ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

ロシア漁業ニュースヘッドライン 2022年03月  http://kisenren.com

2022-02-27 21:15:08 | 日記

2022年03月10日

ユーザー 各位

 

拝啓 時下ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます。日頃は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。

2022年2月24日、ロシアはウクライナに対する軍事侵攻に踏み切りました。

 米国と欧州はこれを受け同26日、新たな金融制裁を導入するため、国際的決済網SWIFTからロシアの大手銀行を排除する措置に合意、翌27日、日本もこれに参加すると表明しました。一部情報によると、SWIFTの制裁対象はロシアのすべての金融機関ではなく、詳細な影響は、まだ、わからない現状となっています(同27日)。

今月号において、日本とロシアの漁業協定、水産物貿易等に大きな影響を与える可能性のある軍事行動が起きたことを特別に記録しておくことと致します。

                                                        敬具

(国際漁業対策事業部;原口聖二)

 

TopNews ロシアのウクライナ侵攻はスケトウダラ漁業のゲーム・チェンジャーになる可能性がある

・プーチン 一定の範囲内で企業活動の大きな自由を確保していく(ウクライナ侵攻問題関連外6件)

・ロシア極東漁業規則の更新の準備が整う(ロシア漁業政策および漁業協定関連等外18件)

・ズベルバンク 造船プロジェクトの遅れに危機感(“投資クオータ”/漁獲割当オークション関連外9件)

・2021年 ロシア産カニ輸出額急増 25億ドルに達する(ロシア漁業生産/貿易動向関連外2件)

・ロシア春季オホーツク海抱卵スケトウダラ操業概況(“Aシーズン”関連4件)

・オホーツク海北部海域春季ニシン操業概況(ロシア漁業者スケトウダラ・ニシン等操業関連外7件)

・ロシア太平洋サケマス操業地域戦略会議(太平洋サケマス操業関連外3件)

・沿海地方国境警備局職員への暴行 北朝鮮漁船員の拘禁延長(ロシアFOC/IUU取締情報関連)

・カムチャツカ地方 赤潮調査結果を発表(その他ロシア漁業関連情報等外5件)

・韓国冷凍スケトウダラ市場動向 2022年2月(韓国スケトウダラ市場関連)

・2021年韓国漁業生産 375.6万トン 1.2%増(韓国漁業関連外2件)

・英国・フェロー漁業交渉妥結(ポスト英国EU離脱Brexit関連)

 

計67オリジナル報告

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プーチン 一定の範囲内で企業活動の大きな自由を確保していく

2022-02-27 17:57:31 | 日記

2022年02月25日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[プーチン 一定の範囲内で企業活動の大きな自由を確保していく]

ロシア大統領プーチンは、ウクライナの状況に関連した制裁措置に関連し、大手企業との会合を開催、一定の範囲内で企業活動のより大きな自由を確保すると語った。

ロシア水産業界紙(WEB)が伝えた。

会合においてロシア産業企業家同盟会長ショーキンは、新しい制裁はこれまでのすべての規制よりもはるかに厳しく、多くのセクターに影響を与えるだろうと語り、このような状況下では、ロシアの産業界が、さらに精力的かつ効率的に行動しなければならないと加えた。

またショーキンは、大規模な投資プロジェクトの実施のための予測可能な条件の確保を求めた。

プーチンは、ロシアが依然として世界経済の一部であり、それを体感しているシステムに損害を与えることはないと語り、政府の任務はビジネスに“より多くの自由”を提供することだと言及、ビジネス予測の条件の確保にも努めると加えた。

 

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ロシアのウクライナ侵攻はスケトウダラ漁業のゲーム・チェンジャーになる可能性がある

2022-02-25 09:38:27 | 日記

2022年02月25日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシアのウクライナ侵攻はスケトウダラ漁業のゲーム・チェンジャーになる可能性がある]

ロシアのスケトウダラ漁業は、洋上でH&G(ドレス)を生産して中国へ輸出、同国がフィレに再加工してヨーロッパ市場向けに製品輸出することで、これまで成立してきたが、新型コロナウイルス拡散防止対策による中国の受け入れの極端な鈍化もあり、“投資クオータ”等を利用し、ここ数年、自国漁船、陸上加工場でフィレ等の高次加工製品を生産して、中国加工を介さず、自ら直接、ヨーロッパ市場へ製品供給することを拡大させている。

