月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

自分らしく、でも貪欲に。

2017-10-23 | 想い
ようやく青空が見えてホッとした。
人はやはり太陽の光を浴びなければ元気が出ないと思う。

先週は空模様と同じように、どんよりとした気持ちで過ごしていた。
久しぶりに感じた、漠然とした不安、淋しさ、孤独感。
完全に情緒不安定になっていた。この感じ、久しぶりだなぁと、変に客観的に味わっていた。

なんとかこの怠惰な生活から抜け出すために、「平日一人でお酒を飲むこと」を止めた。
また口だけと言われると嫌なので、先に行動してから書こうと思い、先週実行した。
月曜から木曜まで一滴も飲まず、金曜の夜遅くに夫が帰宅してから少しだけ日本酒を飲んだ。

前から思っていたことだが、酒を飲まないと夜が長い。
いろんなことができる。
これを続けられたら、今の1.5倍仕事ができるなぁと思ったし、これまでの酒に支配された生活がいかに無駄だったかを思い知らされた。
4日以上連続で飲まないでいられる自分に安心もした。(アル中じゃないかと疑っていたのだ)

今ならまだ引き返せる。
空いた時間を使い、重点箇所を決めて、少しずつ家の片付けや掃除も進めている。
これから私は変わるのだ。

仕事もシーズン突入。
明日から3泊4日で茨城と新潟に出張取材。
来週は岐阜だ。
酒造りシーズンはこんな生活が春まで続く。
ハードで緊張感があって、精神も体力もどんどん削られていく。
その一方で、いろんな蔵を見られるうれしさと、書く喜びも味わえる。

この間から悶々と悩んでいた私に、今日、Y編集長が「あなたらしく進化すればいい」というメールを送ってくれた。
「あなたの伝える、伝わる力は、やはり抜きんでていますよ。らしさに自信をもって、でも貪欲に」と。
いつも私が闇の中で動けなくなっていると、道を照らしてくれる人。

貪欲さを忘れることなく、それでも自分らしく、進化していこうと決めた。

宵越しの体力は持たない

2017-10-14 | ライブ
「年をとると、新しいことが億劫になる」と聞いた。
確かにそうだなと思う。
いつものこと、知っていること、馴染みのある人や場所は安心するけれど、それ以外のことが「少し億劫」だ。
まだ「少し」だけで、本当に動きたくないわけではないし、ましてや動かないわけでもない。
でも自分の中で、「刺激を求める気持ち」や「新しいものへの挑戦心」などは確かに薄れていると感じる。好奇心も確実に弱まっている。

また、とにかくだらしなくなった。
若いときから自分が守ってきたようなことができなくなった。
例えば部屋が汚くなるとか、そういうことなのだが。

仕事も遅い。とにかく遅い。
人の話が理解できない。すぐ忘れる。言葉が出ない。

ああ、これが「老い」かと思う。失望する。
ただ、40歳を超えた友人に会うと、必ずみんな同じようなことを言うので「自分だけじゃないんだ」とわずかな安心感はある。

でも、やっぱり嫌だな、そういう「一般的な老い」を感じながら、本当に老いていくのは。
そう思う出来事がこの間あった。
久しぶりに泉谷しげるのライブに行ったのだ。

最初に泉谷しげるの音楽を知ったのは高校のときだった。
親友のもんちゃんが「いいから聴いてみて」とテープを貸してくれて、本も読ませてくれた。
一度で好きになり、それからどんどんはまっていった。
その頃の泉谷はフォークではなくロック。それもLoserというバンドを従えていて、それがまた中井戸麗市(RCサクセションのギタリスト)や村上“ポン太”秀一をドラマーに迎えるなど、とにかくすごい面々のバンドだった。これが好きにならないわけがない。

久しぶりのライブ。夫と行った。それも京都の老舗ライブハウス「磔磔(たくたく)」へ。
前から2列目のど真ん中の席だった。


今回はバンドでなく1人だったので、泉谷ってギターうまいんやなと思うようなライブで、最高だった。
相変わらずの泉谷節のトークもよかった。

そして、曲が終わるごとに「俺を撮れ!」と言う。みんな慌ててスマホを取り出して撮影するのも新鮮だった。
ちゃんとポーズもとってくれる。


「俺はネットとかそういうのはやり方がわからねーからな。お前らが俺を撮ってネットにアップしろ!」と。
みんな笑いながら撮影していた。


笑いもあるけど、音楽やってるときの泉谷はめちゃめちゃカッコよかった。


席があって基本的に座って聴くタイプのライブだったんだけど、最後は総立ちで。
ライブに来ているのは40~60代の人が大半だったと思うが、そんなじじい、ばばあに、泉谷はジャンプしろとか、いろいろ要求して。
それでもきっとこの会場にいる皆が若返ったような気持ちになっただろうなと思った。
若い頃、泉谷のライブで立ちっぱなしで、手を挙げて、ジャンプして。そういうのを思い出したのではないだろうか。(少なくとも私はそうだった)

