早朝は、北東からのウネリが残っていた。
潮の色も、濁りが濃ゆくなった様に、感じられた。
潮自体も、大潮の最終日。
「潮は、動いているのかな」
そんな不安を抱えながら、ポイントに船を走らせる。
案の定、潮の動きが悪い。
まずまずのベイト反応は、有るのだが…。
ポイントを変えながら探るが、アタリが出てこない。
少しずつ、沖合に移動しながら、探って行く。
最初のアタリが来た。
「多分鯵です」
予想通り、まずは真鯵がヒットして来た。
沖合の潮が、少しずつ流れ始めて来た。
「海底付近の潮は、スカスカした感じですね」
下潮は、動いていない様だ。
海底から、可成り上まで、探って行く。
「来た」
ライトジギングの竿が、綺麗に弧を描いている。
上がって来たのは、イサキ。
「ダブル掛けですね。嬉しいですね」
イサキの姿を見て、一気に気持ちが盛り上がってきた。
その盛り上がりに、水を差す獲物が居た。
1メートル位有りそうな、サメがヒットして来た。
あまり、嬉しい獲物ではない。
しかし、サメが居るなら、魚も居る筈と、良い方に考える。
型の良い真鯵が、ポツポツと当たり始めた。
時には、ダブル掛けで上がって来る。
数えてはいないが、20枚は行ったと思う。
キントキダイも、ヒットして来た。
潮の濁りは、最後まで取れなかったが、沖の方には綺麗な潮が流れている様子。
仲間からも「沖は、潮が上っています」と、連絡が来た。
潮が変われば、少しずつ釣果が良くなってくると良いのだが…。