当時、私は一端の映画青年ぶっていましたから
新京極の映画館でいろんな映画を見ていました
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「陽のあたる場所」はモンゴメリー・クリフト、
エリザベス・ティラー、シェリー・ウィンタース
富裕層のシーンをハイキーで、庶民層場面はローキーに
描写されていたのが印象に残っています
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フレデリック・マーチ主演の「セールスマンの死」や
イギリス映画「ハムレット」はローレンス・オリヴィエの
ハムレットに、ジーン・シモンズのオフェリアで重厚な
画面で感動しました
私は撮影所の帰りに新京極の映画館へよく通いました
新京極の映画館は夜の9時過ぎに終わりますから
あちこちの映画館からどっと観客かはき出されます
新京極の通りはたちまち人で一杯になりました
映画館、SY京映で「クレオパトラ」を見ました
主演は、当時話題のエリザベス・ティラーと
リチャード・バートンでした。
ストーリーが少し難解な作品でした
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映画が終わって、新京極を歩いていると、前を歩いていた
親子連れの女の子が父親に「この映画はよくわからなかった…」と
父親は「お父さんにも、わからなかったから、いいよ…」と
云うのが聞こえてきました。微笑ましい親子でした。