一昨日、マカオに旅していた結が帰国、きのう対面した。会うや山手線に乗りたいという。西国分寺駅に行ったら線路を見て、
「この、ひょーしきは、なんのため」
と問う。「標識」をいつの間にか覚えていて驚くとともに、それが示す意味を知らなくて呆然となった。「電車がうまく走れるように」とおおざっぱなことを言って逃げたが気になった。子どもはいろいろなことを気づかせてくれる。調べると、
「ここまで下り勾配、ここから10.0%の上り勾配」
ということらしい。いままで勾配を意識したことがなかった。
西国分寺から新宿まで35分かかる。席が空いていないので三鷹で総武線に乗り換えてやっと新宿に着く。ホームに降りると渋谷方面行き山手線が来た。10時半ころなのにえらく込んでいる。結はそれに怯えたのか「のらない!のらない!」とパニック状態。また総武線に乗る。結は予定をたびたび覆す。
山手線の緑の車両は20年前とデザインがまるで違っていた。むかしはべったり緑だった気がする。
最寄りの第3公園へ来ると、菜の花が満開。結がずっと花の前にいる。「はち、はち」と言ってミツバチを見ている。10匹以上、30匹はいる。結は小さなものに気づく。それはゴミであったりするが本人にとっては「たからもの」なのだ。
結がいて菜の花にかくもミツバチがたむろすることに気づいた。ひとむらの菜の花が豊かであった。
結クンの目にはおとながみおとしているたくさんのたくさんのタカラモノが見えているのね。おとなもしゃがめばいいのにね。
ひょうしき、もよくみつけたね、すごい。
ひとごみはこわかったね。せのたかいうごくはしらにかこまれているようなものだもの。あたりまえだね。おとなでもイキグルシイ。
春になってあたたかくなると、自然がモゴモゴしてくるからもっともっとタカラモノをみつけてね。