しかし、今般のロシアのウクライナ侵攻で、西側諸国の専門家は、ロシア産水産物の輸入禁止が、制裁措置として効果的であると指摘しており、これが発動する時、ロシアの高次加工製品の行先は、極端に限定され、大きな打撃を受ける可能性が高いと言える(原口聖二)。

また、米国アラスカ選出上院議員ダン・サリヴァン(Dan Sullivan)とリサ・マコウスキー(Lisa Murkowski)がロシアからの水産物輸入を禁止するための法案、“米ロ水産物相互主義法”S.3614を提出、全会一致での承認を求めたものの、マサチューセッツ州選出上院議員エドワード・マーキー(Edward Markey)が地元の水産加工業に悪影響を及ぼす等として、これに抵抗を示したが、ロシアのウクライナでの“特別な軍事作戦”により、一気に発動に向け加速する可能性がると米国業界紙も伝えている。

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米国 ロシア産水産物輸入禁止法案をめぐりマサチューセッツとアラスカが上院で衝突  北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2022-02-24 16:42:30 | 日記

 

2022年02月24日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[米国 ロシア産水産物輸入禁止法案をめぐり西海岸と東海岸が上院で衝突]

米国上院においてロシア産水産物輸入禁止法案をめぐり、アラスカ州選出議員とマサチューセッツ州選出議員が衝突した。

2022年2月9日、米国アラスカ選出上院議員ダン・サリヴァン(Dan Sullivan)とリサ・マコウスキー(Lisa Murkowski)がロシアからの水産物輸入を禁止するための法案、“米ロ水産物相互主義法”S.3614を提出、全会一致での承認を求めたが、マサチューセッツ州選出上院議員エドワード・マーキー(Edward Markey)がこれに抵抗を示した。

ダン・サリヴァンは、ロシアによるウクライナ侵攻を取り巻く現状に鑑み、両国間の“容認できない貿易不均衡”を是正する機会とすべきとし、ロシア大統領プーチンが、アラスカ州のスケトウダラ漁業者、カニ漁業者を犠牲にして莫大な利益を得ていると言及した。

これに対し、エドワード・マーキーは、この法案が米国の水産物輸入・加工業界に意図しない結果をもたらす可能性があると述べ、反対を強く表明した。

エドワード・マーキーは、地元の水産加工業者、業界の何百人もの労働者を組合員とする労働組合が、輸入禁止措置の潜在的な影響を懸念していると語った。

ダン・サリヴァンはマサチューセッツ州の水産加工業者が大量のロシア産スケトウダラを処理していることを承知しているとした上で、代替にアラスカ州から原料製品の調達は可能だと応戦した。

エドワード・マーキーは、妥協案についてダン・サリヴァンと協力したいと述べたが、ウクライナに軍事力を派遣する決定を下したロシアに対する制裁措置を大統領ジョー・バイデン(Joe Biden)が発表したことにより、その取り組みは複雑になる可能性がある。

なお、スケトウダラ輸入・加工業界ばかりでなく、ロシア産のカニに依存している業界も法案に反対しており、米国のカニ漁業の不漁から、ロシア産以外に補填調達する原料は存在せず、東海岸ばかりでなく、北西部の水産加工業も荒廃させることになると指摘している。

 

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リポート “2021年 ロシアのフィッシュミールの生産と価格の推移” 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2022-02-23 22:49:22 | 日記

リポート “2021年 ロシアのフィッシュミールの生産と価格の推移”

 

2022年02月20日

作成:北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

漁業生産量において日本の400万トンに対し、ロシアは500万トンで近年リードしているものの、フィッシュミールの生産量は日本(20万トン弱)より大幅に遅れ、これは、設備投資が求められる残滓利用が進んでいないロシアの状況を表すものとなってきた。

ロシアは、資源に対する漁業製品歩留まりの向上、出現した極東海域のイワシ資源の利用、残滓の不法投棄問題の解決等を目的に、中国の水産養殖向け飼料市場ほか、世界的に需要が高まっている当該製品の生産拡大を、“2030年までの漁業発展戦略”に盛り込んでいる。

