月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

教養のない人間への道

2015-02-23 | 
この2年ほど、ありがたいことに急激に仕事がまわり出したが、結婚するまでの仕事量と比べたらまだまだ少ない。
冷静に分析してみると、今の1.5倍は働いていた。
なのに、時間がない。忙しく感じる。
それはなぜかと考えてみると、「酒」のせいで無駄な時間を過ごしているからなのだった。

先週、数ヶ月ぶりに1日だけ禁酒をしてみた。
それでわかった。
ああ、酒を飲まないと、夜の時間がこんなに長いんだ!と気づいたのだ。

夜7時頃から酒を飲みだし、そのまま夜中まで何をするでもなく、テレビ見たり漫画読んだり、うたた寝したり、ネットしたり・・・
そうやってムダに時間を過ごしていることが結構ある。
それで何もできずに終わり、翌朝慌てて「時間がない!」と叫んでいるのだ。

時間はあった!
ムダにしただけ!

こんな生活をしていて「忙しい」も何もあったもんじゃない。
このアル中生活のために、仕事にしわよせが来ているだけなのに、周りから「忙しそう」と言われると、本当に自分が情けなくなる。
世の中には「本当に忙しい人」がたくさんいるのに。

1日酒を飲まないと、あー、こんなにたくさんのことができるんだなぁと気づく。
明日から飲まないでおこうと決意する。
そして、翌日の晩にはもう酒に手が伸び、飲みながら漫画読んで、ホットカーペットでうたた寝して終わり。

ふぅ。
文化的生活からはほど遠い。
酒さえ飲まなければ、今の1.5倍働けるのに!と思う。
「働く」というのは、仕事という意味だけでなく、例えば家事をもっとちゃんとするとか、自分の趣味にあてるとか、勉強するとかも含めて。

結構、マジで、何とかしないといけないなぁと感じている。
せめて週の半分くらい、お酒を飲まない夜を作らなければ。
毎日の時間が本当にもったいない!
こうやって、教養のない人間へと向かっていくのか。


良いものをちょっとだけ持つ生活

2015-02-21 | 生活
仕事の資料があふれ出し、収納する場所がなくなっていたので、チェストを購入した。

これ↓


アクタスで探していて、真っ先に目に付いた。形、色、大きさなどすべてが理想的!

うちの家具は全部「明るいブラウン」だ。
でもこの色が意外になくて、ほとんどがもっと白いかこげ茶色か。
このチェストもまだ少し暗いけど、それでも違和感がないくらいの色で、まずそれが気に入った。

脚もかわいいし、大きさもぴったり。
材質もよく、無垢材(マホガニー)だ。

ちょっと高かったが、家具は一生ものだから、思い切って購入。
結果的によかったと思う。

家具が届くと、夫も「めっちゃいいやん!」と褒めてくれた。
やっぱりいいものは、いい。

あまり多くのものは必要ないしね。
これからは特に、「気に入った良いものをちょっとだけ」持つようにしたい。
そんな生活に憧れる。

しかし、せっかく買ったのに、まだ何も整理ができていない。
ちょっと時間をかけて断捨離して、余計なものを処分してしまいたいなと思っているのだ。

上にも何か飾れるし、いろいろ考えよう。

自分の家具を買ったなんて、仕事の机以来だから、15年ぶりくらい。
たまに部屋に新しいものが来ると、テンション上がるなぁ。



良い仲間と仕事ができる喜び

2015-02-20 | 仕事
京都の某酒蔵へ取材。
これは酒蔵ならではだが、朝7時半~スタート。早い~!

京都駅で発行元窓口のE氏、カメラマンのMさんと合流した。
既に気心知れたメンバーであり、リラックスできるのがいい。

蔵に着くと、社長がお出迎え。
早速、釜場へ行けば、既に米を蒸す湯気がもうもうと立ち上っている。

寒い朝、キンと冷えた空気の中を白い湯気が立ち上る風景が好きだ。
神聖で気持ちが引き締まる。
その反面、ほうっと夢見心地になるほどうっとりする。

ただ、造りの最中、蔵の中での取材は1つ大変なことがある。
それは機械音が大きくて、話が聞き取りにくいということ。
今はどこもいろんな機械を使っているので、意外にうるさいのだ。
これも酒蔵を取材するようになって初めて知ったこと。

こちらは「にごり酒」のパイオニア。
なかなか興味深い話を聞けた。
社長も紳士的な人で、350年以上続く蔵元さんだけあって「育ちの良さ」のようなものを感じる。
関西弁でいやらしく言えば「ええとこの子」ってこういうことなんだろうなぁと。(いい意味で)
教育では身につけられないような、生まれ持っての品の良さみたいなのがあるのだ。

一通り酒蔵での取材を終えて、その後は着座でのインタビューと撮影。
合計およそ4時間の取材。
いつも酒蔵取材は疲労する。
でも何とかいいものが書けそうな予感。

午後からは酒蔵さんおすすめの飲食店取材も入っていたので、取材班3人でお昼ご飯を食べに行った。
車の中でMさんに「マクドって行ったことあるんですか?」と聞かれた。
私がいつも食にワガママなので、メンバーはみんな私のことを「どんな贅沢な食生活してるねん?」と思っているので、こういう質問が出て来る。
そして、私が嫌がるのを知っていて、「吉野家にしよか」とか「王将ありますよ」「ラーメンはどう?」と言ってくる。
もうこのやりとりはお決まりになってしまった。

