがあまり良くなかったので、
エクステンダーで拡大してのモザイク撮影はやめて、全面撮影だけにしました。

上弦の月
( 画像クリックで50%まで 拡大表示 )
撮影DATA: 2015/ 6/ 24 20:25’~ Vixen VC200L(f=1,800mm F
露出1/60秒×38枚コンポジット ISO 400 Cooled60D (冷却オフ) EM-200USD赤道儀 AviStack

星雲や銀河の撮影には じゃまな月なのですが、これまでにも上限の月は何度も撮っています。
そこで一度やってみたかったことを。
それは月の秤動(ひょうどう)を使ったステレオ写真の作成。
秤動(ひょうどう)・・月はいつも同じ面を見せていますが、自転・公転によりわずか首振り運動を行います。

これまでに撮った月の画像をチェックしたところ、
の3枚をピックアップしてみました。
それぞれ撮影鏡筒やカメラ、撮影方法が異なっていますので事前にサイズ変更、トーン調整を行いました。
2014/04/07・・・R200SS+EXT(f=1,500mm) Cooled60D
2015/04/26・・・VC200L+2.0x(f=3,600mm) kissX2

結局、今回撮った画像と、画像サイズは倍近いものの秤動の差の大きかった4/26の画像で作成してみました。


交差法で月が一つに見えるように目を調整してみます。

残念ながら期待していたような立体感は得られませんでした。
両者の月齢はまずまずだったのですが、
左右(東西)方向だけでなく、上下(南北)方向も秤動の差が大きかった事。
更に撮影方法の違いからくる解像度の差、そしてなによりも
細かすぎる多くのクレーターが立体視をじゃましているようです。

本題の失敗をごまかすべく、3枚の上弦の月の画像から作成してみました。
月面(エックス) の正体
月面X(エックス)の他にも、その下方にあるヴァルタークレーターの中央峰の影の変化も見ることができます。

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空の悪化により星像による光軸調整結果の検証はできませんでした。
これから月がますます太って明るくなります。
月が下弦を過ぎるころまで撮影はおあずけです。

今年「かたてま野菜」に初参加のじゃがいも「インカのめざめ」。
葉が黄色くなってきたら収穫なのですが・・、来月かな?

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光軸調整、泥沼の手前で

2015年06月24日 | 機材
先日、買ってから初めて主鏡を洗ったR200SSだったのですが、
その際に鏡の取り外し・取り付けにすったもんだして、光軸がどう変わったのか気になりました。
記事⇒

取りあえず、コンパクトデジカメでの簡単なチェックでは以前と大きな変化は無いようでした。
そんな時、この記事にコメントを寄せてくれた いっさ さんから安い「レーザーコリメーター」の情報が。
通常は一万円前後するものが1/4の価格だったので、思わずポチッと。

2,3日後に届いたものを開けてみると・・
2インチの変換アダプターが入っていない!
遅ればせながら購入者のコメントをチェックしたところ、アダプタだけでなく電池も入っていない、
レーザー光がガタガタ動く、なんてのもありました。
私のは幸い、電池は入っていたし、チェックしたところレーザー光の平行もとれてました。

手持ちの2インチアダプターを使って光軸のチェックを行ってみました。
できるだけ実際の使用状態に近い設営でチェック。
戻ってきたレーザー(LED?)光は中心から外れていましたが、
コリメーターを回転させると円に沿って光も回転しました。(光の平行はとれている。)

筒内を除くと、鏡洗浄の際に貼りつけた主鏡センターマークにレーザー光が。(ラッキー!
ということは、ドロチューブから斜鏡・主鏡までの光軸は合っているようです。
それが元の発光源の位置に戻らないということは、主鏡が傾いているという事。

知識でしか無かった光軸調整を初めて体験しました。
3組あるネジをみんなゆるめると、せっかくセンターマークに合ってるのが台無しになってしまいそうなので、
ネジ調整は各組ごとにコリメーターの光の動く方向を見ながら慎重に行いました。

調整完了後の再確認です。(少しセンターマークからずれたけど気にしないことに)

あいにくの梅雨時で試写ができないので、夕方のうす雲でフラット画像を撮ってみました。
カメラの向きにより2種類のフラット画像を撮影。(上は横構図、下は縦構図)
( 下側で大きな陰りが発生しているのは、60Dカメラ上部のミラーBOXによるもの。 と思われます)
きれいなフラットは無理でも、せめて同心円になってくれれば処理が楽なんですけど・・

ちなみに以前のフラットはこちら。(昨年4月に作成したもの)

フラット画像の比較からは、果たして光軸調整の成果があったのかどうか・・
そもそも光量の偏りを防ぐために斜鏡の位置をズラしている(オフセット)はずなのですが、
オフセットなら斜鏡枠はドロチューブ中心より右側よりになるのでは・・・
でも、反射した像だから左右逆になる?・・あぁーわからない!

