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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

遠い自然

2010-12-16 08:57:45 | 日記
 星野道夫さんの講演をまとめた「魔法のことば」という本に、「近い自然」と「遠い自然」という話しが出てくる。自分の身の回りにあって手で触れることができるような「近い自然」が守られることは大切なことだが、例えばアラスカの原野にオオカミが暮らしていることやカリブーが大群で移動することのように、ほとんどの人がまったく知らない「遠い自然」もまた、そこにある、というだけで非常に大切なことだ、と語っておられる。「遠い自然」が存在しなくなってしまったら、人はその大切さを想像することもできない。「遠い自然」が存在しているのを感じられるだけでほっとする、という。

 この話を読んで、「家族」や「仲間」と言うのがまさに「近い自然」と「遠い自然」なのではないか、と思ったものだ。目の前の家族や仲間も大切だが、自分を育ててくれた人々が、遠いところで、たった今も自分の生活様式を守りながら暮らしているだろうと思うだけで何となくほっとするし、心強い。

 ちょっと違うかもしれないが、「上司」もまあ、先頭に立って戦ってくれなくても、連絡をすれば必ずそこにいて連絡が取れる、というだけで安心する。人によっては、上司こそ先頭に立ってガンガン行ってくれ、と思うかもしれないが、私はそう思うタイプではない。「新宿鮫」という話に主人公鮫島の上司桃井と言う人が出てくる。この人はじっと机に座っていて、何もしない、と周囲には思われている。しかし、外から連絡をすれば必ず連絡が取れ、何もしていないのではなく、絶えず自分の部下の状況を想像し心配している。だからそれを知っている新宿鮫も安心して泳ぎまわることが出来る。私は、主人公の鮫島のことより桃井の動向が知りたくてこの本を読んだものだ。

 昔の仲間達、あの人もこの人も、自分が知っているそこにいて今日も頑張っているだろう、と考えるだけで自分も頑張る力が湧いてくる。だから、たまに、その中の誰かが本来いて欲しい場所を辞めてしまったりするとかなりショックだったりする。おそらく「遠い自然」がいきなり大きく破壊されてしまった場合も同じように大きなショックを受けるのだろう。
 それぞれにいろいろな都合があるわけなので、自分勝手にみんなそのままでいてほしいと願うことは出来ない。ただ、遠い仲間が元気でいてくれることを願うばかりだ。ただそれだけを願うばかりだ。


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株式会社ジェイエスピー
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