(生産量)

ロシアのフィッシュミール生産量は2018年、初めて10万トン台となり、以後、2021年まで右肩上がりで生産を拡大させ、14万トン台に達した。毎年、1月-4月、生産量が大きくなるのは、主に100万トン近く漁業生産が行われるオホーツク海抱卵スケトウダラ操業の残滓、これに次いで6月-8月、生産がやや大きくなるのは、太平洋サケマス操業の残滓と見られる。さらに、ここ2年-3年、10月-12月に生産が大きくなる傾向を見せているのは、拡大を続けるイワシ漁業によるものと推察される。

2021年、同年7月末までの生産量は、8万3,350トン、ほぼ前年同となった。

これは、新型コロナウイルス拡散防止対策による製品主要仕向け先の中国の輸入制限により、生産調整を行い、減産を余儀なくされたオホーツク海抱卵スケトウダラ操業により1月-5月、10%近くあった遅れを太平洋サケマスの増産により追いついたものと考えられる。更に、10月-12月のイワシ・サバ漁業の拡大で、同年、最終的に約14万3,400トンに達した。

(価格)

2012年から2013年のロシアのフィッシュミールの平均価格は、トンあたり3万ルーブル台だったが、2014年12月に5万ルーブルを記録すると、翌2015年1月には6万ルーブルを超え、以後、2019年までは平均7万ルーブル台で推移、2020年の平均価格は8万1,600ルーブル強となった。

2021年の平均価格は9万3,200ルーブルで、更にこれを上回る高値となった。

 

 

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ロシア・米国ともにスケトウダラ漁好調 早いペースで増産 みなと新聞

2022-02-21 17:51:49 | 日記

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ロシア 編入求めるウクライナ一部地域からの食品禁輸措置解除

2022-02-21 15:06:44 | 日記

 

2022年02月21日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア 編入求めるウクライナ一部地域からの食品禁輸措置解除]

ロシアが編入を求めるウクライナの一部地域からの食品禁輸措置を解除した。

ロシア水産業界紙(WEB)が伝えた。

ロシアは、2014年にクリミア半島を併合したことに対して、西側諸国が一連の制裁を講じたため、この対抗措置として関係国からの水産物製品の輸入禁止を継続している。

解除対象としたのは、ウクライナ東部のドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国としている。

双方とも、ロシアへの編入を求める分離・独立派が独立を宣言した地域で、2014年以降、ウクライナ政府の管轄が及んでいない。

ただし、この地域の独立を承認している国家はほぼ皆無の状態で、ウクライナ政府は、双方を“反政府組織”として認識している。

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2022年漁期北海道隣接サハリン州太平洋サケマス戦略会議 環境保護団体の参加は認めない

2022-02-20 20:27:33 | 日記

 

2022年02月20日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[2022年漁期北海道隣接サ州太平洋サケマス戦略会議 環境保護団体の参加は認めない]

2022年2月18日、ユジノサハリンスクにおいて、今漁期の北海道に隣接するサハリン州の太平洋サケマス操業にかかる戦略会議が開催された。

当日の会議には、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ本部、同研究所サハリン支部サフニロ、ロシア漁業庁サハリン・クリール地域管理局、水棲生物資源保護再生産機関”グラヴリヴォド”、FSB、サハリン州政府、業界団体、そして先住民族の代表者らが参加し、太平洋サケマス操業の基本的な原則、漁期設定、そのほか資源の持続的利用、再生産のための規制等について話し合いが行われたが、サハリン州政府が、環境保護団体“Экологической вахты Сахалина”(エコロギチェスコイ・ヴァフテ・サハリナ:サハリン環境ウォッチ)の参加を認めなかったことから、同団体は、これを不適切な対応だと批判している。

地元一般紙(WEB)が伝えた。

“サハリン環境ウォッチ”によると会議は密室で開催され、一部の漁業者の代表だけが参加を許可された。

議論中の漁業戦略草案は、コメントや提案のための公開が行われておらず、行政慣行のすべての規範に反していると指摘している。

また、サハリン州政府が、主催者側からリストされた者でさえ会議に参加させなかったとしている。

“サハリン環境ウォッチ”代表リシツィンは、公式の主催者であるヴニロ・サハリン支部から開催案内を受け取っており、参加者にリストされていたが、州政府庁舎の警備ポイントでせきとめられた。

