今、有隣堂ルミネ横浜店の文庫本フェアーにブックカバーを出させていただいている。
商品の補充やメンテナンスに時々足を運ぶ。
今日そこで、とても美しい光景を目にした。
文庫本フェアーと少し離れた場所に世界各国の天然石が陳列されていた。
色とりどりに、神秘のひかりを放つ石たち。
そのコーナーの前に、3歳ぐらいの女の子と若いママがいた。
ママは床に膝をつき子供と目線を合わせていた。
「だいじだいじね・・・」
女の子は、一つの石を手にして、少し掲げるようにしてつぶやいた。
「だいじだいじ・・・」
繰り返しつぶやき、母親にも促す。ゆっくりうなずく母親。
小さな掌に納まった、薄桃色の石は、やたら神々しく見えた。
こんな幼い時から「大事なもの」を認識する事が出来る・・・、
それは、値段ではなく自然からの贈り物に対する母娘の敬意でなくて何だろう。
日頃の母親の、子供に接する真摯な態度が想像できた。
私にはその石が、どんな大粒のダイヤより美しいと思えた。
「だいじだいじ」手をかざし、少し頭を下げるようにつぶやく女の子の声が、
今も耳から離れない。
先ず自分の心、体をだじにして、
自分の周りの人をだいじにして、
大切なこと、教わりました。
ありがとう。