宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
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”対話が信頼を生み、信頼が対話を継続させる”=平和外交の力の発揮を期待 (2)

2019年03月11日 | 朝鮮半島情勢

  第2回米朝首脳会談に関して、私は”対話と信頼、信頼と対話”の継続に注目しています。

 3月2日付「しんぶん赤旗」は、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」の第2回米朝首脳会談についての記事(要旨)を掲載しました。 「労働新聞」は次のように報道しています。

 「最高指導者(金正恩氏)とトランプ大統領は、70年余の敵対関係の中で重なった反目と対決の障壁が高く、朝米関係の新しい歴史を開いていく旅程で避けられない難問と曲折があるが、互いに手を固く取って知恵と忍耐を発揮して共に切り抜けていくなら、十分に両国人民の志向と念願に即して朝米関係を画期的に発展させていくことができるとの確信を表明した」

 「朝米最高首脳たちは、2回目となるハノイでの対面が相互に対する尊重と信頼をいっそう厚くし、両国の関係を新たな段階に跳躍させられる重要な契機になったと評価した」

 「最高指導者とトランプ大統領は、朝鮮半島の非核化と朝米関係の画期的発展のために今後も緊密に連携し、ハノイ首脳会談で論議された問題解決のための生産的な対話を引き続きつないでいくことにした」

 韓国の文在寅大統領が4日、同国の国家安全保障会議で2回目の米朝首脳会談について語った内容が、5日付「しんぶん赤旗」で報道されました。

 文氏は次のように語りました。、「これまで米朝両国が対話を通じて成し遂げた成果を確認することができた」。 北朝鮮で核開発の根幹である寧辺核施設の完全廃棄が議論されたことに言及し、「米国が立ちあいのもとで永久廃棄される可能性が視野に入ってきた」

 さらに、「米朝間の非核化交渉が、北朝鮮の実質的な非核化措置と、それに対する米国の相応措置を議論する包括的で、相互的な議論の段階に入ったことを示している。 これも大きな進展だ」

 文氏は、もう一つ過去と違う点がある」として、「合意できなかったにもかかわらず両国が互いに非難しなかった」点や「相互信頼を表明し対話の継続を約束し、合意に向けた意思を明らかにした」こと。 「時間がかかるとしても、今回の会合がより大きな合意に向う過程であるという期待が持てた」と語りました。

 昨年、4月27日の「板門店宣言」が思い起こされます。 同「宣言」の冒頭部分は、次のように述べています。

 「両首脳は、朝鮮半島にもはや戦争はなく、新たな平和の時代が開かれたことを8千万のわが同胞と全世界に厳粛に宣言した」

 「南と北は、南北関係の全面的で画期的な改善と発展を実現することで、途絶えた民族の血脈をつなぎ、共同繁栄と民族統一の未来を速めていくだろう」

 こうした、両国の努力を支援し、連帯する日本の平和外交が求めらているのではないでしょうか。

 


「朝鮮民族が一つになろうと努力」-河野洋平元衆院議長が評価

2018年10月20日 | 朝鮮半島情勢

 「しんぶん赤旗」17日付は、河野洋平元衆院議長の福岡市での講演の一部を次のように報じました。

「北朝鮮が求める朝鮮戦争の終戦宣言については、『1日も早くすることが、悪ことだとは思わない』と指摘。 北朝鮮との対話路線を取る韓国の文在寅大統領に関しても、『朝鮮民族が一つになろうと一生懸命している努力を評価する必要がある』と理解を示しました

 また、同氏は、朝鮮半島の危機、北朝鮮の脅威を最大限に利用して進められている安倍政権の改憲について、次のように主張しました。

 「棚上げし、その時間や政治的労力を財政や年金、医療など切実に国民が心配している問題に振り向けるべきだ」

 河野氏の発言にこれからも注目していきたいと思います。

 「9月平壌共同宣言」から約1カ月が経ちました。 同日付「しんぶん赤旗」は「国際面」で「ソウル=ロイター」電の記事を掲載しました。

 「北朝鮮、韓国、在韓国連軍司令部は16日、板門店共同警備区域(JSA)の非武装化について議論する初の3者協議を開きました。 韓国国防省が同日、明らかにしました」

 「韓国と北朝鮮は、9月に平壌で開いた首脳会談で、JSAの非武装化を進めるために、在韓国連軍司令部とともに3者協議を開くことで合意していました。 在韓国連軍司令部は、在韓米軍と重なり、非武装地帯(DMZ)を監視しています」

 「韓国国防省の声明によると、16日の協議は板門店で、非公開で開かれ、それぞれの大佐級レベルの高官が出席しました。 韓国と北朝鮮は、最初の措置として、今年末までに、軍事境界線から1㌔㍍以内にある11の監視所の撤去を目指します」

 「南北両国は今月、いくつかの小さな地域で地雷撤去作業を開始。 朝鮮戦争(1950~1953年)で行方不明になった兵士の遺骨を発掘する4月開始予定の試験的な計画を進める道筋をつけます」

 「また南北両国は、JSAからあらゆる火器を撤去し、休戦協定に沿って双方が同区域に配備する要員を35人に削減。 南北両国ならびに外国からの観光客はJSAに自由に出入りすることを認めます」