現場にはヴニロ所長コロンチン、サフニロ支部長コルパコフがいて、参加者リストの確認を受けたが、それでも警備員はリシツィンを通さなかった。

ほどなく、警備ポイントの庁舎入口にサハリン州水産部長ラドチェンコが現れ、警備員にリシツィンの通過は許可されるべきではないと告げた。

“サハリン環境ウォッチ”はこの対応について、“水棲生物資源の保全に関する連邦法”の第2条によって保証されている“水棲生物資源の配分に関する意思決定に参加する市民および公的団体の権利”に前例のない違反だと言及、監督当局への通報を準備しており、サハリン・クリール地域の太平洋サケマス漁業戦略と資源保護に関する多くの深刻な問題について話し合うための公聴会の開催を要求している。

*報告担当者 原口聖二 :“サハリン環境ウォッチ”は、ヴニロ・サハリン支部長から、当人である同団体代表“Дмитрий Лисицын”(ドミトリー・リシツィン)に宛てた署名入り開催案内、そして当人がNo.20にリストされた参加者名簿を画像で“Facebook”にアップしている。

 

   

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2022年漁期 北海道隣接サハリン州太平洋サケマス戦略会議 暫定漁獲勧告 シロザケ3万6,400トン

2022-02-20 17:16:41 | 日記

 

2022年02月20日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[2022年漁期 北海道隣接サ州太平洋サケマス戦略会議 暫定漁獲勧告 シロザケ3万6,400トン]

2022年2月18日、ユジノサハリンスクにおいて、今漁期の北海道に隣接するサハリン州の太平洋サケマス操業にかかる戦略会議が開催された。

ロシア漁業庁は同庁長官の命令により、極東地方における太平洋サケマスの資源来遊の北偏傾向等、特徴的な問題の解決に取り組むため、特に今年2022年から地域ごとの戦略案を設定することとしている。

当日の会議には、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ本部、同研究所サハリン支部サフニロ、ロシア漁業庁サハリン・クリール地域管理局、水棲生物資源保護再生産機関”グラヴリヴォド”、FSB、サハリン州政府、業界団体、そして先住民族の代表者らが参加し、太平洋サケマス操業の基本的な原則、漁期設定、そのほか資源の持続的利用、再生産のための規制等について話し合いが行われた。

この中でサフニロは、今漁期のサハリン州の太平洋サケマス操業の暫定的漁獲勧告量を発表した。

全体量が約8万7,000トンで、カラフトマスは4万8,400トン、シロザケ3万6,400トン、ベニザケ1,500トン、ギンザケ450トン、そしてサクラマス13トン等としている。

また、今漁期が楽観的シナリオで展開された場合、東サハリン沿岸と南クリール沿岸においてカラフトマスが2万7,000トン上積みされる可能性がある。

なお、最終的な漁獲勧告量にかかる協議は、3月末に開催される極東科学操業評議会で行われることになる。

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北海道隣接サハリン島 深刻化する太平洋サケマス不漁  ロシア科学研究機関 2022年太平洋サケマス操業 過去12年間で最低と予想

