台風12号で海が時化る前の潮は、流れの速さの激変に振り回された。
今しがたまで、0.7ノット前後で流れていた潮が、いきなり4ノットの激流。
40メートル前後の浅場によっても、2ノット以上の激流。
「この潮の変わり様は何なの…」
ジグも300グラムを入れても、着底が取れない。
黒潮の流れが2ノット以上の矢印は、種子島海域にはある。
この流れが、日南アタリに影響しているのだろうか。
流れが速くなった時の潮の色は「うわー、綺麗!」と、言うほどの澄み切ったブルー。
黒潮の本流の速さを示した図にも4ノットなんて書いてない。
水島のアタリで、4ノットの流れが入ってくる。
船のエンジンを止め、潮に乗せると、あっという間に油津沖まで流されてくる。
途中の潮目に入ると、船が渦に巻き込まれたように、クルクル回る。
時には、上潮が1ノット前後で、下潮が2ノット以上の二枚潮も、最近は多い様に感じている
最初は、真下に落ちてた仕掛けが、途中からラインがどんどん出ていき、斜めにはいるようになる。
結局は、2度着底が取れれば良い方と、言った具合になる。
もしかして、上と下の水温の違いがあって、それが流れに影響しているのだろうか。
ラインを立てる為に、船で押すことで、何とか出来る時もある。
しかし、4ノットの速さになると、なかなか思うように行かない。
船が潮に振られて、安定しない。
本流からの枝潮に加速が付いて、沖から入ってくる感じだ。
潮目は、本流の枝が潟に近づいて来たときの、潟の潮を押すことで発生すると思っている。
枝潮が大きく渦を巻くことで、潮流の加速が倍になるのだろうか。
その潮目が入ってくる感覚が、短いのだ。
「ザワザワ」と、潮目が騒ぐ音を聞くことが有るが、その音が大きく感じる。
南から北に向かって流れる上り潮は、以前は、水島アタリで逆波が立つほどの速さを記憶している。
この時の、潮のざわめきと、今の潮目のざわめきは別物に感じる。
以前の潮のざわめきには、魚のヒットすることが多かった。
今の潮目のざわめきは、魚がヒットすることが少ない。
でも、面白いこともある。
潮目の中に、鰯ボールが発生して、鰹やシーラ、ヨコワ等のナブラが立つ。
これに出会うと、面白くて溜まらない。
興奮した気持ちで、釣りが出来る。
そんな楽しみもあるのだが、これは希な事だろう。
流れが速くなるのは、夏の海の特徴の一つかもしれない。
そんなに長い期間、潮が速いこともないだろうと、考えることもある。
台風12号が過ぎて、釣りに出た時は、落ち着いた潮に成っていて欲しい物だ。