 「韓国国防省は、これらの措置は今後1カ月の間に実施する計画であり、それは境界線を『平和と和解の場所』に変えるだろうと述べています」

 朝鮮半島の「非核化と平和体制の構築」が、南北両国がイニシアチブを発揮しつつ、様々な障害、長く続いてきた不信関係をのりこえて、一歩一歩進めるための努力が続いていることを感じさせられます。

 

 


「全核兵器除去」金委員長が約束ー文韓国大統領が発言紹介

2018年10月14日 | 朝鮮半島情勢

 「しんぶん赤旗」13日付が、「『全核兵器除去』を約束」と金正恩北朝鮮国務委員長が語ったことを英BBC放送とのインタビューで答えたことを伝えました。

 それは、次のような内容です。

 「『完全な非核化』について、『核を生成し、ミサイルを開発する施設の廃棄とともに、現存する核兵器や核物質を全部除去することが含まれている』と金氏が語ったことを明らかに」したとのです。

 さらに、文大統領は、金委員長が、「経済発展のために核を放棄すると述べた。 体制が保障されれば自分たちが制裁という困難に直面しながら核を持っている理由は全くないと約束した」「具体的なプロセスは米朝間で協議しなければならない。 なぜなら、北朝鮮は米国が相応な措置を取ってくれることを要求しているからだ」と語りました。

 また、「読売」紙は13日付で同インタビューについて、次のように報じています。

 文韓国大統領の発言として、「北朝鮮が体制保証の措置として要求する朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言については、『長年の米朝間の敵対関係を終息させという政治的宣言』とし、『時間の問題で、必ず可能だ』と期待感を示した」

 「『出来るだけ早く行われることが望ましいという点で、韓米間での一致があった』とも語った」。 さらに、2回目の米朝首脳会談については、「『遅くない時期に開かれるだろう。 北朝鮮の非核化措置と、それに対応する米国の措置が速やかに行われるような工程表に、両首脳が大胆に合意することを期待する』と話した」

 こうした、朝鮮半島の非核化と平和体制の構築へ向けた努力が続けられていることに平和な北東アジアを実現するための主体的、自主的な力強い大きな動きを感じさせられます。 


朝鮮半島をめぐる対話・外交活動が活発化ー南北が主導

2018年10月08日 | 朝鮮半島情勢

 「9・19平壌共同宣言」を踏まえた動きが活発化しています。 5日、2007年の「共同宣言」から11年になることを受けて、記念行事「11周年記念民族統一大会」が平壌で開かれした。 同共同宣言に基づく南北合同行事ははじめてのことです。

 南北合同行事で採択されたアピールは、「板門店宣言、平壌宣言について、『新しい時代の要求に合わせ、画期的な南北関係の発展と平和、統一の未来を前に進めていくための民族共同の新しい統一の道標』だと評価。 『この地で戦争の危機を完全に終わらせ、私たちの領土を核兵器と核の脅威が無い平和の基盤にしていかなかなければならない』と強調しました」(「しんぶん赤旗」6日付 栗原千鶴記者)

 韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が3日の米紙ワシントン・ポストとのインタビューで、次のように提案したと時事通信が配信しました。

 「米国は北朝鮮との非核化交渉で核施設廃棄を優先し、核兵器リスト申告の要求を先送りするよう提案しました」さらに、「朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言など米国の『相応の措置』を見返りに、北朝鮮が寧辺の核施設を廃棄すれば、非核化に向けた大きな一歩になる」(「しんぶん赤旗」五日付)

 7日、ポンぺオ米国務長官が北朝鮮を訪問し、金正恩朝鮮労働党委員長と会談しました。 同日、同氏は韓国を訪問し、韓国の文在寅大統領と会談しました。 ポンぺオ長官は、文大統領との会談冒頭、訪朝を通じ、「大変良い、生産的な対話を交わした」と説明したと報じらました。 

 「(モスクワ=時事) ロシア通信は、6日、ロシア、中国、北朝鮮の外務次官級協議がモスクワで9日に開催されると報じたました。 北朝鮮の非核化など朝鮮半島情勢をめぐる3カ国の連携を確認するとみられます」と報じました。(「しんぶん赤旗」フラッシュ欄より

 こうした情勢のなかで今日、10月8日、日韓共同宣言から20年を迎えました。 同宣言には、次のような内容が盛り込まれています。(1998年 小渕恵三首相と金大中韓国大統領が署名)

 「小渕恵三首相は、過去の植民地支配により多大の損害と苦痛を韓国国民に与えたという歴史的事実を謙虚に受け止め痛切な反省と心からのおわびを表明」

 「朝鮮半島の平和と安定のためには、北朝鮮が改革と開放を思考するとともに対話を通じた建設的な姿勢をとることが極めて重要であるとの認識を共有」

 その後、2000年に金大中韓国大統領の北朝鮮訪問、2002年の小泉純一郎首相の訪朝と日朝平壌宣言、2005年の6カ国共同声明などの朝鮮半島の平和と非核化の流れが生まれました。

 この流れが中断し、緊張と戦争の危機が深まり続けたその後の事態は、2017年には最大の緊張状態が朝鮮半島と北東アジアに生まれました。 その原因は、「日韓共同宣言」の内容からも対話と外交が閉ざされたことにあることは明らかではないかと思います。

 いま、再び、「対話と外交」が蘇り、朝鮮半島の平和と非核化の流れが生まれ、力強さを発揮しはじめています。この流れの中で、その存在感を発揮しているのが、南北が共同し、主権国家として、「朝鮮半島の平和と非核化」を発信しつづけていることではないでしょうか。