別に牛丼でもラーメンでもいいのだが(本当はイマイチだけど)、私は「落ち着いて」ご飯が食べたいのだ。
カウンターで並んで座って、エサのように食事をかきこんで終わるのがイヤなだけ。
それを説明してもあまり理解してもらえず、結局「食にワガママな人」のようになってしまっているのだが・・・。

また、車なので駐車場付きの店となると限られてくる。
そんな美味しいものにありつける可能性は少なく、だいたいこのメンバーではファミレスに落ち着く。
それでも私にすれば、テーブルで少ししゃべりながら食べられるだけでもマシなわけだ。

今回も例に漏れず、車から見える店をことごとく私が却下していると、いよいよE氏が「エサをくれ!」と騒ぎ出した。
仕方なく、目の前に現れた「びっくりドンキー」へ。
あはは・・・懐かしい。
学生時代以来じゃなかろうか、びっくりドンキー。
逆に緊張した。

で、おろしハンバーグのランチセットを注文。
普段、ハンバーグを食べないので、それもまたいいかなーと思う。なんとなくワクワクする。

次の取材まで時間がたっぷりあったのもよかった。1時間くらいゆっくり食べられた。
いつもみんな5分か10分くらいでかきこんで、食べた人から店を出るということもあり(何、このシステム!)、いつも1人で店に取り残されるのが嫌だったのだが、今回は「時間ありますよね?ゆっくり食べていい?」と聞いたら「いいよ」とお許しが出た。
さらに、E氏が「コーヒー飲んでいいですか?」と聞いてきたので、「私も~!」と便乗。
あー、うれしい。
酒蔵取材で、こんなゆっくりランチしてコーヒーまで飲めるなんて、なかなかないのだ。(いつも時間がない)

コーヒー飲みながら、先ほどの取材の内容を復習していった。
こういうのもいい。
自分1人で抱えて帰ると不安になるけれど、終わってすぐにみんなで復習できたので既に構成ができた。疑問点も解消されている。

午後からの飲食店取材もよかった。
昔一度行ったことのある京都のお店で、その時はコスパがあまりよくないなーと思って、リピートしなかったのだが、また行ってみようという気持ちになった。
それくらい、日本酒に対して熱い気持ちを持った店主だったのだ。
話も楽しく、ずっと笑いが絶えず、30分くらいで終わるはずが1時間以上話し込んでしまった。

烏丸で車を降ろしてもらい、皆と別れて家路に着く。
いつもいつも、取材の後は「感謝」しかない。
一緒に仕事を始めてまだ1年ちょっと。
だけど、皆が自分の仕事をきちんとやってくれて、そのうえで気さくに付き合えるので、本当に仕事がやりやすい。
夫に話すと、「仲いいなぁ」と言われる。
なんだか変な体育会系のノリだけど、その分、団結力があるというか、高校生の文化祭の準備みたいな、そういう雰囲気。
最後の校正をいつも「誰かの家でやる」というのも、他の仕事ではあり得ない(笑)
本当に高校生みたいだ。(その後の飲み会を楽しみにしている)

私ももう少し成長しないといけないなと反省もしつつ、なんとか皆にしがみついて、ついていきたい。
いいものを書かないとなぁ・・・。

可愛い冊子が完成!

2015-02-17 | 仕事
先週、私が制作に関わらせてもらった冊子が完成し、手元に届いた。
この間からしつこく「可愛いのができた!」と書いていたもの。



↑こんなの。

取材・ライティングと1冊丸まる任せてもらったので、愛情もひとしお。

身近なモノがどんなルートで、どんな企業が関わって手元に届くのかということを通して、
「世の中にはこんなオモシロイ仕事があるよ!」
「大阪には小さくてもこんなすごい企業があるよ!」
ということを、就職活動する学生に伝えるということがコンセプト。

例えば、化粧品だったらこんな感じのフローがあって・・・



これは「自転車」だけど、関わっている企業の取材記事があって・・・



さらに小スペースで企業概要だけの紹介もあって・・・



あとは、コラムや座談会、大学の先生のありがたいお話や、適職診断チャートなどのページもあり、なんと66ページ!!
ボリューム満点の力作なのだ。

なんと言ってもかわいい。やっぱり可愛い。
この脱力系のイラストにどれほど癒されるか・・・。
各ページの下に入っている「業界あるある」も楽しい。

就職活動イベントで配布され、学生さんからも大好評!
初版がほとんどなくなって、増刷に入るとか!!

