男澤惠一・家系と先祖のBLOG

「先祖を知れば未来が見える」著者、日本家系調査会の男澤惠一が読者様の幸福を願って書いております。

歴史における檀家制度の光と影

2012年07月20日 | 家系鑑定とアドバイスなど
家系調査をしていて宗門人別改帳が出てくると調査に深みが出てきます。

宗門人別改帳は現代で言えば戸籍と国勢調査を合わせたようなものです。

これの成り立ちはキリスト教禁止の一環として、幕府の命令から寛永12年(1635年)、寺請制度が全国的に施行されるようになりました。

寺請制度とは檀家制度のことです。

そして寛文11年(1671年)に宗門人別改帳が法整備され、これ以降、武士・町民・農民など階級問わず民衆は原則として特定の仏教寺院に属することが義務となり、その情報は全て寺院に把握されました。

これらが制度化されたことは、我々、家系調査に携わる者にとっては有り難い資料となのですが、仏教は幕府体制に取り込まれることとなり、やがて寺院は汚職の温床となって僧侶が世俗化し信仰も腐っていった者も少なくなかったと思われます。

お寺は江戸幕府体制保持のために利用されたのですが、保護されるとどんな組織も腐っていきます。

お寺は修行する場から管理者の立場に変わって行きます。

このような仏教に対する批判の中から、明治時代になると神道国教化運動などによって神道優位の風潮が起こり、やがて廃仏毀釈運動へと繋がって行った流れがあるのです。

日本家系調査会
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