天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

落花生とホトトギスの句会

2016-09-20 01:32:23 | 俳句
1週間ほど前、龍ヶ崎の八奈さんから久しぶりに電話が来た。
ホトトギス主宰稲畑廣太郎氏を選者に迎えての句会(日本伝統俳句協会関東支部茨城部会俳句会)に出てみないか、という誘いであった。
八奈さんの地域はホトトギスの方々が多いらしく彼らと「近所づきあい」をしているという。鷹からの参加者が少なくぼくに白刃が立ったようだ。
ぼくは湘子が「一物半の俳句」と批判していたホトトギスを文物でしか知らないのでこの際実感しようと思い78キロ北上する旅に出た。



龍ヶ崎名物の落花生が旬を迎えている。これを見たかった。
長野県伊那市に生れ育ったが当地は稲作地帯でありぼくは落花生を実の状態でしか見たことがない。
どのように生育しているのかずっと興味があり夢想していた。
ジャガイモも里芋も土中に育つが落下生のその姿はより神秘的であった。

ホトトギスの句会は吟行嘱目であった。
吟行地は神谷傳兵衛ゆかりのシャトー・カミヤ。煉瓦の館である。ここへ着いたとき11時半、投句締切時刻は12時半。
昼飯も食べなくてはいけないので俳句を考えている暇はほぼない。鷹から宮本八奈、白取せち、吉川典子、中山美恵子とぼくの5人が出句したがたぶん全員句は作ってきていた。
昼飯は白取せちさんがおにぎりを用意してくれていた。ほかに小芋の煮ころがしは優れて美味。八奈さんがすかさずワインを買ってきてふるまってくれた。吉川典子さんが落花生を茹でてきてくれたのには感動した。茹でた落花生は落花生の食べ方としては最上とぼくは思う。これにはまっている。
句会の前ゆえセーブしたのだが酒に弱いぼくは酩酊。








軽妙に講評をする稲畑廣太郎氏

句会は牛久駅前のエスカードホール4階で行われた。
30人集い、うち5人が鷹。25人はホトトギスであろう。清記した紙を回すという古典的な方法である。
5句選でぼくは鷹の仲間の句を3句採っていた。すなわち、

赤のまま頭下げればすむ話 吉川典子

秋澄むや白きテラスにロゼワイン 宮本八奈

手も足も血の巡りよし草の花 白取せち

なお稲畑廣太郎選に小生の次の2句が入った。

汀行くわが影細し秋の風

石段を下りて地べたや秋の声


中山美恵子さんは稲畑選に4句も入ったし鷹の連衆はホトトギスの句会でそこそこの活躍をした。誰も傷つかないようまんべんなく採る緩選ではあったが。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 俳句を読むこと読み合うこと | トップ | 同工異曲をたくさん書きましょう »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

俳句」カテゴリの最新記事