伊勢崎市議会議員 多田稔(ただ みのる)の明日へのブログ

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ロータリークラブと熊止め林

2008-05-03 11:34:04 | くま森
先週の日曜日は、
日本熊森協会・群馬県支部の植樹の日でした。

戦後、日本の山では、
広葉樹を切り、杉やヒノキを植えすぎた結果、
水の保水力は低下しました。
山にはうっそうとした杉の単層林が増え、
動物のえさとなる木の実や、
植物も足りなくなりました。

熊は本来臆病な動物で、
山奥で暮らしているのですが、
近年、エサを求めて人里まで出てくることがあります。

熊が人里まで出てくると、
害獣として駆除されてしまいますので、
熊森協会としては、熊のエサとなる栗やドングリの木を、
山と里の間に植え、
熊が里まで出てくるのを抑制しようと考えています。

日本熊森協会は、
誤解されているかもしれませんが、
実は、熊を保護するための団体ではありません。

熊をシンボルとして、
奥山生態系の保全・復元に取り組んでいる
実践自然保護団体なのです。
会の理念は次のとおりです。

「《動物+植物=森 クマは豊かな森のシンボルです》
 自然界は種々雑多な動植物が生態系のなかで
 絶妙のバランスを保ちながら共存しています。
 1種類でも生物がかけると
 生態系のバランスはたちまち崩れ、
 森は崩壊に向かいます。

 野生動物もまた、
 森の形成に多大な貢献をしています。
 動物がいなくては、森は森になりません。

 クマは日本最大の大型獣であり、
 自然界のあらゆる恩恵を受けて生きています。
 つまり、
 クマの棲める環境を残すということは、
 他の全ての生物が生息可能な
 豊かな自然を守ることにほかなりません。」
 (会の理念ここまで)

群馬県北部の沼田市では、
近年クマが人里まで出てきて、
農産物に被害がありました。

熊森協会群馬県支部では、
昨年に引き続き、今年もクマ止め林の植樹をしました。
沼田中央ロータリークラブのご協力で、
植樹の苗の代金を、2年続けて負担して頂きました。
ありがとうございます。



今年の植樹は、
ロータリークラブの方と合同で行いました。
沼田市と川場村の境の山に、
栗の木を植えました。


主に緑のウインドブレーカーの方が、
ロータリークラブの方です。

口先で文句を言ったり、
立派なことを言うことは簡単です。
しかし、ロータリークラブの方は、
休日の朝から、社会活動のために参加されました。
あらためてロータリーの精神に感服です。

ウェブ辞典のウィキによれば、
ロータリークラブには次の行動基準があります。

四つのテスト "The Four-Way Test"
 言行はこれにてらしてから "Of the things we think, say or do"
1 真実かどうか "Is it the TRUTH ?"
2 みんなに公平か "Is it FAIR to all concerned ?"
3 好意と友情を深めるか
  "Will it build GOODWILL and BETTER FRIENDSHIPS ?"
4 みんなのためになるかどうか
  "Will it be BENEFICIAL to all concerned ?"

世の中には、残念ながら「自分さえよければ」と
考える人もいます。
2年前、小学校の卒業式で、
私はPTA会長として祝辞を贈りました

「人はお互いに助け合って社会は成り立っています。
 心も体も大きくなった君達は、
 これからは自分のことばかりでなく
 困っている人に気づいて助けられる人になってください。
 君達のお父さんお母さん学校の先生方もきっとそう願っています。」


ロータリーの方は、
まさに実践されています。


(自宅から持ってきたドングリの苗)

クマと人間の共生のためには、
まだ、ほんの小さな一歩です。
実は、熊が住める環境を守ることは、
人間が生存し続けられる、
持続可能な社会を守ることなのです。

こどもたちが、これからも日本で、
そしてこの地球で住み続けられますように。
できることを、できる範囲で、
積み重ねていくことで、
共感の和が広がればいいなと思います。



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