いやー・・・嬉しいなぁ。
こうやってカタチになるのは本当に嬉しい。
ものづくりの醍醐味だ。

イラストを描いてくれたデザイナーさんから、私の力強い文体と脱力系イラストのバランスが良かった、という意味のことを言われて、「やっぱり私の文体って、力強いのか~」と思った。
めちゃくちゃしんどい時期のライティングだったし、もしかしたら気持ちのギスギス感が出てやしないかと、それも気になった。

実質、60ページくらいを他の仕事もやりながら、2週間くらいで書き上げたのだ。
例の、あの別件の「数のプレッシャー」に苦しんでいる最中に取材して、これまた「49社掲載」というちょっとした数のプレッシャーを抱えながらのライティングだった。
やっつけにならないよう、心を込めて、時間もかけて書いたつもりだが、私の心の奥のプレッシャーが「強い文体」になっているのではないかと気になって仕方がない。
デザイナーさんは決して悪い意味ではなく、むしろ良い意味で言ってくれたのだけど。

いろんな想いはあるにしろ、皆が喜んでくれているのならよかった。
来週は、数のプレッシャーに負けた1000社掲載の本が刷り上ってくる。
ページ数も600ページを超えている、超大作だ。
この半年の苦労が、1つ1つカタチになって、喜びになって、返って来る!

選択はいつも苦手

2015-02-17 | 仕事
もう数年、取材・ライティングをさせてもらっている案件を退こうかどうかと考えている。

少し前にもここに書いた。
大手メーカーのWEBコンテンツで、そのメーカーが販売している商品を実際に使用しているお客様(法人)を取材して、その商品の良さを伝える「採用事例」のライティングだ。

このライティングはとても難しい。
例えば、ある商品があって、その商品の開発者などメーカーに取材したコピーなら問題はない。
もしくは「お客様の声」として、その商品を使用するエンドユーザーに取材して書くのも簡単だ。

何が難しいかと言えば、商品をエンドユーザーに勧めている企業を取材しながらも、その商品を開発したメーカーがクライアントだということ。
私はもともと広告畑の人間ではなく、極端に言えば報道寄り(真実を伝えるという意味で)なので、取材対象者の思いをどうしても書きたくなってしまう。
でも、取材対象者の思いなどは全く無視し、その向こうにいるクライアント(メーカー)の宣伝文句を書かなければならない。
それも、取材対象者に語らせるインタビュー形式なので、私はどうしても「ウソ」を書いているような気持ちになってしまう。

もちろん「ウソ」ではない。
掲載は取材対象者のチェック・同意もあるし、何ら問題はない。
本当に個人的な私の気持ちなのだ。

18年も、毎日のように人を取材して、その人の思いをできるだけ正しく、真実を書こうとしてきた私にとって、この全く反対の性質の書き方は難しい。違和感がある。

そのうえ、取材は常に大掛かりで、私、カメラマン、ディレクターの制作スタッフはもちろん、メーカー側の人間が2、3人と、さらに間に入る制作の関連会社のスタッフまで来るから、毎回何事かと思うほど大人数。いつも最低6名はいる。

カメラマンは自分の仕事をしているから別として、その他の人たちは私が取材している間、ずっとそれを見ている。
監視されているようで、なんともやりにくい。
それも、私を除いた全員が、常にその商品に携わっているプロであり、商品の事もよく知っている。
そんな中、表面的にしか商品を知らない私が、これまたその商品を採用・販売しているプロにインタビューするのだ。
全員がその道のプロ。私一人が素人。なのに、私が一番よく知っているかのように、根掘り葉掘り聞かなければならないという・・・。
常に勉強していっても、新しいことが出ていたり、私には知らされていないこともあり、彼らが思う以上の取材はできない。

そんなこんなで、取材もライティングも非常に難しい案件で、いつもやるたびにストレスがたまっていた。
さらに追い討ちをかけるように、制作側のコスト削減。コピー代を2割も減らされた。

もうやめさせてもらおうかなぁと思いながら、半年が過ぎた。
どうしようかなぁと考えている。
やめることを「惜しい」とは思わない。
ただ、「そんなのでいいのか、私?!」と思うのだ。

今、仕事が他になければどうだろう。安くてもしんどくても難しくてもやるんじゃないのか?
ちょっと他に仕事があるからって、しんどいものを切ってもいいのか?
そもそも、あんたは仕事を選べる立場なのか?

難しい。選択を間違えそうで怖い。
ああ、私はいつも選択が苦手だ。正しいほうを選べない。だから、「選択しないこと」を選ぼうとする。
でも、それも選択か・・・。(禅問答みたいになってきた)

貫くことと手離すこと。
今の自分にどちらが必要なことなのか、未来の自分にとって良いことなのか。

苦労は買ってでもしろとか、
迷った時は険しいほうの道を行けとか、
いろんな名言も頭に浮かぶ。

そもそも私は何が書きたいんだっけ?
そこか?
そこに答えはあるのか?

これは逃げになるのか、選択なのか。
いろんなことを考える。
でも、もう4年くらい悩みながら続けた仕事だ。
半年やそこらで逃げたわけじゃない。
もう切り離しても、逃げにはならないだろうか。
悩んで努力して、歩み寄って、それでも乗り越えられなかったのだからと、終わらせて良いものなのだろうか。

誰かが答えを出してくれるわけでなし。
自分で考えて答えを出さないといけないのよね・・・やっぱり。