2022-02-20 11:07:39 | 日記

2022年02月20日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[北海道隣接サハリン島 深刻化する太平洋サケマス不漁]
北海道に隣接するサハリン島でも、太平洋サケマス操業の不漁は深刻さを増している。
近年、サハリン島では、カラフトマスの漁獲量が激減しており、当該資源の河川への遡上は、良くて半分、最悪ゼロとなっている。
国家機関のモニタリングによると、サハリン島で最大かつ最も重要な産卵河川のティム、ポロナイ、ナイワ、リュトガにいおいて、カラフトマスの再生産能力が、ほぼ停止状態となった。
これらは当該資源の約1000万平方メートルの産卵生息地で、サハリン島の約40%の再生産能力があった。
また、ネフスコエ湖に流れ込むすべての河川、ルクタマ、オレニア、ドリニャ、ゴリャナヤなど120万平方メートルの産卵場も能力を失っている。
さらに、サハリン島南西部の河川からもカラフトマスがほとんど姿を消している。
2021年、アニワ湾とテルペニア湾でカラフトマス操業に対する禁止措置がとられ、南東部と北東部沿岸でも厳しい規制が導入された。
加えて、近年、シロザケの漁獲量も減り始めている。
サハリン島にはサケマス孵化場が49施設あり、そのすべてが南部地域に位置している(報告担当者 原口聖二:南部地域に集中しているのは、主に日本統治時代の施設、その後の漁業協力のノウハウを利用しているためと推察する。)が、カラフトマスの主な漁場は北部に移って、その大部分が野生魚となり、一方のシロザケは、ほぼ全量、増殖事業に依存している現状の中、ロシア漁業庁、サハリン州当局の支援体制、費用対効果の総合的な評価と対策が不足していると地元環境保護団体は指摘している。
奇数年の2017年、クリール諸島を含めずサハリン島だけで、ロシアのカラフトマスの年間漁獲量の約50%を生産したが、近年の貢献は2%-3%までに低下している。

2022年02月16日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[ロシア科学研究機関 2022年太平洋サケマス操業 過去12年間で最低と予想]
全ロシア海洋漁業研究所ヴニロは、今年2022年漁期の極東地方における太平洋サケマス操業の漁獲勧告量を、過去12年間で最低の26万4,000トンと、暫定予想として発表した。
地域別では、カムチャツカ地方13万7,000トン、北海道に隣接するサハリン州8万7,000トン、ハバロフスク地方3万トン等となっている。
なお、魚種別の漁獲勧告量は明らかになっていない。

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ロシア スケトウダラ漁業 すり身生産の拡大へ  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2022-02-18 12:40:05 | 日記

 

2022年02月18日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア スケトウダラ漁業 すり身生産の拡大へ]

昨年2021年、ロシアは、スケトウダラの冷凍すり身を洋上と陸上において8,400トン生産した。

この内、2,400トンはスーパートロールの船内で、また、残りの6,000トンは、色丹島クラバザヴォドスク(穴澗)にある”ギドロストロイ”(Гидрострой)社系列の“クラバザヴォドスク”(Крабозаводск)工場で生産された。

世界のすり身の生産量は85万トンで市場規模は26億ドル相当と見積もられており、更なる需要の拡大が予想されている。

ロシア業界は、今後5年間で同国のすり身の生産量が5万5,000トンに達する可能性があると評価している。

一方、この4年間、冷凍すり身を使用するロシアのカニカマ等練り物メーカは、2万トン、5,000万-5,500万ドル相当を輸入しており、ロシアの冷凍すり身生産は、輸出向けばかりでなく、これら原料を国産に置換する能力をもつことになる。

これ以前にもクリール諸島などでは、日本の技術を使って冷凍すり身を生産する試みがあったが、大きな成功はなかった。

しかし、テクノロジーは絶えず改善され、近代化されており、ロシアの冷凍すり身の生産は拡大に向かうことになる。

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カムチャツカ地方 赤潮調査結果を発表

2022-02-18 01:04:47 | 日記

 

2022年02月17日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[カムチャツカ地方 赤潮調査結果を発表]