最後に泉谷が言った言葉が忘れられない。
「俺は宵越しの体力は持たねぇんだ!」

カッコええーと思った。かといって、酒やタバコやらと無茶をしているわけではなく、恥ずかしそうに「健康に気を付けてるんだ」と言っていた。
健康に気を付けて、歌ってギター弾きまくって、皆に力を与えてくれる。
宵越しの体力は持たないくらい、出し切ってくれる。最高だ。

こうも言っていた。
「よくミュージシャンがライブで『今日はみんなから勇気をいただきました。ありがとう!』とか言うやつがいるけど、なんで金払って来てくれているやつから勇気まで取るんだ!それじゃ、総取りじゃねーか!そうじゃないだろう」

みんな笑っていたけど、すごく心に響いたと思う。
それは逆に言えば、俺はお前らにいろんなものを与えるつもりで来たんだ、持って帰れよ!ということだから。
そうは言わないところが泉谷のカッコよさなのだけど。

宵越しの体力は持たず、全部使いきって、ライブに来た人たちにいろんなものを与えて帰っていった。
「全力だ」ということは、どうしたって伝わってきた。
そういう人なのだ。そういう人だから、好きなのだ。そういう人の音楽だから、心に響くのだ。

来年70歳になるとは思えないパワーだった。
46歳の私が老いを感じてどうするんだ?と思った。
まだまだやれるやん、私。
やらなあかんやん。
それは別に何か大きなことをやるということではなくて、もっとちゃんと生きないとあかんということ。
老いに甘えて怠惰を受け入れていてはいけない。
人と会った時に、老いの話をするのもやめようと思った。(少なくとも自分からは)

私も健康に気を付けながら、ここというときは宵越しの体力は持たないように、全力でやろうと思う。
(仕事のときはやっているけど、家のことなどがおろそかなので・・・)

そういうことを感じさせてくれた泉谷に感謝。

日々のつぶやき

2017-10-06 | 想い
「ひよっこだったら」とか言うてる間に放送も終わって10月に突入。
また繁忙期が始まる。

カレンダーも残り少なくなってドキドキする。
1年って本当にあっという間だ。
今年はよく遊んだなぁと思う。あと3ヶ月は頑張って仕事しよう。

あまり政治的なこと、イデオロギー的なことは書きたくないのだけど、今回の選挙に関してはいろいろと思うところがある。
保守でもリベラルでも、とにかく一本筋の通った意思を持ち、それをきちんと貫く政治家のなんと少ないことか。
私は改憲派だけど(原発は反対)、枝野さんはあっぱれだと思うし、立憲民主党はかなり議席を取れるだろうと思う。国民もそんなバカじゃない。
今、ツイッターのフォロワー数がものすごい伸びを見せているのもわかる。(ツイッターとか興味ないけど・・・)

それにしてもひどいのは前原さん・・・。
小池さんも完全に早まった・・・。

いろいろ言いたいことはあるし、この話を始めたら3時間くらいは話せそうだけど、ここでそういうことを書くのはやめておこう。

そういえば、カズオ・イシグロさんがノーベル文学賞を受賞された。
「わたしを離さないで」しか読んだことがないので、特に批評もできる立場ではないけど、とりあえずあの作品は気分が悪かった。
もっといい作品もきっとあるんだろうな。
そして、ノーベル文学賞の時期になると、必ず村上春樹の話が出るが・・・
ハルキストとしては、別にノーベル文学賞なんていらんのちゃう?と思う。賞なんてなくても、ハルキ作品が素晴らしいことは明白な事実だし。
好き嫌いはあるにしても(芸術や文学なんてそんなものだ)。

自分の人生を振り返った時に、村上春樹文学に出会っていなかったら・・・?と考えると、ぞっとする。
自分の感性にぽっかりと穴があいたような、そんな気持ちになる。
それくらい私にとっては大切な文学だ。

さて。
明日からまた2泊3日で岡山へキャンプに行く。
9月の台風で行けなかったキャンプ場へリベンジだ。
ちょうど寒くなってきて、キャンプにぴったりの季節がやってきた。夏のキャンプは暑いし虫が多いしあまり好きじゃない。
やっぱり大人キャンプは少し寒い時期に、焚き火をしながらお酒を飲むのがいい。

そう、焚き火は一期一会。
二度と同じ焚き火には出会えないのだから。