今回は泥沼にはまるとわるいので、この辺でやめておこう。

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梅雨時ですっかりなまけ癖がついてしまいました。
それでも今夜は上弦の月が雲の切れ間から見えていたので撮影。
もしかしたらとしばらく待ったのですが、あきらめてこれから撤収です。

今年も雑草に混じって控えめなネジ花の姿が。

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ホップ、ステップ、ジャンプ その先は?(5年目の赤道儀)

2015年06月22日 | 5年前のそら
この春は長焦点のVC200Lで系外銀河の撮影を中心に行ってきました。
その中で、いつまでも解決できない東西方向のガイドブレの原因が、
日周運動を追いかける赤道儀のモーターの回転ムラにありそうだ、との結論に至りました。
となると、この問題を解決するには中古で購入した17年前に製造されたEM-200 USD赤道儀を
現行機種の同 Temma2Mに更改するしかなさそうなのですが・・、まだポチッとしていません。
その理由は これまでで一番大きな買い物なのに、以前のようなポチる時のワクワク感がいまひとつだから。
現在持っているものと見た目は変わらないということの他に、
画像は改善されるにしても、これまでのような明らかな変化が見られるのだろうか?
という不安があります。

中古のEM-200を衝動買いしてちょうど今年で5年目になります。
そこで、これまでの天体写真にかかわる大きな変化を中心に振り返ってみました。

2007. 9   canon kissDX 購入 

2008. 4   kissDX FIL改造 (SEO-SP2)
2008. 6   canon EF 70-200mmF2.8(中古) 購入 
2008.10   canon NFD 300mmF2.8(中古) 購入 
2008.12   ステライメージ Ver6 購入 

ホップ !
2009年 5月 Vixen R200SS 購入
大昔に買ったタカハシSYS90赤道儀に、重量オーバーの20センチの反射鏡筒を載せて
短時間露光のノータッチガイド撮影に挑みました。

M81M82 (おおぐま座)
( 画像クリックで元画像の35%まで拡大 ノートリミング ) 右が北の方向
撮影DATA : 2009/05/29 R200SS(コマコレクタ3) 露光 分 ×22枚コンポジット
 ISO1600 kissDX(FIL改造) タカハシSYS 90赤道儀 ステライメージ7
R200SS購入後のTST撮影。
ノータッチガイド及び赤道儀の搭載重量を超えていたため、露光2分でも星像が流れていました。
それでも大口径で色収差のないR200SSの魅力は感じることができました。
   
ステップ !
2010年 3月 タカハシ EM-200USD赤道儀(中古) 購入
赤道儀を大型化してノータッチガイド撮影に再挑戦。

M81 周辺 (おおぐま座)
( 画像クリックで元画像の35%まで拡大 ノートリミング ) 北の方向はやや斜め右上
撮影DATA : 2010/04/03 R200SS(コマコレクタ3) 露光 ×17枚コンポジット
 ISO1600 kissDX(FIL改造) タカハシEM-200 USD赤道儀 ステライメージ7
搭載重量に余裕ができ、露光時間を倍の4分まで延ばす事ができました。
ただし ウォームギヤの精度からくる周期的な回転ムラ(ピリオディックモーション)は
SYS90赤道儀より悪いように思えました。(職人技は昔の方が上?)
  
2010. 4   スマートガイダー購入
( お手軽オートガイドだったのですが、変換コード部にルーズがあり(後で判明)、多くの時間を浪費しました。)
 

ジャンプ !
2011年 5月 オライオン SSAG 購入
パソコンを使ったPHDガイディングをスタート。

2012. 7   Cooled60D(冷却デジカメ)購入

M81 周辺 (おおぐま座)
( 画像クリックで元画像の35%まで拡大 ノートリミング ) 北の方向はやや斜め右上
撮影DATA : 2014/03/03 R200SS(バーダーMPCCⅢ) 露光 10×11枚コンポジット
 ISO1600 Cooled60D(冷却改造) ガイド鏡GS-60S タカハシEM-200 USD赤道儀 PHDGuiding ステライメージ7
PHDガイディング導入でギヤ精度による周期的な進み遅れが補正されました。
タワみによるガイドエラーは残っていますが、支持部の強化などにより大幅に低減されています。

掲載した縮小画像(35%)では星像の流れはわかりにくいので、M81銀河部分のトリミング画像で比較してみます。
右側の画像は、位置合わせ無しでそのまま比較明で重ね合わせた星像の移動状況です。

星像の位置が途中で大きく変わったのは、画像確認でカメラにさわったせいだと思います。(それだけ不安定ということ)

直線的に移動しているように見えますが、位置データは階段状に進み遅れを繰り返しています。(ピリオディクモーション)

途中で大きく星が移動しているのは、パソコンがパワーセーブでガイドが一時止まったため。
( カメラは60Dに替わり、描画画素数は増加しています。)

という訳で、
短焦点のR200SS(f=800mm)くらいなら実用状問題のないガイド精度となっているだけに、
赤道儀を更改すべきか悩んでしまうのです。

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わが越後も遅ればせながら梅雨入りにつき、お見せできる新しい画像は撮れていません。
代わりに我が家の「かたてま野菜」の収穫がポチポチ始まりました。
これから娘たちに送ってやれるほど採れるといいのですが。
ポチッ の方は慌てる事はないので・・

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雲上くもがみ
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