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一般社団法人北洋開発協会

2023年漁期 北海道秋サケ冷静スタート 浜値4割安 イクラはロシア産輸入増予想 先安感

2023-09-07 07:56:53 | 日記

2023年09月07日

【みなと新聞ニュースレター】

[2023年漁期 北海道秋サケ冷静スタート 浜値4割安 イクラはロシア産輸入増予想 先安感]

2023年漁期、9月から始まった北海道の秋サケ定置網漁で序盤の浜相場が冷静なスタートを切りました。雌がキロ1200〜1000円中心、雄が650〜500円中心と前年同期より3〜4割安で推移。好漁予測に加えて、輸入の増加が見込まれるイクラに先安観が生じていることなどが背景にあります。  

1日のえりも以東海区を皮切りに、えりも以西、根室、オホーツク、日本海などいずれも一部地区ながら全海区で漁獲が見え始め、水揚げが増えつつあります。道漁連日報によると、4日現在の全道累計は前年同日比1・9倍の276トン。  

今年の来遊予測(沿岸と河川の合計)は前年比4%増の3483万尾で、2年連続で3000万尾台が見込まれ、予報通りなら漁獲量にして前年並み(北海道漁連集計7万9000トン)か、上回ると想定されます。道漁連は、8月30日に東京都内で開いた道ぎょれん会秋季取引懇談会の秋サケ製品分科会で、沿岸漁獲2890万尾の予想と昨年の平均目回り1尾2・83キロの乗算で、前年比4%増の8万2000トンの水揚げを見込んでいます。  

2019〜21年は漁獲量5万トン以下の歴史的な不漁が続き、魚価・製品とも高騰。昨年の水揚げ回復で軟化しましたが、イクラなどは一部下げ切れず荷動きが停滞しました。今年の製品市況の鍵を握る生鮮相場は、5日の札幌市場では日高やオホーツク産が入荷の中心で、卸相場は雌キロ1200〜1000円、雄700〜600円と前年同期比2〜3割安(いずれも1尾発泡箱仕立て)。生スジコは4500〜4300円中心と前年同期の4〜5割安でした。  

イクラは昨年産在庫の存在やロシア産などの輸入増が想定され、先安観が生じています。「前年は在庫不足で序盤から加工筋の買いが強かったが、今年は漬け込み時期を遅らせる業者が多い」(卸担当者)ことも生鮮供給の増加につながっています。ドレスなど冷凍は中国の禁輸措置でホタテが産地に滞貨しており、生産を控える動きにつながりそうです。親、卵とも生鮮販売が増えるとみられ、卸筋は水揚げが順調に増えてくれば市況はさらに軟化するとみています。  

秋季取引懇談会で道漁連は昨年の親製品の生産処理配分について、水揚げが集中した際に人手不足のため生鮮仕向け比率が減り、冷凍が増加、輸出の増加は欧米向けの製品加工が主体の中国ではなく、大半はベトナムやタイ国など日本向けの製品加工が主体と指摘。しょうゆイクラが生産計画を上回る前年比48%増の3100トンの生産となり、計画を超えたしょうゆイクラの製造でトレーなどの資材が不足したため冷凍スジコや生冷イクラの生産量も増えたと説明しました。  

注目のロシアの太平洋サケ・マス漁獲量は8月末で累計56万8000トンに達し、前年の2・5倍、21年比14%増と豊漁。18年の67万8000トンに次ぐ漁獲量になる可能性があります。北洋開発協会(道機船連内)によると、ロシアの水産物流通業者連合会の会長が今年のサケ・マス魚卵製品生産量は前年の2・3倍の2万3000トンになり、昨年高騰した価格も落ち着くとの観測を示しています。

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