いろんな人から「仕事終わった?」と聞かれる。
終わった。
26日に終わった。
25日が締め切りで、朝6時から23時までぶっ続けで書き続け、何度も推敲し、もう目から血が出るかと思った。
モーツァルトが繰り返し仕事部屋に流れていた。
編集長に送るとすぐ返信があり、特に直しもなく、一発OK。
「締切ギリギリセーフでしたね」とも言ってくれた。
それだけ確認すると、お風呂も入らずそのまま倒れ込むように眠ってしまった。
精根尽きる、とはこのことか。
翌朝、送った原稿を読み直した。
完璧で直すところなんて1つもない。だけど、何一つ心に響くものも、私らしい視点も何もなかった。
「ただ事実をうまくまとめた」原稿。
埃だらけの階段を上り、散らかった仕事部屋に戻ると、なんだか涙が出てきた。
クリスマスイブもチキンを焼いたくらいでたいしたことを夫にしてあげられず、部屋も汚い、食事はパンをかじって、お風呂も入らずボロボロになって。
ここまでして、ここまでいろんなものを犠牲にして、あれだけ集中して時間をかけて書いて、それで書けるのはこんなものなんだと思うと、自分が情けなくて仕方がなかった。
ただあるのは敗北感だけ。
1%の「にんまり」もなかった。
メディアにたくさん出ていて、情報の多いネタ満載の酒蔵さんだから、絶対自分にしか書けないような記事を書くんだと意気込んでいたのに、なんだこれは・・・。
ちょっと書ける人ならだれでも書ける。何の想いもない。
お風呂を沸かして入りながら、また泣けて泣けて仕方がなかった。
どうしてこんなに一生懸命やっているのにいいものが書けないんだろう・・・。
敗北感は、自分に対する敗北感だ。
もう少しやれると思っていた自分はいなかった。悔しくて悔しくて仕方がなかった。
もっと何か書きようはなかったのか・・・そう思い、自分の文章を思い起こしてみたら、突然降ってきた。
あ、そうか、あれを書くんじゃなくて、こうまとめたらよかったんだ。テーマはこれだ。
文章が頭の中を流れ始めて、もしかしたら書けるかも、と思った。
お風呂から出るとすぐに、I山氏と編集長とデザイナーさんにメール。
締切すぎてしまうことになるし、年末でみんな忙しいし、1日でも早く先方確認も進めないといけないのはよくわかっているけれど、どうしても書き直したい。1日だけ時間をください、と。
I山氏から「好きなようにやっていい」と返信。
デザイナーさんも編集長も1日だけ待ってくれるという。
急に元気になって、机に向かったら、もうモーツァルトは必要なかった。
本当に集中するときというのは、どんな音も必要ないのだと改めて知った。
そこから10時間。
またもや締切ギリギリの23時半に編集長へ送ると、数分で返信。ずっと待っていてくれたのだと思い、胸が熱くなる。
「キレが出ましたね。これでまわします」と。
今度は何度読み直しても、自分らしいものが書けたと思えた。
結局、人の評価なんてどうでもいいのだ。でも、自分が満足できないものを世の中に出すわけにはいかない。
書き直してよかった、それを許してもらえてよかったと心から思った。
翌日の夕方にはデザインも上がってきて、このチームの底力のようなものを感じた。
1月新年号の巻頭を飾るこの記事。
先方確認はまだだが、あとは気に入っていただけるように祈るのみ。
この蔵元さんの「酒蔵の仕事は楽しいんだよ」という想いと、同じ想いで働く人たちといいお酒を造りたいという高い理想。そして、その実現のために奮闘してきた10年と、業界の未来を良くしたいという信念を書きたかった。
たった3500字の中にそれを収めるのは本当に難しいけれど、10分の1でも伝わればうれしい。
そんなアツい、激闘の2日間を終え、今は忘年会ラッシュ。
昨日は帰省中のkenji氏と梅田ランチからの、京都でライター友達3人と忘年会。
まだ29、30日と忘年会は続く。
まだ少し修正のやりとりなどは残っているが、今日はひとまず仕事納め。
驚くことに、今年は年賀状も投函済み!!
今日、明日と大掃除をして、30日は買いだしに行って、31日はお正月の準備をして、大晦日は夕方くらいからお酒でも飲みながらゆっくりするのだ。
ついに!その時が来た!
長年、こんな年末年始を夢見ながら、実現できていなかったが、ついに!