2020年秋、ロシア・カムチャツカ半島太平洋側(東カムチャツカ)沿岸で発生した赤潮の総合的な調査結果が発表された。

ロシア水産業界紙(WEB)が伝えた。

2020年9月-10月、カムチャツカ半島南東部アバチャ湾(52°50′N)で赤潮が発生し、水棲生物が大量死した。

今般、カムチャツカ地方の環境安全プログラムの枠組みでこの原因調査が行われたと同地方広報が発表した。

このプログラムは、モスクワのロシア科学アカデミーと極東地方の研究機関の参加を受け、極東連邦管区海洋研究所が実施している。

赤潮の原因は、微細藻類の渦鞭毛藻が同時に大量発生したためで、カムチャツカ地方天然資源環境部長によると、当時、1リットルあたり70万個体に達していた。

微細藻類が集中的に増殖する段階を過ぎると、栄養不足が刺激となって、生物に有害な影響を与える代謝物が生成される。

栄養塩類が海洋環境に与えた影響は、気象条件、水温、酸素飽和度等の変化が引き金となった可能性が最も高い。

太平洋に面した隣国、日本でも2021年秋に同じような現象が起きている。

北海道東部の釧路地区の漁業協同組合では、10月1日までに9割以上のウニが死んだと報告された。

なお、カムチャツカ半島南東部と南西部の沿岸では、水棲生物の状況が徐々に回復していることが記録されている。

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米国アラスカ選出上院議員 ロシア産水産物輸入禁止法案を提出

2022-02-17 23:36:39 | 日記

 

2022年02月16日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[米国アラスカ選出上院議員 ロシア産水産物輸入禁止法案を提出]

米国アラスカ選出上院議員リサ・マコウスキー(Lisa Murkowski)とダン・サリヴァン(Dan Sullivan)は、2022年2月9日、ロシアからの水産物輸入を禁止するための法案、“米ロ水産物相互主義法”S.3614を提出した。

この法案は、米国とその同盟国が、2014年にクリミア半島を併合したことに対して一連の制裁措置を講じた後に施行された、ロシアによる米国産水産物製品の禁輸措置に対抗することを目的としている。

ダン・サリヴァンは声明の中で、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性を取り巻く現状に鑑み、両国間の“容認できない貿易不均衡”を是正する機会としてとらえていると言及、ロシア大統領プーチンが米国漁業者を犠牲にして莫大な利益を得ていると加えた。

米国のロシア産水産物輸入は2013年と比較し173%に増加している。

ダン・サリヴァンは、ロシアが大統領バラク・オバマ時代、米国からの食品の禁輸措置を課し、この分野においてはドナルド・トランプ政権の行動も弱いものだったと指摘していた。

また、リサ・マコウスキー(Lisa Murkowski)も、不均衡が長期にわたっており、米国漁業者を傷つけていて、誰もがこの問題に取り組む必要があると認識しており、受け入れられる状態ではないと言及、外交交渉の議題にのせることを求めると公約していた。

 

S. 3614 (IS) - United States-Russian Federation Seafood Reciprocity Act of 2022

Category Bills and Statutes

Collection Congressional Bills

SuDoc Class Number Y 1.6: Y 1.4/1:

Congress Number 117th Congress

Congress Session 2nd Session

Last Action Date Listed February 9, 2022

Action Mr. Sullivan (for himself and Ms. Murkowski) introduced the following bill; which was read twice and referred to the Committee on Finance

Bill Number S. 3614

Bill Version Introduced in Senate (IS)

Short Title United States-Russian Federation Seafood Reciprocity Act of 2022

Full Title To prohibit the importation of seafood and seafood products from the Russian Federation, and for other purposes.

Sponsors Dan Sullivan (AK)

Cosponsors Lisa Murkowski (AK)

Committees Committee on Finance (Standing)

 

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道機船連の学給製品21年供給最多スケソウ、ホッケなど 7割増152万食 みなと新聞

2022-02-14 19:20:54 | 日記

 