終わった。
26日に終わった。
25日が締め切りで、朝6時から23時までぶっ続けで書き続け、何度も推敲し、もう目から血が出るかと思った。
モーツァルトが繰り返し仕事部屋に流れていた。
編集長に送るとすぐ返信があり、特に直しもなく、一発OK。
「締切ギリギリセーフでしたね」とも言ってくれた。
それだけ確認すると、お風呂も入らずそのまま倒れ込むように眠ってしまった。
精根尽きる、とはこのことか。
翌朝、送った原稿を読み直した。
完璧で直すところなんて1つもない。だけど、何一つ心に響くものも、私らしい視点も何もなかった。
「ただ事実をうまくまとめた」原稿。
埃だらけの階段を上り、散らかった仕事部屋に戻ると、なんだか涙が出てきた。
クリスマスイブもチキンを焼いたくらいでたいしたことを夫にしてあげられず、部屋も汚い、食事はパンをかじって、お風呂も入らずボロボロになって。
ここまでして、ここまでいろんなものを犠牲にして、あれだけ集中して時間をかけて書いて、それで書けるのはこんなものなんだと思うと、自分が情けなくて仕方がなかった。
ただあるのは敗北感だけ。
1%の「にんまり」もなかった。
メディアにたくさん出ていて、情報の多いネタ満載の酒蔵さんだから、絶対自分にしか書けないような記事を書くんだと意気込んでいたのに、なんだこれは・・・。
ちょっと書ける人ならだれでも書ける。何の想いもない。
お風呂を沸かして入りながら、また泣けて泣けて仕方がなかった。
どうしてこんなに一生懸命やっているのにいいものが書けないんだろう・・・。
敗北感は、自分に対する敗北感だ。
もう少しやれると思っていた自分はいなかった。悔しくて悔しくて仕方がなかった。
もっと何か書きようはなかったのか・・・そう思い、自分の文章を思い起こしてみたら、突然降ってきた。
あ、そうか、あれを書くんじゃなくて、こうまとめたらよかったんだ。テーマはこれだ。
文章が頭の中を流れ始めて、もしかしたら書けるかも、と思った。
お風呂から出るとすぐに、I山氏と編集長とデザイナーさんにメール。
締切すぎてしまうことになるし、年末でみんな忙しいし、1日でも早く先方確認も進めないといけないのはよくわかっているけれど、どうしても書き直したい。1日だけ時間をください、と。
I山氏から「好きなようにやっていい」と返信。
デザイナーさんも編集長も1日だけ待ってくれるという。
急に元気になって、机に向かったら、もうモーツァルトは必要なかった。
本当に集中するときというのは、どんな音も必要ないのだと改めて知った。
そこから10時間。
またもや締切ギリギリの23時半に編集長へ送ると、数分で返信。ずっと待っていてくれたのだと思い、胸が熱くなる。
「キレが出ましたね。これでまわします」と。
今度は何度読み直しても、自分らしいものが書けたと思えた。
結局、人の評価なんてどうでもいいのだ。でも、自分が満足できないものを世の中に出すわけにはいかない。
書き直してよかった、それを許してもらえてよかったと心から思った。
翌日の夕方にはデザインも上がってきて、このチームの底力のようなものを感じた。
1月新年号の巻頭を飾るこの記事。
先方確認はまだだが、あとは気に入っていただけるように祈るのみ。
この蔵元さんの「酒蔵の仕事は楽しいんだよ」という想いと、同じ想いで働く人たちといいお酒を造りたいという高い理想。そして、その実現のために奮闘してきた10年と、業界の未来を良くしたいという信念を書きたかった。
たった3500字の中にそれを収めるのは本当に難しいけれど、10分の1でも伝わればうれしい。
そんなアツい、激闘の2日間を終え、今は忘年会ラッシュ。
昨日は帰省中のkenji氏と梅田ランチからの、京都でライター友達3人と忘年会。
まだ29、30日と忘年会は続く。
まだ少し修正のやりとりなどは残っているが、今日はひとまず仕事納め。
驚くことに、今年は年賀状も投函済み!!
今日、明日と大掃除をして、30日は買いだしに行って、31日はお正月の準備をして、大晦日は夕方くらいからお酒でも飲みながらゆっくりするのだ。
ついに!その時が来た!
長年、こんな年末年始を夢見ながら、実現できていなかったが、ついに!