道機船連の学給製品21年供給最多スケソウ、ホッケなど 7割増152万食

2022年02月14日 18時20分 配信  みなと新聞

【札幌】北海道機船漁業協同組合連合会(風無成一会長)は、道内沖底船の漁獲物のスケソウダラやホッケなどを原料に使用した学校給食向け製品の2021年総供給数が152万250食(前年比68%増)と過去最多を更新した。
新型コロナウイルス拡散防止対策による水産物の流通の目詰まりを解消するために北海道が用意した「道産水産物学校給食提供推進事業」の枠組みでの提供44万8000食が含まれているが、この分を差し引いても107万2250食で過去最多だった。製品は「釧路産鱈フライ」「釧路産鱈ザンギ」「日本海産ホッケフライ」など5~6品あり、「釧路産鱈フライ」「釧路産鱈ザンギ」「日本海産ホッケフライ」の3品で総供給数の約8割を占めた。
道機船連は、所属沖底船の主力漁獲物のスケソウ、ホッケの付加価値を高め、魚価を安定させるため、04年からフライ製品の開発・販売に着手し、08年以降、道内をはじめ、関東以北の小中学校給食向けに本格的に提案・供給してきた。生産者団体ならではの強みを生かし、道内の沖底漁業者、加工業者と共同でフードチェーンを構築し、高い在庫回転率を実現。「鮮度を感じるフライ製品として評価を得ている」(原口聖二常務)
19年に総供給数が100万食を突破したものの、20年にコロナ禍の影響で全道の小中学校の全校休校が頻発したことから、総供給数は90万6900食に落ち込んでいた。原口常務は「ライバルは導入が減って撤退したが、当会は粘り強く継続したため、昨年の成果につながったのだろう」と分析する。
道機船連では引き続き安定した品質と安全性、ユーザーへのきめ細かい対応により、供給体制の維持・強化に取り組むとしており、「道内の空白マーケットにプロモーションするとともに、鈍化した道外への提案も再強化していきたい」と原口常務。また、新たに開発したスケソウハンバーグの提案も進める。

 

 

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2021年 ロシアのスケトウダラ漁業製品の仕向け情報の整理と仮説“ 2022年プレヴューにむけて” 原口聖二

2022-02-14 15:51:41 | 日記

2022年02月14日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[2021年 ロシアのスケトウダラ漁業製品の仕向け情報の整理と仮説“2022年プレヴューにむけて”]

今年2022年のロシア極東海域全体のスケトウダラのTAC設定は、192万7,000トンで前年2021年比3.5%の微減となっている。

一方の米国のスケトウダラ操業の主漁場、東ベーリング海のTAC設定は約110万トン、前年2021年より19%減で設定された。

これは、世界のスケトウダラのフィレ市場への供給体制に確実に変化を与えると予想される。

世界のスケトウダラのフィレの市場規模は45万トン-50万トンと見積もられている。

新型コロナウイルスが発生する以前、中国の陸上再加工はこの量の半分、26万トンを供給していた。

製品は主にロシア産洋上H&G(ドレス)を原料としたダブル・フローズンで、これらは確かに減産傾向にあるが、昨年、2021年、当該原料製品の韓国を経由した中国向け輸出が大幅に拡大している。

一方、現在、ロシア、韓国、そして、中国の貿易統計において、輸出入にかかる当該取扱いが“まちまち”であり、製品供給の流れを把握することは、極めて複雑な作業となっている。

今年2022年のプレヴューのため、昨年2021年のロシアのスケトウダラ漁業製品にかかる断片的情報をある程度整理して、仮説をたてておくこととする。

 

“2021年 ロシアのスケトウダラ漁業製品の仕向け情報の整理と仮説” 原口聖二

(断片的情報の整理等)

昨年2021年、ロシアのスケトウダラの漁獲量は167万トン(原魚ベース)だった。

この原魚からドレス(H&G)54万トン、フィレ14万トンを含むミンス、すり身等、高次加工製品計18万トン、韓国市場仕立てラウンド(W/R)20万トン程度(過去からの市場需要と操業形態からの仮説)が生産された。

中国税関当局のデータによると、2021年のロシアからの冷凍スケトウダラ製品の輸入量は38万トン(新型コロナウイルス発生以前約60万トン)となっている。

ロシア漁業庁はH&Gについて、2021年、韓国を経由し中国に13万トン供給したとしており、一方、中国当局は同年、韓国からの輸入がゼロと発表していることから、当該経由数量が含まれていると推察される。

また、2021年、韓国へ供給されたロシア産のスケトウダラ製品は49万トンとされており、韓国の当該製品の輸入量は26万トンとなっている。

(仮説)

①2021年のロシア産スケトウダラH&G供給 生産量54万トン 

韓国経由13万トンを含めた中国輸入量38万トン 韓国輸入量5万トン程度 

その他ロシア国内市場外と保税在庫10万トン程度

②2021年のロシア産スケトウダラW/R供給 生産量20万トン

  韓国輸入量20万トン(韓国市場向け特化仕立/合弁操業・輸入関税免税)

③2021年のロシア産スケトウダラフィレ供給 生産量15万トン弱

  主にEU向け輸出 その他国内市場外

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